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スイスパラグライダー日記その8

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2000.06.22 (木)
いよいよフライト最終日だ。シルトホンを飛びたかったが、今回のメンバーの実力では、無理の様だ。そうなるとニイダホンが希望だ。ニイダホンは、正子と二人で長時間ソアリングを楽しんだエリアだ。今日は、ハインツとマーティンのふたりがケアしてくれる。二人ともタンデム機を持って来た。昨日、ブルーメンシュタインでハードランディングした広が、「最終日なので皆さんと行動を共にしたい」という希望で、ハインツのタンデムのパッセンジャーにして貰う事になった。猿マーティンは、本来なら今日がタンデムパイロットの実技試験なのだが、風が悪くて中止になったそうだ。それで、僕たちと一緒に行動する事になったらしい。来週の試験に備えての練習も兼ねて。パッセンジャーは若い可愛らしい女性だ。ニイダホンのケーブル駅で彼女の名前を聞いた。「アップリギター?」「サラ」と答えた。サラってスペインにいる知り合いの名前だ。「サリータが本当の名前か?」と聞くと、「サリでもサラでもいい。本当は、サリータよ」と言っていた。ニイダホンの頂上駅に着くと、神吉さんが大慌て。下の駅にビデオカメラを入れたバッグを置き忘れて来たそうだ。ハインツがすぐに駅に行き 、電話して貰って、次のケーブルカーで届けてくれる手筈となった。届く迄、小休止した。ビデオを撮ったり、写真を撮ったりして時間を費やした。
ビデオカメラが届いて、前回と同じ場所に行く。しかし、風がフォローだ。ハインツが「もう少し下に行こう」と移動した。西風の影響が少ない場所に移動した。前からの風が弱い。時間が経つともっとフォローが強くなるかも知れない。ハインツは、広とタンデムで構えた。弱い風が少し来た。その瞬間、走った。しかし、キャノピーは、弱々しく上がってテンションが無かった。テイクオフ中断した。再び、セットして待った。今度は良い風が来た。それを見逃さず走った。見事にテイクオフした。次に神吉さんが走ったが、やはり、テンションが弱くて中断した。正子が出た。なかなか浮かない。ハインツがテイクオフの注意事項で言った「下の溝まで行って浮かなかったら中止しろ」の溝の近くで浮いた。ハインツは、「ストップ」と言っていたが、正子には聞こえなかったのか、走り続けた。そして、やっとテイクオフした。神吉さんと長谷川さんがセットしていたが、待っていられない。ビデオ撮影を止めて先に出る事にした。サラに手伝って貰ってキャノピーを拡げた。ビデオをしまってさっさと準備した。5分位で準備完了。風が来たので、マーティンに「マーティン、アイゴー」と言った。「 ナイスフライト」とマーティン。吹き流しの前で浮いた。先に出た正子が前でセンタリングしていた。その下に入ったが、リフトがない。僕は、諦めて前に出た。谷渡りをしてこの前に上がった場所に移動した。正子は、しつこくセンタリングしていた。後から出た長谷川さんと神吉さんは、サーマルにヒットしたが、1、2回旋回しただけで、湖の方向に飛んで行った。ハインツが「湖はシンクしかない」と言っているのを思い出した。僕は、谷渡りのシンクを我慢して移動を続けた。この前の場所に行けば、必ず、リフトがあると信じていた。無線で「正子、どこを飛んでいるの?」と聞いたら、「ずっと後ろの方」と返事が来た。後ろの方を見たら、余り高く上がっていなかった。僕は、谷渡りを無事に終わって、サーマルにヒットしてセンタリングしてゲインしていた。それほど強いサーマルではないが、確実に高度を稼いでいった。正子も谷渡りをして来た。「シンクするけれど、渡れば確実に上がるから頑張って」と無線で励ました。正子が僕と同じサーマルに入って旋回を始めた。グングンと上昇した。僕があっという間にトップになった。「正子、そのサーマルだ。しっかり回せ」と無線で言った。 マーティンとサラのタンデムが同じサーマルで回した。しかし、僕の所迄上がって来なかった。1時間飛んだので降りようと思っていたら、正子が湖の方向へ飛んだ。僕も後に続いた。ビデオカメラを取り出して、飛びながら撮影を試みた。その途端にサーマルで煽られた。ビデオカメラを放してブレークコードをコントロールした。片手で両方のブレークコードを持って撮影していたのだが、コントロールが完全に出来ない。ほかの人達は、皆、もうランディングしたらしい。ゴルフ場の上を通って、ファイナルアプローチに入った。風が結構強く吹いている。今日は、射撃はしていないが、射撃場の前辺りで前に出なくなった。仕方ない。農作物の上を避けて芝生に着陸した。
僕が一番最後のランデイングだった。機体をたたんでから、近くのパラスクールのショップに見学に行った。ショップは、射撃場の建物の中にある。パラグッズが沢山置いてある。長谷川さんが冬用の手袋を買った。正子は、いち早くヘルメットに目を付けていた。僕が最近、新しいヘルメットを買ったのを羨ましがっていたのだ。軽いヘルメットが欲しいとヘルメットを次ぎから次へと持ち替えていた。黒い精悍な感じのヘルメットを選んだ。財布を見たら、丁度ある。日本で買う半額だ。10%オフにしてくれた。新しいヘルメットをゲットしてご機嫌である。
その後、昨日行ったツン市の街中を散策に行く事にした。僕と正子は、古城を見学した。ほかの人達は、お土産のショッピングを楽しんでいた。楽しかった7日間のフライト日程を無事に終了した。満足の一週間だった。

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