試験明け、ビールの宴
2000年07月28日(金)

 文学部は二週間も早くテストが終わっている。
 されど、他の学部は月末近くまで試験期間であり、文学部生が夏休みを謳歌している間、法学部生である私や他の法・経済・商・総政などの学生は試験勉強に奮励努力している。


 別に勉強をすることや、試験期間が長いことは別に構わない。
 問題は、夏休みが文学部よりも二週間も短いということだ。春休みに至っては、ヘタをすると一ヶ月以上も休み期間の長さに格差が出る。
 制度が違うのだから、羨んでも妬んでも仕方がないのだが、人生にもはや数度もない長期休暇に、かくも差がつくといい気分はしない。


 しかし、私は先日、法学基礎の答案をでっち上げて試験を終え、本日は商学部生の課長(仮名)が、テストを終えた。彼は、最後の最後の今日、4コマテストがあったそうな。
 なにはともあれ、これで私の周囲の人間は全員夏休みに入った。
 あとは飲むだけである。


 私は課長がテスト明けに一杯やりたいのではと思い、用がないのにも関わらず大学に登校。卒業を賭けたテストの重圧がなくなった解放感と、夏休みに入った開放感。それと徹夜続きで脳神経のバランスを失調しかけている課長と合流して、さっそく飲むこととした。
 会場は私のアパート。
 うちは今、となりが引っ越して空室になっているため、多少騒いでも問題ない。


 今回は、かねてから計画していたビール・パーティを行うこととした。
 ビールばかり各種を買い込み、味を比べつつ飲むというもの。試験期間中は、シャバに出たら何をするかばかり考えていたような気もするが、ビール・パーティもその一つ。
 我が棒術部に酒好きは数居れども、ビール好きは少ない。そこで今回は、ビールの味のわかる連中とともに飲むのが目的である。横浜からビール好きのトーマス(仮名)、埼玉から酒豪・鰹(仮名)を呼び寄せ、さっそく飲むこととした。


 その中で余興として行われたのが、ビールの銘柄当てである。
 コップに番号を振り、それぞれランダムな順番でアサヒ・スーパードライ、サッポロ・黒ラベル、サントリー・モルツ、キリン・ラガーを注ぐ。解答者は、この間違う部屋にて準備を待つ。
 そうして、用意された四杯のビールを飲み比べて、銘柄を当てるというものだ。


 我々は、ビールにはうるさい人間を自称している。
 スーパードライを好む奴は酒の味がわからん。モルツは空気に触れても劣化しないから旨い。黒ラベルは苦いだけだ。いや、その辛口なのがたまらん・・・などなど、今までビールに対してはあれこれと論議したものだった。
 つまり、ビールの味には自信があった。


 しかし、その結果は、

課長
正解 回答
1 ラガー → モルツ
2 黒ラベル → ラガー
3 スーパードライ → スーパードライ
4 モルツ → 黒ラベル
トーマス
正解 回答
1 黒ラベル → ラガー
2 スーパードライ → スーパードライ
3 モルツ → モルツ
4 ラガー → 黒ラベル
鰹
正解 回答
1 黒ラベル → スーパードライ
2 モルツ → モルツ
3 ラガー → 黒ラベル
4 スーパードライ → ラガー

 最高でも二問の正解であった・・・。
 私の回答は記録にとっていなかった(何せ、この記録をつけていたのは私だ)ので、正確にはわからない。しかし、たったの一問正解だったような気がする。


 酔いのせいもあったかもしれないが、同じコップで飲み比べると、どれも同じに思えてくる。いや、微妙な違いを感じなくもないが、どれがどれやら。
 人間の感覚などこの程度のもの。
 各銘柄のラベルを目で見て、目で味わっているという側面もあるのだろう。酒は、場の雰囲気や体調で味が違って感じることがある。過去に飲んだビールの味の記憶を、ラベルで無意識のうちに思い出して飲んでのかも知れない。


 それにしても・・・正面からラベルも先入観も周囲の声もない「素のビール」と向き合うと、ボロが出るものだ。
 バラエティ番組ではないが、「一流棒術部員」「二流棒術部員」・・・という格付けをするのに、この銘柄当ては使えるな。今度、別の部員も交えてやってみたいものである。


 そんな余興をしつつ、ビールばかり飲んで夜を明かした。
 ビールは頭に響くね。
 さすがは醸造酒。
 度数が高くても、老酒や上物のウィスキーの方が頭痛はない。
 わかりきっていることを再認識。
 それでも、このビール三昧は、至福のひとときであった。 


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