パソコンの画面に向かっていたところ、握りこぶしぐらいの大きさの煙のようなものが、網戸をすり抜けて漂ってくる。
煙のような、蜘蛛の糸の塊のような。不確かな白い存在。
思わず体を避けて、風に乗って漂うそれを眺める。
何だろう。
夏場だし、ええと、もしかしてそっち系な……見なかったことにしよう。
固く心に誓い、再びパソコンの画面に向かう。
しばし後。
再び白い雲のようなものが。
今度のは先程のよりやや小さい。
そっと網戸の向こうに目をやる。
目に入ったのは……
ぷくぷくで白いヤモリのお腹。
机の光に集まる虫を、ヤモリは一生懸命追いかけて……と。
ここで白いものの正体が判明。
実は小さな蝶(蛾)がヤモリに噛み付かれて暴れて、あるいは咥えた蝶をヤモリが振り回した時に、鱗粉が飛び散って風に乗って流れたようです。
一時は本気で、白いもののことを記憶から抹消しようかと思っていました(笑)
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