記事No.660 へのコメントです。
>どこの肉だから安全とかじゃなくて>フランチャイズ化して大量生産大量消費で低コストな牛肉産業は
>狂牛病に限らず衛生上大変問題あると思います。
この辺は多少知ってはいますが……狂牛病が引き起こす結果は、ある意味エイズより質が悪いのです。極端な話、ハエがたかったハンバーガーを喰うのと、5〜10年後に確実に痴呆を引き起こして2年以内に死亡するクロイツフェルト・ヤコブ病にかかるのとどちらがいいのか? という問題ですから。
その他の問題も無視することはできないのでしょうが……危険度を考えると狂牛病のほうが(有効な治療法が全然見えてこないという点で)圧倒的に脅威です。
エイズだって、不十分ながら治療薬は出来始めています。罹患しても10年単位で生き長らえている人が先進国の中では出て来ている。(その理由として金と南北医療格差があり、これはこれで腹立たしい部分を含んでいるが今は割愛)。
ところが、ヤコブ病には治療薬さえない。一応、何種類かの薬のブレンドが発病を押えるのでは? という仮説は出ていますが、前にも書いたように臨床まで行くには時間がかかる。
先の見えない恐怖という点で、狂牛病は最大の脅威です。日本の場合、厚生省エイズ問題の先例がありながら、再び同じ愚行をくり返すという点で、幾ら強調しても無駄ではないでしょう。
要は『大量生産の衛生問題よりも重大な脅威がある場合、そっちの対策を優先して世論を惹起せんとまずい』ということなのです。
残念ながら世間は移り気なので、リソースは集中して投入して報じたほうが、政策に反映されやすいのです。それは、テロ事件のせいでそれまで懸案だった外務省問題、続いて発生した狂牛病問題が消し飛んでしまったことからも、判りますよね?
一部には、テロのお蔭で安堵しているヒトたちもいるようですが……それをそのままにしてしまっては、それこそテロで亡くなった方々をある意味冒涜するような行為でしょう。多数の死者を煙幕代わりに自己の問題点を隠してしまうわけですから。 [ この記事にコメントを返信する ] [ 原文引用 ]