Sagaさんの日記の疑問に答える軍事コーナーです( ・・)/
□イージス艦を派遣する理由
・広告効果。
CNNにこれが出て、日の丸翻っとるのをアメリカの一般の人たちに見てもらうのが最大の狙い。
小泉首相は、この手のパフォーマンスだけはよく判っている首相なので、アメリカ一般人を敵にした場合のリスクを考えると、イージス艦の派遣は悪くない選択肢。日本がこの手の宣伝をやらず、アメリカ人がそれに不快感を覚え、そろって「日本製品など買わない」とやった場合、日本のサラリーマンがどれほど首切りの憂き目に遭うか想像すればいい。
・居住性
これが実は大きい。
排水量はトップクラスで、艦内ベッドも二段式(普通は3段ベッド)なので、長時間踏みとどまるのに適している。人も多く乗せられるので、艦内のローテーションも楽。
長期遠征において、このファクターは物凄く大きい。
くらいですかねえ( ・・)/
Sagaさんが懸念する「特攻ボート」は、まず無理でしょう。日の丸イージス艦が行動する場合、米軍艦艇と一緒に動きますし、日本がたとえ撃たなくても彼らがボートを撃沈します。また、ボートの航続距離その他を考えると、その手の想定はあんまり心配しなくていいです。
対艦ミサイルに関しては、国会待ちの話ですが、ボートくらいならなくても他の兵装で撃沈可能です。それ以上の艦種については、そもそもタリバンレベルではどうにもならんので、心配いりません、多分。
□戦争は長期化するか
腐界でも書きましたが、2年越し、最低でも来年夏付近まで続くのはどうも確定的です。また、ベトナム化の問題ですが、今のところ
・特殊部隊戦闘に限定する限り、あまり問題にはならない
・大規模兵力の投入は、補給の点から無理。せいぜい2個師団が限界。
・ヤバイシナリオは、補給源界を越えた師団を派遣して、それらの練度が低い場合。ただし、この可能性は低い。米軍はそういう補給はそもそもやらない。
・懸案があるとするなら、ラムズフェルド国務相とパウエルが対立している点。
たいがいの人には意外だろうが、行け行けドンドンで景気のいいことを吹かしているのが文官のラムズフェルド。戦闘に慎重かつ冷静なのが軍人経験のあるパウエル。
パウエルが更迭、もしくはその影響力が低下した場合、ヤバイシナリオが出てくる可能性がある。
ということでしょうか?
なお、一部のテレビマスコミで「誤爆が多すぎる」という報道がありますが、これは軍事常識を知らない人の言葉です。
プロの眼からみれば、85パーセントも目標に当たっている、というのは、「驚異的に素晴らしい値」です。
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