『飲んでません・が酔ってます・から書いた』 -1999年10月-

■一度・・・1999-10-27 (Wed)
挑戦してみたかった「和風ステーキ丼」に挑戦。

ていっても、3枚480円の特価のモモ肉なんですけどぉ。
一枚160円やがな。ま、一日2食、食費は5〜600円のワタシには丁度えぇぐらいですな。

とりあえず、どうやら専門店では、溜り醤油やミリンに漬け込んで焼くみたいだけど、そんなヒマはないので、肉を叩いて、万能ダシの「ヤマキめんつゆ」に漬け込んでおく。

多分肉だけでは淋しくなると思うので、薄く切ったタマネギ4分の1個も一緒に漬け込んでおく。

で、待ち時間が30分。

さぁ、戦略を考えないと。

これをこのまま「熱を入れる」だけなら、「肉が大きいだけのブザマな牛丼」になりそうなので、さらに戦略を練る。

とりあえず、焼く時はバターを溶かして一気に肉だけ先に焼いてしまおう。焦げ目が付かないと情けない可能性がさらに増えるのだ。あと・・・スパイスを一味にするか、コショウにするか少し悩むが、コショウで決定。

とりあえず、洋食であることにこだわってみるのだ。

焦げ目が付いた時点で、濡れフキンでフライパンの熱を奪って、タマネギを入れて、火をトロ火。
後は中まで熱が通れば良いか?

それなら、多分、タマネギが焦げてしまうこともないだろう。

で、肉を引き上げて、一口大に切り分けて、丼に入れたゴハンの上に置いて。

・・・ここからが問題。

その時、フライパンの中には
・めんつゆ(原液)
・コショウ
・バターのウマミ
・タマネギ

が、さぁ焦げるぞ、今焦げるぞ、とワタシの指示を待ってる訳だけど・・・。

定法では、水を少し入れて、焦げたウマミまでかっさらえて、タレにする・・・が一番。

丼でない場合、その際に粒マスタードとか入れてひと煮立ちさせるわけだけど。

今回は、それは封印したいなぁ。なんとなく。ダシ系のウマミと相性悪そう。

そうじゃない場合、「ワサビ」という反則技がある訳ですが、「バターのウマミ」とは犬猿の仲の様な気がするぞ。

ここで京都人ならさらに「粉山椒」というとっておきの技を持ってますが、ワタシは違うもんなぁ。

とりあえず、「最後にキザミノリ」だけ決めて、後は何とかしようっと。







(数十分後)

最後の部分、水を入れるとちょっと味が薄かったので、結局ダシを大さじ一杯追加して、少し煮詰める。

!美味い・・・が何か不思議な味。決して不味くないし、相当満足する程美味いが、「なんか不思議」。


・コショウを入れ過ぎたかなと思ったが、それがなかなか効いている。

コショウはちょっと多い目に・・・と。

・もう少し甘い方が良いかと、最初の3口ぐらいまで思ったが、最後まで食べると丁度良い。

甘さは控えめでも結構・・・と。

多分、後半でコショウやバターの風味が効いてくるので、最初の一口目から丁度良い甘さだと、後々口に残るんでしょうね。

・ノリはあったら最後に入れた方が良い。

これも「香り」でしょうか。味について「なんか不思議」というのは、舌以外からの刺激があったような・・・。ノリ抜きだったら、コショウが後で抜けないでいきなり抜けるかな???

<<今回の教訓>>

洋食『ダシ+バター』の場合、香り付けに気を付けること。コショウはジンワリ効く。あうっ。

<付録>

ちなみに前回(そんなもんあった?)を読み逃した人のために言うと、洋食の基本は「ショウユ+ケチャップ」です。ショウユでちょっと色が暗くなったケチャップを制す物は、洋食を制すのです。

それでわ。あうーーー。

■ふいに・・・1999-10-28 (Thu)
開高健氏のエッセイを読んでいると次のような事が書いてあった。
「もともと小説家になるというのは孤独の専門家になるようなもんです。」

確かに。

読者が目の前にいる訳でも無い。評論家が書いている目前で目を光らせている訳でも無い。

虚無に向かって言葉を投げつけているようなところがあるんでしょうね。

昔、筒井康隆氏が、大きな体育館の様な所で、読者に見られながら「ヨーイ、ドン!」で書いたら良いものが書けるんじゃないかと、提案されていましたが、やっと今、「あぁ、この虚無のことを言いたかったのかもしれない」そう思いました。

で、「自分も孤独の専門家に成りつつあるな」と感じています。

ワタシが目指しているのは、メディアの中以外の公衆の面前での再現性を拒否した音楽で、多分日本では富田勲氏が始めたやり方だと思います。
そのころの氏のLPレコードの解説に「苦行」という言葉が出てきたのですが、好きなことをやって苦行とはどういう事だろう・・・そういう疑問を持っていました。

音楽という枠の中で「苦行」なのではなく、目の前に広がる虚無と向き合うという意味で「苦行」なのかと理解し始めています。

それが孤独の専門家ということかなと。

ゲームは集団で作るものですが、曲は、独りっきりで作らないといけないな。それを覚悟してナンボやな。

そんな風に思いました。なんか、逃げられないイラダチの様なものから少し開放された気分。

やっぱり、本は読むべきもんですね。

■ふぅ・・・はうはう。1999-10-30 (Sat)
なぜかお仕事が遅くなるが、超過勤務手当も夜勤手当も出ないとは。

・・・当然ですが。

飲んで寝よう。明日は早いかもしれないし・・・。

はぁぁぁ・・・

自堕落な生活を送っていっても、曲は増える。どんどん増える。
自自自自自自自堕堕堕堕堕堕堕落落落落落落落落落に暮らしていっても
曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲曲・・・・・・。
うーむ、見事なんだろうか。
でもそれ以外に生産的な行為をしていないといえば、それまでかも。

いや、一つすればそれでいいか・・・いいんだよね。いいに決まってる。

眠気と共にどんどん志が下がっていく。

気が付けば夜中の3時だし。

眠るためにお酒を飲もうか考えて、先に胃薬を飲むというのも志が低いような。

志とはサムライのココロ。

絵に描いたような平民のワタシには関係が・・・。

また志が下がった。

え?回復方法?
寝るしかないのがRPGのお約束って、今日の落ちは随分志が(以下略)

■今日で・・・1999-10-31 (Sun)
10月も終り・・・

もう晩秋も過ぎ初冬って感じなんですが・・・。
そんな感じがしないのはなぜでしょ。

仕事が遅くなって朝を知らないからでしょうか。

小学校の頃、いつからか息が白くなっていったのを覚えていますが、その「いつ」がもう思い出せません。

どうでもいいことを忘れるのは早い。でも淋しいですね。

思い出したくないことは、いつまでもココロの中から消えないのに。

長生きして・・・時間が経てば、それもココロから消えるんでしょうか。
それとも死ぬまで忘れられないんでしょうか。

ただ、一つだけ確信していることがあります。

ココロの上書きはできるよ。

コンピューターに不案内な方には気の毒な説明ですが、ココロのスタックにどんどん積んでいくことによって、ココロのスタックの・・・色が変るというか、属性が変るというか。

時間じゃなくって、経験の量が結局モノを言うのかもしれないです。

だから、歩くのを止めたらいけない。立ち止まるのは、次の一歩の力を溜めるためでありたい。

そんな風に思うんです。なかなか思うようにカラダは動いてくれませんけど・・・

■午前中・・・1999-10-31 (Sun)
カラダが動く気配を見せなかったので、押し入れの中のダンボール箱に手を突っ込んで文庫本を一冊つかみ出した。

『ニューヨークは闇につつまれて:アーウィン・ショー講談社文庫』

「アメリカの、戦争もスパイも新兵器も関係ない小説には2種類しかない。短編か駄作かだ。」
そんな警句を吐いてみたくなる気分。

そういえば、日本語で書かれたキリッとした短編を長い間読んでないような気がします。

苦みがあって後味がすっきりした・・・。

日本人の苦みって、口の中にまとわりつくような感じです。それを酒で洗ってまた飲む。それは酒の肴か。

苦みが口中に拡散して、やがて消えていくような、そんな苦み・・・ベルモット、ビター・・・全部植物の苦み。

サカナのハラワタの苦みと、植物の苦み。

これが、何かの違いにつながるような気がした一日でした。

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