『飲んでません・が酔ってます・から書いた』 -1999年02月-

■そうそう・・・1999-02-08 (Mon)
しゅわ〜・・・・それはソーダ。

「久遠」のBGM「耳コピ地獄じゃ」とお嘆きの貴兄に・・・。

「久遠」はディレイやリバーブ系が凄く「濃い」ので、密閉型のヘッドホンを使わずに、オープンエアのを使いましょう。

中高域の定位がすっきりとして、あら不思議、見える見える。

ウォークマンなんかについている安手のインナータイプも吉。

っていうか、毎日寝るのに密閉型のヘッドホンしてたら肩が凝ってきたので、昨日インナータイプのにして、あっ・・と気が付いた。

でもベースだけは密閉型の方がいいかも。

さ、仕事だ。

■MP3とワタシの相性1999-02-09 (Tue)
どうやらとことん悪いらしい。

やっぱりコンピューターの絡む仕事をしてる以上

「知らない」という訳にはいかないし。


で、少し実験をしてみた。

自分のオリジナルを変換してチェックする。

なんじゃ?この泡のハジケル様な音は???

ダイナミックレンジを再度調整してもう一度・・・。

さっきのが風呂場だとすると、今度は泡風呂だ。

うきぃぃぃぃぃ!!

MP3について、「ほとんどもとの音と同じ」とかいう記事は
「スピードの遅い回線を誤魔化そうとしているNT●の陰謀」
に違いないと、ヒトリ納得。

とりあえず、ワタシの作風にMP3は合わないらしい。


ちょっと腹が立ったぞ。トレンディではないということか。

「漢」なら、妙な圧縮考える前に、通信速度を100倍にしろーーーーーー。

新幹線建設するカネがあったら、全家庭に光ファイバーを張りめぐらせろぉおおおおおお。

今のうちにそういう手を打っておくべきだと感じる。

新幹線の駅が出来て、周囲の地価が上がってウハウハという思考はもう古いと思う。

今に、データの転送速度がインフラになる時代が来る。

物理的な距離じゃなくって、2点間の情報転送速度が「場所の価値」になる時代が。

「あ、ここは10Gの回線通ってるから、ちょっと家賃が高いんだけど・・・」

神戸も空港作るオカネがあるんなら、東京に直通でオニの様に速い超大容量回線引けばいいのに。

新幹線は観光客を積んでくるけど、ファイバーはそこに職場を発生させる。

SOHOだと法人税は入って来ないけど、住民税は入るじゃない。

どうして気付かないんだか・・・・。

■今日は・・・1999-02-10 (Wed)
久しぶりに朝刊が来る前に「普通に」眠れそう。

あぁ・・・うれしい。

夜に風呂に入れるし、今、実家からの差し入れのオデンを食べて熱燗をこう「ぐいっ」と・・・・。はぁ・・・人間的な生活だなぁ。

ごく近い内に、「WAVE1994」という曲がアップされると思います。
名前の通り1994年という一年を振り返って作った曲です。

ちょうど一つの仕事が終わって、それまでの自分を総括したい・・・そんな気持ちで作った曲です。

・作風が変ってパーカッションが増えてきた。
・定型的な構成を離れて曲を書くようになった。
・ニューエイジ系の同心円的な作風から、飛び出したいという欲求が増えた。

そういう意味では記念碑的な曲です。
MIDIとMP3がありますので、どちらでもどうぞ。

研究の糧にするも可、疲れた時の清涼剤にするも可です。
皆さんのパソコンの中で可愛がってもらえれば嬉しいです。

■久しぶりに読んだ雑誌・・・・1999-02-11 (Thu)
の、内容がガラッと変っていて「あららら」と思ったことは誰にでもあるんだろうか?

必要に迫られたので6年ぶりぐらいに「Sound&RecordingMagazine」を読む。なんだ!この広告の山は・・・。

まぁ、その広告を見るのも目的の一つだったんですが。それにしても多すぎる。しかも見にくい。

それでもツラツラと読んでみたんだけど、何か、書いてることが面白くない。

・・・どうしてか考えてみた。

書いている内容が「小賢しい」と感じたのが原因だったみたいだ。音楽の内容について書いてなくって、機材の使い方や説明に終始しているような気がする。

しかも「何故使うのか」じゃなく、「どう使うのか」という説明。安全パイと流用のテクニック。

どうして、レコーディングエンジニアの為の雑誌に「シンセ・音源」の情報が載っているのかも謎。


ともかく、昔から比べると、とっつき易い本になったのは確か。でも心して読まなきゃいけない「専門書」でなくなった事は事実。

インタビュー除けたら、DTMマガジンと共通項多いんじゃないか、いや「高級DTMマガジン」と化したような気がする。

読む層の「志」が二分しているような・・・。これじゃ編集する方も大変かもしれない。

雑誌が先か?読み手が先か?

どっちなんでしょね。

■家族ネタには弱いのです。1999-02-12 (Fri)
管理人’素早い’swordさんが録画してくれたカレカノのビデオを見る。

うっ・・・・・16話は封印決定。

サラリーマン家庭に生まれて、「バブリーでない自由業」(爆)についているワタシには家族ネタはあまりに涙腺を刺激しすぎるのです。

「久遠」のなかで修学旅行出発の朝・・・あまり話題にはならないですが、あれで撃沈を食いました。

もう、涙腺緩む緩む。

なんでだろう。

本当にあるのか、どこにあるのか、全然わからないだけど、「フツーの幸せ」という共同幻想をワタシ達は持っているのかもしれない。

その幻想から離れたところを選んでいるのは自分で、それもきちんと決断した結果なんだけど、刷り込まれている幻想が、それを振り切ろうとする自分を切ない気分にするのかもしれない。

仕事で忙しくしている時には、捕らえられないようにしているのに。

たった半日の休みでも、カウンターが来るんだなぁ。

■今日は・・・1999-02-13 (Sat)
早めにかくのです。夜はセッションです。

お仕事で出しているのは自分のなかの60%ぐらいかな。

残りの40%を出すだけ出して、ヒトリで音楽をやってると不足がちな「熱」を補強に行ってきます。

うるさかったり、黒っぽかったり、古臭かったり、エグかったり・・・。

そういう物を忘れる訳にはいかないので、月に一回、セッションに行ってきます。

一度、ウチに遊びに来た同業者に「久遠」の途中テイクを聞かせた時に、「何か凄く生っぽいですね。」と言われた事がありました。

汗まみれになって、フラフラになって帰ってくる。

その延長に人の「性」があるような気がするのです。

それは時々開放してやらないと、力を失うのかもしれない。

今日はどのギター持って行こうかな・・・・。

■タマにはお仕事の・・・1999-02-13 (Sat)
話も書くべきかも。

今、ワタシのよこには新しいHDレコーダーさんが座っています。昨日のセッション、早く帰ってきて箱を開けてスリスリと・・・(爆)

これで、ストリングスを50回ダビングしても、100回ダビングしても、357回ダビングしても25782回しても音質劣化無しになったのは嬉しい。

ギター7本とっかえひっかえできるのも嬉しい。

なんとか3日で操作を完璧にしないと・・・。

あちこちで、「サントラまだかぁ〜」の書き込みを見るたび「あぐっ!」と食べているゴハンを喉に詰めましたが、やっとフライホイールが始動したというか、ビッグバリアを突破したというか・・・判る人いないか。

ともかく、そんな感じです。

この1月後半から、他の仕事の前倒し、HP立ち上げ、サントラ用の新しいチェック・・・色々ありましたが、やっと、トンネルを抜けた感じ。

しばらくは音楽に専念できるかな・・・。

■一見完璧な計画・・・でも1999-02-14 (Sun)
そこには落とし穴が存在する。

新しいレコーダーのテストを兼ねて、録音開始。

「ををぉ・・・ノイズが少ないっ!」
新鮮な驚き。

そこにギターを繋いで録音する。間にデジタルのゲートを入れて、ビンテージのアナログエフェクターでハイゲインにしてもノイズが乗らないようにする完璧なセッティング・・・のハズなんだけどなぁぁ。

あまりにノイズが少ないので、姿勢を入れ替えるたびにギターから少し音が出ているのが判る。げげげ・・・こんなん初めてや。

まるでギブスをはめているかのような姿勢で録音すると、ギターの勢いが死ぬ。

しばらく、対応策を考える・・・どうやら薄着でいると、姿勢を入れ替える際に衣擦れが発生しないようだ。しかし、この時期、暖房無しのスタジオでTシャツ一枚というのは「死ね」というようなもの。

明日にでも、ホカロンを装備してみよう。

・・・ホカロンの中の鉄粉が磁気を帯びていないことを祈るのみ。

■ギターについて思うこと1999-02-15 (Mon)
ちょっとした旅行に出て、ヘトヘトになって帰って来た。

早朝に家を出て、夕方に帰って来た。

少し飲んだら倒れて起きたら今(爆)。

帰りに友人のやっている店を訪ねた。エレクトリックガットギターを貸してもらうためだ。

最近流行の「エレキ丸出し」のタイプではないので、弾くのに時間と練習が必要だと考えたから少し早いけど貸してもらった。

友人との付き合いも中学以来だから、生きている時間の半分以上を費やしている。彼は衣料品店をやりながら、国産の珍しいギターの収集に精を出している。

私の持っているギターの中で、非常に珍しいものは、彼の元からうちへ嫁入りしてきたものだ。

今日も、彼は私の為に昔の国産ギターのカタログのカラーコピーを用意してくれていた。1970年代末期から1980年代初頭の楽器については、話し始めると、とどまる所がない。

二人の意見が一致するのは、「あの時代がモノ造りにとって最も幸せな時代であったのではないか」ということ。

技術、材料、人件費他のコスト、市場の需要・・・

さまざまな要因が考えられるが、あの時代のギターの品質はズバ抜けている。

私の手元にも3本あるけれど、今のギターとは比べ物にならない。

それは、シンセサイザーやコンピューターとは違った、技術の恩恵以外の要素が大きいプロダクツの抱える問題を如実に表しているのかもしれない。

材料が枯渇したことがもっとも大きな原因らしい。「似た物」を探してきてしのいではいるが、それはもう元のものではない。

歴史の古いヴァイオリンは、「どの地方のどういう場所で出来た樹」が最高かという評価が決定していて、極論すれば、それ以外の材料で出来たモノはヴァイオリンの形をした「模造物」という見方もできるそうだ。

今から20年後、今のギターはどういう評価を受けるんだろうか。

その頃、ギターを取り巻く状況は、今よりも良くなっているんだろうか。

■ギターの録音は・・1999-02-16 (Tue)
肩が凝るということを再確認。

狭いスタジオにギターをとっかえひっかえすると、わずかに残ったスペースはタタミ半畳。

これでは椅子に座って録音できないので、立ったまま録音。

若干の休憩を入れるものの、連続7時間も8時間も弾くと肩が石のように重くなる。

そんなに時間が掛かるのは、カンが戻ってないせいだ。

正確に弾くことと勢いをつけることを両立させるのは難しい。どこかで妥協のレベルを見つけることになる。

『MIDI音源と一緒に鳴るギターに勢いが無ければ意味無し』なので勢い優先で弾くと、疲れるわ失敗するわカンベンしてぇ!という状態。

足元にはコードがトグロを巻き、エフェクターが散乱してる。電話が鳴ってもすぐに出れる状況じゃない。

エフェクターをラックマウントすればいいんだろうけど、ワタシはビンテージ派なので、大きい、重い、ノイズが出やすいの三重苦を背負ったまま、今日も鉄の固まりを踏みつづける。

とりあえず、ギターの録音は3日に一回にしよう。

ギターの日はいつもより熱い風呂をたっぷり入れよう。これが本日の教訓。

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