サントラに使用した楽器達(第二回) |
GMega (シンセサイザー:音源)
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最近影が薄いGM音源のひとつの完成形がこれです。メーカーはKAWAI。
バンクを多用して云々、という方法ではないのですが、GMの音それぞれに「聴いた瞬間にこの楽器はこうだ」と納得できる音を配置しているのはさすがです。
千を越える種類の音色をROMに格納するという「バンク」切り替えの考え方もスペック的には良いかもしれませんが、GMに限定して、音色数を減らして、ひとつの音色に使用する容量を上げるという考え方は、クレバーな考え方だと思います。
また、KAWAIは継続して「倍音合成シンセサイザー」を開発していますが、その結果がここに生きています。同一のクオリティを持つ波形でも、より少ない容量で実現できるのです。
実は私はこの音源を3台持っています。オーケストレーションの基本部分に多用しますが、ほとんど文句は感じません。
また、ピアノに関しても、さすがにカワイと言えます。
非常にバンドでもオーケストラでもオケ(バック)への溶け込みが良いのです。
Ensoniqのピアノタッチのシンセサイザーがカワイのピアノのサンプルを採用したことは有名ですが、「独奏楽器ではないピアノ」としては非常に優秀です。
生楽器とピアノについてのこだわりが感じられるあたり、総合楽器メーカーとしての意地が感じられます。
あえて欠点を探すのが難しいGMegaですが、「PC98のシリアルポートに繋がらない」という当時としては致命的な欠陥を抱えており、それ故に、マイナーな扱いになっていました。
まさに悲劇の名機と呼べるのではないでしょうか。
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