遺跡の特徴 本遺跡は、府中市武蔵台二丁目に位置する、国分寺崖線(こくぶんじがいせん)に面して大きく広がる台地上の遺跡です。主に旧石器時代、縄文時代、平安時代の遺構、遺物が発見されています。周辺には旧石器時代の遺跡が多く発見されていて、本遺跡の石器もそうした一連の旧石器時代の貴重な資料の一つです。
トピックス 「旧石器時代の礫群(れきぐん)」を紹介するシリーズの最終回です。今回のテーマは「礫群の調べ方」です。 礫群とは、礫が集まって出土した状態を示し、石蒸し料理などの調理法に使われた礫を集めて保管しておく場所です。河原から拾ってきた礫は、料理の前に焚き火に入れて熱せられ、熱くなったら木の皮などにくるんだ肉や野菜と一緒に穴の中に置かれます。何度か使ううちに礫は赤くなり、割れていきます。それを繰り返していく中で使わなくなり捨て置かれます。礫を使った人々は他の場所へ立ち去り、礫群はやがて土に埋もれてしまいます。 では、それを発掘した私たちは、どのようにして今述べたような礫群の性質を知ることができるのでしょうか。それには、はじめに1点ごとの礫の石質、重さ、赤化の度合い、割れの度合いなどを観察します。石質や重さなどによって、その礫が現在のどこの河原の性質に近いかがわかり、採取地を推定することができます。赤化の度合いなどによって、どのように使用されたか、何回ほど焼かれたかなどを知ることができ、礫にススが付いていれば、石蒸し料理の際に付着した汁や脂の種類がわかるかもしれません。 最後に、礫と礫が接合するかどうか調べます(写真左)。欠けた礫どうしが接合すれば、最初は一つの礫だったものが使用している最中に割れて、その後に別々にもう一度使われて捨て置かれたなどという履歴を推察することができます(写真右)。 このような作業を重ねることによって、今まで6回にわたって紹介した事柄が理解できるのです。
平成20年9月現在