PC UNIXの起動と起動ファイルの解読 |
YAMAMORI Takenori ●yamamori |
Linuxにおいては,通常のrootファイルシステムのマウントの前に,
initrdによる仮のrootファイルシステムがマウントされる場合があります.
initrdはおもに,rootファイルシステムのマウント前にSCSIドライバを読み込むために
使用されます.
(それ以外の使用法もあります)
※参考:initrdをうまく使い、CD-ROM のみで起動する
Linuxゲーム
initrdのファイル名は通常,initrd.imgなどとなっていますが, これはext2ファイルシステムのイメージをgzipで圧縮したものです. initrdはLILOなどのブートローダによって,カーネルであるvmlinuzとともに 読み込まれます.カーネルはinitrdをRAMディスクとして展開し, これを仮のrootファイルシステムとしてマウントします.
このあとカーネルは,マウントしたRAMディスクのrootディレクトリにある, linuxrcというコマンドを実行します. linuxrcは通常はシェルスクリプトで,この中にinsmodコマンドなどが記述されており, ここでSCSIドライバが読み込まれます.
linuxrcの実行が終了すると,カーネルはRAMディスクを解放し, ロードされたSCSIドライバを使って通常のrootファイルシステムをマウントし, 起動処理を続行します.