Solaris 9をディスクレスにする |
YAMAMORI Takenori ●yamamori |
Solaris 7, Solaris 8, Solaris 9 のインストーラ画面を比較してみましょう。
Solaris 7 の「Web Start」は、今はもう廃れてしまった Web ブラウザである、HotJava を使用したものでした。
●Solaris 7 の「Web Start」(HotJava によるインストール)
Solaris 7 では、Solaris 8 や Solaris 9 とは違って、インストール CD-ROM は1枚のみであり、同じ CD-ROM を使って ROM モニタ上で「ok boot cdrom」 でブートすれば「対話式インストーラ」が起動し、「ok boot cdrom - browser」でブートすれば「Web Start」が起動します。
「Web Start」は、Solaris 8 や Solaris 9 とは違ってスワップパーティションに mini root を書き込んだりはせず、純粋に CD-ROM のみで動作します。
Solaris のインストーラが起動した段階では、 すでにネットワークの設定が行なわれているため、この HotJava を使ってインストーラ上からそのままインターネットにアクセスすることもできます。
また、「対話式インストーラ」で起動した場合でも、「コマンドツール」などのターミナルウィンドウから /usr/dt/bin/hotjava を手動で起動して使うことができます。
Solaris 8 以降では、「Web Start」専用の「Installation」CD-ROM が設けられ、Java を駆使した派手な画面になりました。
●Solaris 8 の「Web Start」(Java を駆使した Netscape の画面)
Solaris 8 以降では、「Web Start」用の「Installation」と呼ばれる CD-ROM が「対話式インストーラ」とは別に設けられ、 「Installation」CD-ROM を使ってブートすると「Web Start」が起動するようになりました。 「対話式インストーラ」を使いたい場合は、「Installation」ではなく 「Software 1 of 2」の CD-ROM からブートします。
Solaris 8 以降の「Web Start」は、Solaris 7 とは違って数百メガバイトのかなり大きいサイズの mini root をスワップパーティションに書き込みます。
mini root に書き込まれたインストーラを使って再起動が行なわれると、 しばらくして上図のような画面が現れ、いよいよ「Web Start」が始まります。 この画面は、実は Java を駆使してほとんど原型をとどめていない Netscape です。 このバックの画面に URL を入力して、インストール中にそのままインターネットにアクセスすることもできます。
なお、この「Web Start」の画面が現れる直前に、マシンのスピーカーからかなり大きな音量の効果音が出ます。 このため、あらかじめ /usr/openwin/bin/gaintool を起動するなどして、サウンド出力のボリュームを下げておくとよいでしょう。
Solaris 8 以降では、「Software 1 of 2」の CD-ROM から起動すると「対話式インストーラ」になります。
●Solaris 8 Software 1 of 2 の「対話式インストーラ」(olwmの画面)
「Web Start」がいろいろと扱いにくい点があるため、主に使用するのはやはり 「対話式インストーラ」でしょう。Solaris 8 の「対話式インストーラ」は、Solaris 7 と同様の olwm の画面です。
Solaris 9 の「対話式インストーラ」は twm の画面に変わりました。
●Solaris 9 Software 1 of 2 の「対話式インストーラ」(twmの画面)
Solaris 9 でも、Solaris 8 以前と同様に「Software 1 of 2」で「対話式インストーラ」を起動することができますが、Solaris 9 では、olwm がなくなり、代わりにオーソドックスな twm の画面となりました。
cmdtool もなく、代わりに xterm が起動しますが、この xterm は国際化されていて、kterm とかを使わなくても日本語が表示できます。 ただ、せっかく X Window System を起動しているのに、わざわざ xterm の中でテキストモードでインストールを進めるという点が気になります。