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著者紹介
出身地/北海道
血液型/A型
星座/おうし座
座右の銘/足ることを知る
趣味/読書・ピアノ・映画鑑賞

読者の方からの書評・感想
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未入籍別居婚
飲んだくれてふる里

未入籍別居婚 立ち読みコーナー

「出会いと直感」より

 その彼の名前は山田健一。四十歳バツイチで、小学校六年生の男の子がいる人だった。私も彼も、お互い受験生をかかえているひとり親ということで、すぐに意気投合した。しかも、彼は以前塾の講師もしていて、住んでるのは東京だけど、神奈川県の担当だったから、神奈川の高校受験の事情に詳しいということだった。

 そこで、何度かメールのやりとりをしたあと、受験情報はメールや電話じゃよく分からないと、直接会うことになった。

 会う前の印象は、とにかく真面目そうな人、だった。会ったときの印象も真面目そうな人、だった。でも、電話で話したときよりもしゃべり方がやわらかく、思ったより親しみやすかったし、笑顔も感じが良かった。話の内容はとにかく受験の傾向と対策に終始して、ロマンチックな雰囲気なんてなかったけど。

 でも、待ち合わせしたお店はなかなかレトロな雰囲気で良かった。東京駅のステーションホテルの中のレストランだった。彼は中央線沿線に住んでいて、私は東海道線だったからだ。七時に会って、食事をしながら話をして、九時になったら彼は、

「あ、もうこんな時間だ。遅くなるといけないから、もう行きましょう」

と言って店を出た。私の家がここから一時間ちょっとかかるということと子供がいることを気遣ってのことだった。

 私は、そんな彼の気遣いがとてもうれしかった。やさしくて誠実な人なんだなと思った。この出会いが恋に発展するかどうかなんてまだ分からなかったのに、

「あれ? もしかしたら、私、この人と結婚するかも知れない」

と直感的に思っていた。

 

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