高圧配線の注意

図3は高圧電源回路の配線です。

5R4へのヒーター配線

ヒーターの線は青で描いています。
5R4へのプレートとヒーター配線は,すべてベルデン(高圧の線)で配線します。
図では,線が多くなると見にくいので,片方の整流管への配線は途中省略してあります。

整流管のプレート用の2本の端子は繋ぎます。配線コードの被覆の端を長く剥いて整流管の2本の端子を繋いでください。 はじめに整流管の右側の端子,次に左の端子,それから線を引き回してトランスにハンダ付けすると簡単です。

ヒーターの配線は,どちらの端子に0Vとかいう区別は考えなくてもけっこうです。ありません。

整流管へのヒーター線と,プレート配線は「捻ってはいけません。ノイズが出ます。
また,整流管への配線,特にヒーターは,出来る限りシャーシの側面に近づけてください。

図ではシャーシの裏に並んでいるようになっていますが,じっさいの配線では,束になるように配線します。
この側面には,5R4のヒーター,5R4の高圧と,あとで845のヒーターも通ります。
これらの線は近づいてもかまいませんが,完成後,しばってはいけません。S/Nが悪くなります。たれたりする場合は,配線をガムテープでシャーシにとめてください。
インシュロックなどでしばってはいけません。

845への高圧配線(プレート配線)

赤い線は終段の845へのプレート配線です。STU-5Kから遠ざけてください。特に,STU-5Kと終段845のG(グリッド)間の配線にはぜったいに近づけないでください。
終段左(図では真ん中)の845のプレート配線は,右の845のようにソケットの右側をまわすと,グリッドに近づくので,左側へまわしています。

ドライバーの845へのプレート配線は2個所で他の線と交差します。近づけても問題ない線同士ですが,やはりできるだけ2本線が直交するようにしてください。
STU-5Kからドライバーの845への配線は,図のようにホーロー抵抗の下か,ホーロー抵抗の金具のあたりを通してください。
右の845へは,オイルコンデンサーの端子は止めネジなど,又,左の845へはホーロー抵抗などを利用して配線してください。 なお,右の845への配線は一番右のホーロー抵抗の下をとおしてもかまいません。

緑の線は845へのB電源です。
A-4004の2,3端子。F-5006の4,5端子を結ぶ線は短くする必要はありません。邪魔にならないような長さにしてください。片方をハンダ付けした後,しばらく置いて熱を冷ませてから残りの片方をハンダ付けすると熱で被覆がやぶれる心配はありません。

高圧配線は,高圧配線同士で重なるところが出てきますが,まったく問題はありません。

SA-3000からオイルコンデンサーへの線などは後で縛れるような感じでまとまるように配線してください。尚,先にも触れましたが,実際には縛りません。あくまで気分です。
この辺は,『MJ無線と実験』の佐久間さんの記事のアンプの裏の写真をよくご覧ください。
なお,オイルコンデンサーの端子にはプラスマイナスなどの極性はありませんので,どちらの端子を使ってもかまいません。オイルコンデンサーの端子はしっかりしているので,配線のコードは巻き付けてから端子と線ごとハンダ付けしてください。巻き付けるといってもU字にするくらいにしてください。トランスの端子へ,端子にハンダ付けを付けた後,ハンダメッキを施した線を端子にのせ,ハンダゴテにハンダをたっぷりつけて,線と端子へそのハンダを付けてください。イメージとしては左官屋がコテでセメントを壁に塗っているような感じです。左官屋のコテがハンダゴテ,セメントが溶けたハンダのイメージです。ハンダは煙が出ている間に付けてください。熱しすぎて白くなった(光沢を失った)ハンダはダメになっています。

図4はコンセントへの電源ラインです。



コンセントからの配線は,家庭用コンセントの差し込みの穴が長い方がアースですので,電源トランスの0V側をアース側に差し込むために電源トランスの0V側をコンセントの差し込みに印しておいてください。


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