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1996-11-26
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吸血鬼/真紅の情熱

いけないことをされてのけぞってるかわいそうな肌もあらわな女性は、新婚のミナ・ハーカー嬢。相手役は、ホラーキング吸血鬼ドラキュラ伯爵です。
いけないことというのは、のどに牙でかみついて血を吸っちゃうのですから、やられた方は痛くて気持ち悪くて健康に悪くて、つらいばかりだと思うのですが、こころなしかミナ嬢の表情は気持ちよさそうです。
きっと気のせいだと思いますので、よい子は決してマネをしないでください。

吸血鬼-Vampire- といえば、ノスフェラトウとかカーミラとか他にも役者はいますが、ドラキュラ伯爵のみ名が高いのは、やはりブラム・ストーカーのベストセラー小説のせいなんでしょうね。
原作では、ミナ嬢は新婚早々なのにドラキュラ伯爵にねらわれて、血を吸われたうえにドラキュラの胸から血を飲まされて(ウエッペッペ!)副作用で少し歯がのびてしまうというちょっと情けない役回りです。

古めかしい題材のわりに、登場人物たちが「蝋管」という当時最新の記憶デバイス(円筒形のレコード盤?)に日記を記録したりしているのが変に新鮮な感じです。現在のMOやPDも「蝋管」のような運命をたどるのでしょうか?
「蝋管」はコッポラやハマーの映画にもちらっと出てきます。

吸血鬼小説では最近「ドラキュラ紀元」(創元推理文庫)というのを読みまして、これが実におもしろかったのです。
ストーカーのでは最後滅びたドラキュラが、滅びずにヴィクトリア女王と結婚して大英帝国を支配しているという設定で、ロンドンに吸血鬼の娼婦ばかりを殺す「切り裂きジャック」が出没し、それを女王直属の探偵と472歳の美少女吸血鬼!が探索するというおいしいストーリーにジキルとハイド、モロー博、エレファントマンまで登場するうえ、ラストシーンの迫力はなぜ映画化し
ないのだろうと思うくらいのものでした。

吸血鬼企画 Doracura,Deadly Dream

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