恋愛ゲーム学各論第13講 ファーストKiss☆物語 〜優等生恋愛ゲーム〜98/8/5最終更新1、優等生恋愛ゲーム「ラブ・エスカレーター」が98DOS最後の大作恋愛ゲームとすれば、PC-FX最後の大作恋愛ゲームと言われているのがこの「ファーストKiss☆物語」です。PS版の発売が初めから決まっていたそうですが、今回はFX版に関して書いていることにご注意下さい。「ファーストKiss☆物語」の第一印象として、全般に渡って良くできている、というのがあります。キャラクタも魅力的ですし、グラフィックもシナリオも音楽も音声も細かい不満点は置いておいて恋愛ゲームに必要な基本的な要素が確実に押さえられています。 何より、12人という多人数同時攻略不可能タイプでありながら、1プレイが3時間程度でお手軽であること、コンシューマでは珍しいメッセージスキップ機能、おまけの充実、自分で攻略しているような気分が味わえながら、かつ普通に追っていけば自然にクリアできる難易度設定もちょうど良く、恋愛ゲームの作り方を知っているな、という感想を持ちました。ソツがなく万人受けするタイプだと言えるでしょう。 あ、それと余談ですが、18歳以上推奨ってことでいわゆるサービスシーンもどきもありますけど、ギャグとして消化していて笑えますのでアリです。(笑) 2、優等生固有の問題しかし、一方では、優等生固有の問題として、何でもできるけどどれもずば抜けてはできないということがあります。「ファーストKiss☆物語」はなるほど恋愛ゲームに必要な各要素をかなりの水準でクリアしてはいますが、どれもこれは、というものがありません。F&Cではそれがグラフィックであり、LeafやTacticsではシナリオであったり音楽であったりするのですが、氾濫する恋愛ゲーム市場の中で頭1つ抜けるためにはそういった他のゲームにはない魅力、個性がが必要になるのです。ここら辺りの課題は同じく万能系の「Pia☆キャロットへようこそ!!」シリーズに共通するところがありますね。FX版で気になるのは、CD-ROMの容量の制限のためか、フルボイスじゃないのはいいとして余りにもごく一部だけ喋らないのも不自然ですし、全くシナリオのないキャラが存在するのは酷いでしょう。また、全体的に後半(第2部)の描写が不十分だと思います。CD-ROM1枚に収めたかったというのは分からなくもないですが、どうせ前半と後半に分かれているのですから2枚に分けてその分後半のシナリオのボリュームアップを図ればもっと良くなったのではないでしょうか。まぁ、アニメーションの作画がイマイチなのはお約束かな。(笑) 3、ちょっと主観的な評価※注:★は5個が最高。1個が最低。
4、キャラクタ各論ラグナを参照して下さい。m(__)m5、キャラクタの分布
どうも全体的に幼いキャラが多い気がします。良いことですが。(爆) 6、ファーストKiss☆物語の恋の「カタチ」マメに会うことと会話による気分値育成および簡単なクリティカル選択タイプ。ほとんど毎日目的のキャラクタに会わなければならないのでチャートが不可欠になってきます。選択肢を間違えないことが基本ですが、難しさもありませんし数も少ないので、恋愛を楽しむことに集中できますね。 |