みなさんも、香水を選ぶ時にスメリング(香りのチェック)をしてからお気に入りを見つけると思います。
 そして、その場で気に入ったものを実際に使うようになってから、「あれ?最初と香りが違うなぁ...」と不思議に思われたことはないでしょうか?
 香りは時間と共にどんどん変化します。

 この時間の経過に伴って香りが変化してゆく状況を『香りの匂い立ち』と呼び、3つの段階に分かれています。

 みなさんがお店で香水を購入されるときに一番最初に触れる香りが、トップノートの部分になります。
 ですから、その部分だけですぐ香りを判断してしまうと、時間と共に香りが変化した時に、「あまり好きな香りではないな」と感じてしまうこともあるかもしれません。


 なんだか、人と人との出逢いに似ていると思いませんか?
 第一印象はピンとこなかったのに、もっと仲良くなって色々な話しをすると、ものすごく気が合うようになったり、その逆に、始めはものすごくフィーリングが合うと思っていたら、時間と共に相手の嫌なところ(個性)がやたら目につくようになったり。。。


 人も香水も同じなんです。
 第一印象も大事ではありますが、実はもっと奥深くに素敵な魅力が潜んでいるかもしれませんよ(^_-)

 上手な香水選びのポイントとしては、ボトルから直接香りを嗅がないこと。そして最初の香りのイメージだけで判断しないことです。
 できたらムエット(香りを吹き付けてチェックするための紙)に香りをつけて、その香りを試してみて下さい。

 それから、吹き付けた直後の香りだけでなく、暫く時間を置いてからの香りをチェックしてその部分が好みの香りであるかどうかをチェックして下さい。
 たったこれだけの違いで今までとは違った素敵な香りに出会えるようになるかもしれませんよ♪

 香水選びのポイントもっと詳しく知りたい方は[上手な香りの選び方]をご覧くださいね。


 次の表に香りの3段階をまとめてみましたので、参考にしてみてくださいね。

段  階 役    割 香   料  例
Top Note
(表立ち)
5〜30分
持続
揮発度の高い芳香物質が匂い立つ
シュッ♪と吹きかけた瞬間やキャップを開
けたときに出会う香りの第一印象
柑橘系の香料
レモン、ベルガモット、オレンジ
フローラル系の中でもグリーン感の多いものなど
Middle Note
(中立ち)
3〜4時間
持続
創香した人が一番表現したい香料で構成
中間の揮発度と保留性を持つもの
’Heart Note’とも呼ばれる主要部にあたる
4大フローラルのジャスミン、ローズ、ミュゲ、リラ
などのフローラルノート
フルーティーノートなど。
Last Note
(残立ち)
半日〜2、3日持続
深み、コク、温かみを与える
揮発度が低く、保留性に富むもの
保留性豊かな香料が全体をまとめ香り続け、
いつしか消えゆくまでの残り香
動物性香料
ムスク、シベット、アンバーグリス、カストリウム
ベチバー(木の根っこ)などのウッディーノートなど

※上記表の内容については、「香水からのメッセージ」 平尾京子先生著 郁朋社から引用しております。