ベルリン・プラハの旅 六日目


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Agenda
 朝は6時前に目が覚めたけど、もりもりがまだ寝ていたので起こすの悪いと思って、7時半近くまでベッドの中でごろごろ。体を横にしているだけでも疲れは取れるし。

 目覚ましが鳴って起きる。もりもりは朝食の前にシャワー。そしてその間に僕はまた絵はがき職人と化す。8時に1Fに降りていって朝食。ビュッフェ形式で、好きなモノを取れる。パンに生ハム、ソーセージにハンバーグの小さいのを取り分ける。なかなか美味しい。朝からしっかり食べる二人であった。

 朝食を終えて、部屋に戻って準備。今日はまずは“ベルリンの壁”を見に行くことにする。あとは適当(笑)。ま、いつものこと。地図で場所をあらかじめ頭に入れておいて、いざ出発。9時ちょっと前くらい。

 まずはホテル近くのバス停をチェック。帰国するとき直前で焦るのも恐いから。ホテルから徒歩2分くらいのところにテーゲル空港行きのバスが停まるバス停発見。時刻表を見てみると、15分おきくらいに出ていることが判る。だいたいここから30分程度で空港に着くので、余裕を見ても出発時間の3時間前なら大丈夫だろう。11時くらいの便だから、8時にバスに乗れば大丈夫かな。

 もりもりがヨーロッパ各国の通貨を友人にもらってきたというので、それをドイツマルクに両替したいとのこと。ドイツ銀行に行って両替を試みる。しかし、両替商に行った方がいい、と勧められる(手数料の問題で)。なので、ツォー駅近くに両替商はいろいろあるので、そこで両替することにした。

 さらにクーダム通りを東に進む。途中BMWのショールームがあったので、のぞいてみる。といっても外からだけど(^^;。うーん、なかなかかっこいい。しかし値段は…、日本とそれほど変わらないのね。僕のような庶民には買えません(笑)。

 さて、駅近くの両替商で両替。無事に出来たらしい。結構な額になったと喜ぶもりもり。いいなぁ。そこからツォー駅まですぐ。ツォー駅では、クレジットカードで切符を購入できる券売機を少し探してみたが見つからず。あきらめてキャッシュで購入。今回は一日券。いろいろ動き回りそうだからね。

“壁”の前で佇むもりもり

“壁”の前で佇むもりもり
 来た電車に乗ってオスト駅へ。“ベルリンの壁”はオスト駅から南へ少し向かったところに保存されているから。オスト駅から徒歩1分くらいでもう壁。うーん、ガイドブックには徒歩10分と書いてあったけど…。たぶんこの10分で行けるのは、お土産物屋などがあるスペースのことを指しているんだろうなぁ。ともかく、いきなり壁にぶつかり、驚く。今はカラフルに、そして皮肉たっぷりに絵が描かれているけど、12年前まではタダの灰色の壁だったのか、と思うと感慨深い。

 一つ一つペイントを見ながら、南に向かっていく。壁の切れ目から、内側をのぞいてみると再開発地帯みたい。工事をしていた。何ができあがるのかはわからないけど、この壁は是非残しておいて欲しいものだ。人類がどれだけ愚かなことをやったのかという証明のためにも。

 10分くらい歩くと、スーベニアショップの看板が。ここでは“壁”を売っていた。そこらへんで拾った石を袋に入れているだけにしか見えないんだけど(笑)。それ以外には、壁のマップやDDR(旧ドイツ共和国)のグッヅなど。一通り冷やかして、何も買わずに出る。地図はちょっと欲しかったけどね。飾るスペースがないから、ウチに。
“壁の破片”が大量出品

“壁の破片”が大量出品

 さて、これからどうしようか。ガイドを見ながら相談。そこで“チェックポイントチャーリー”という名前の付いた、アメリカが管理していた検問所に行き、そこからフリードリッヒ通りをまっすぐ北上して、ウンター・デン・リンデン通りを西に向かい、ブランデンブルク門へ行くことにした。距離は結構あるけど、歩けなくはないだろう。

ベルリンの壁博物館前にて

ベルリンの壁博物館前にて
 スーベニアショップから最寄りのUバーンの駅は2つ。丁度中間地点だったみたい。西側の方の駅に向かい、そこからコッホシュトラーセ駅へ行く。この駅を出ると目の前が“チェックポイントチャーリー”。この検問所があった脇には「ベルリンの壁博物館」がある。この外壁にはドイツ語・英語・フランス語・ロシア語の4カ国語で、ベルリンの壁にまつわる政治家達の発言が載っていた。とりあえず英語だけ読んで(笑)、中に入りたかったが、もりもりは興味がないらしいので、今日は止め。明日一人になったら来よう。

 博物館のすぐ近くに、またお土産物屋さん発見。絵はがきをもう少し買いたい、というもりもりの提案で中に入ってみるが…、なんと壁にちなんだおもしろいグッヅを大量に発見!真剣に見入る日本人二人…。トラバントのミニカーや、チェックポイントチャーリーにかつて掲げてあった看板のミニチュア。これは「You are leaving American Sector」というのが書いてあって、「ここから先はDDR、わしらは責任持てませんぜ」ってな意味合いを持っているわけ。もりもりと二人で大受け。これは買いでしょう。そういえばプラハでは「KGB still watching you!」と書いてあるTシャツを売っていたなぁ。これもかなり受けて、買わなかったことを後悔していたんだけど。

 さて、“チェックポイントチャーリー”を過ぎて、フリードリッヒ通りを歩く。ここは旧東ベルリンになるんだろうけど、今では高級ブランド品店や高級ホテルが建ち並ぶ、銀座や表参道のような通りになってしまっている。ビルも道もみな綺麗。“壁崩壊”後に作られた街、という印象が強い。そして西側資本のお店が建ち並ぶ。CITIBANKやMini/BMW、HERMESなどなど。

 疲れてきたのとトイレに行きたくなったので、もりもりにカフェで休むことを提案。目の前にあった「アインシュタイン・カフェ」に入る。これ、スターバックスのようなタイプのカフェで、チェーン店らしく至る所に見受けられる。中は綺麗だし、飲物もココアやホットチョコレートもあってなかなか良い感じ。もりもりはカプチーノ、僕はホットチョコレートをオーダー。外はやっぱり寒かったからね。

 丁度一番奥に席が空いていたのでそこに座って少し休憩。その間にも絵はがきを書き書き。しっかりペンも持ってきているからね(笑)。これで一通り書き終えたかな。30分ほど休憩したら、もう12時くらい。もう少し歩いて、ご飯を食べることにする。そういう意味では丁度良いタイミングで休憩を取れたみたい。

 お店を出て、また北上。すぐにウンター・デン・リンデン通りにぶつかる。ここで左に曲がって西にまっすぐ向かうと、ブランデンブルク門。はるか遠くに小さく見える。といっても10分も歩けば着くだろう。菩提樹並木をのんびり歩きながら門へ近づいていく。しかし歩いているウチに、とうとう雨が降ってきた。まだ傘が無くても平気なくらいではあるけど。

 門が近づくに連れて、妙な違和感が…。門の形がちょっと違うような…。前まで行くとその理由が判った。改装工事中で門はカバーで覆われ、そのカバーは門を書いてあるんだけど、門がサッカーのゴールになってる!(笑)。サッカー好きのお国柄とはいえ、ブランデンブルク門をサッカーのゴールに見立てるとは、さすが。しかしこのおかげで門の姿はカバー越しに大きさしか実感できず。残念無念。
ゴールと化したブランデンブルク門…

ゴールと化したブランデンブルク門…

 とりあえず門をくぐって反対側に抜けて、写真を数枚撮ってまた元来た道を戻ることにした。せっかくココまで来たのになぁ。戻りつつ昼食について考える。この通りの先にフンボルト大学などがあり、そこらへんならレストランがあるだろう、ということで、端まで行ってみることにした。

 雨がだんだん強くなりつつある。そんななか20分ほど歩いて国立図書館やフンボルト大学近辺へ。いかにもヨーロッパの昔の建物、といった感じの建物がひしめいている。フンボルト大学ではアインシュタインやグリム兄弟が学んだとか。今日も学生さん達が勉強をしているんだろうな、平日だし。

 結局さらに先にこじゃれたレストランが集まっている場所があるようなので、そちらに向かうことにした。途中ベルリン大聖堂があり、そのちょっと先に公園がある。そこを通り抜けると、レストランが集まっていた。

 メニューで料理と金額を調べて、英語で“ポテトハウス”という名前になるお店へ。14時過ぎだったので空いていた。ランチメニューは終わっている時間。ちょっと遅かったねぇ。まぁしょうがない。このころには傘がないとやばいくらいの雨になっていたので、雨宿りもかねてのんびり食事しましょう。

 ここは店の名前通り、ポテトとフライパン料理がメインらしい。フライパンといっても小さく底深なフライパンのこと。このフライパンの上にシチュー煮込みとかが出てくる。サーモンなどの魚介類を煮込んだものと、ラムを煮込んだモノをオーダー。もちろんそれ以外にサラダとビール(笑)。

 お店の中は暖かいので冷たいビールも美味しい。先にサーモンなどの魚介類のパンが出てきた。おいしい!特にサーモンが良い感じの味を出している。続いてラムのシチュー煮込み。これまた美味しい。いやぁ、来て本当に良かった、と美味しいモノを食べると思うね、旅行は(笑)。しっかり食べて、満足満足。ビールは2杯目も終わりかけ(笑)。

 15時頃、お店を出る。雨はまだ降っている。このレストランの近くにペルガモン博物館というのがあるので、そこに行くことにした。僕のリクエストで、これは「ベルリンの秋」に待ち合わせ場所として出てきたから、是非とも行きたかったのだ(^^;。

 中にはいると、まずは地下のクローク&ロッカーに荷物を預ける。カメラと三脚が有れば十分だから。そしていざ入館しようとしたら…、三脚はダメ、とのこと。カメラは良いけどフラッシュたいちゃダメだって。フラッシュは作品を傷めるからダメなのはわかるんだけど、三脚もダメとは…。写真綺麗に取れないだろうなぁ、どうせ館内の照明は暗めだろうし。

巨大なペルガモン神殿

巨大なペルガモン神殿
 入って最初の部屋は広大。そしてそこにはペルガモン神殿が復元されていた…。大英博物館にも同じようなモノがあったけど、そこよりも横幅は広い。これはトルコの遺跡ということだけど、ようは発掘調査してそのまま頂いてきたわけで、盗品と大して変わらんと思う(^^;。それにしても無茶するものだ。

 暗いながらもなんとか写真を撮る。この神殿と共にもう一つ見たかったのがイシュタル門、という青色のタイルで覆われた門。「ベルリンの秋」の中で、主人公の堀江とシルビアが待ち合わせをするのがこのイシュタル門の前。そんな感じで小説の中の出来事に思いを馳せながら、博物館内をじっくりと見て回る。
真っ青なイシュタル門

真っ青なイシュタル門

 外から見た以上に中は広くて、いろいろな展示物がある。特に1Fには彫像が多い。一度は訪れるべき博物館だわ。気がつけば17時半近く。閉館の時間も近いし、そろそろ出て、夕食を考えよう。

 外はもう真っ暗。でも雨は上がってる!いやぁ、喜ばしい。この調子でこの先ずっと晴れてくると良いのになぁ。とりあえず今日の晩ご飯はデパートの食品売り場などでお総菜を買って、ホテルの部屋でチープにすますことにした。最寄り駅のフリードリッヒシュトラーセ駅まで行って、Uバーンでヴィッテンベルクプラッツ駅まで。駅を出れば目の前がKaDeWeだから、ここで買い物をしていく。

KaDeWeの夜の姿

KaDeWeの夜の姿
 KaDeWeの食品売り場は一番上らしい。日本のデパートだと大抵地下なのにね。しかしとっても広い。広すぎてどこに何を売っているのか把握するのが難しい。適当に歩いて、見つけ次第買いあさることに(^^;。まずはサラダを発見したので、美味しそうなモノをいくつか見繕う。売り子のお姉さん、どうも英語はわからないらしい…。ということで、身振り手振りでなんとか2皿分購入。100g単位で購入できた。

 次に飲物。当然ビールにワインでしょう。ということでお酒の売り場に行くが、ここも種類が多すぎ!そこでビールは僕が独断と偏見で、ピルスナービールを4本(ボトルね)購入。値段は日本円で一本約150円くらい。めちゃ安っ。こっちではビールは水みたいなものか(^^;。あ、ついでにサイダー、コーラや水も購入。もりもりがワインを選ぶ。おみやげ用のワインも買っていた。手荷物で持っていくらしい。

 さて、これで一通りそろったのでKaDeWeを出る。そしてメインはソーセージ。これはKaDeWeからホテルへ向かう、クーダム通りの途中にいくつかお店があったのを覚えていたから、そこで買っていく。美味しそうなソーセージをパンに挟んでくれたのを2つほど。たまにはこれくらい質素でないと。

 荷物を抱えてホテルへ戻る。早速ビールで乾杯。美味しいー。サラダやソーセージをつまみながらまったり。この部屋には良い感じの柔らかさのソファがあって、そこに座って飲み食いしていて、めっちゃ良い感じになってしまった。ビールを飲み終えた時点でかなり眠く、もうワインは入らないよ〜、状態。もりもりはまだ飲み足りないようだったけど、ワインは彼にプレゼント。

 そのままベッドに入って、おやすみ。明日はもりもり帰国なので、6時半に起きてシャワーを浴びて、朝食食べてお別れ。


翌日へ…