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2002年一発目の海外旅行は、予想外に部署異動の後でかなり気まずかった。今までの部署で如何に好き勝手にやれたかということを実感しながらも、なんとか休みを確保。それでも連日かなりの量の仕事をしなければならなかったため、飛行機以外の予約が結構ギリギリ。じっくり時間をかければもっと良い選択肢もあったのかも、しれない。
飛行機は昨年末に予約。というのもUnited航空にて2001年以内に予約しているとサンフランシスコ直行便が49,000円だったのだ。もちろん落とし穴もあって、キャンセルしたら一律30,000円というペナルティ付き。先の予定が見えない人には使えないチケットではあったわけ。 ホテルの予約はいつもの通りApple Worldにて。これも予約が出来る日程ギリギリ、10日前に予約完了。キャンペーン料金があったのでそれを使ってSF市街のHoliday Inn Civic Centerが9,900円だったのだ。それからスタンフォードにも行くということで、急遽国際免許を取りに行き、出発前日にHartzのWebから予約完了。これも、予約確認画面でPCが落ちて、電話で確認するというハプニング付き。無事に予約できていたから良かったけど。 今回の旅行は、MakeITを通じて友達になった、川野がUniversity of California at Berkeley(以後UCB)のHaas School of Businessに留学中で、そこを訪問しようということが目的。個人的にはアメリカにはこういう理由がないと特に行きたいと思わないのだよね。食事が特に美味しいわけでもないし、歴史を感じるヨーロッパの方が好きなので。同行者は同じくMakeITで知り合った市場さん。MakeITでも他に行きたいという人はいたけど、結局市場さんだけ。で、せっかくSFまで行くんだからただの観光ではもったいないとの川野の提案により、Haasの授業をいくつか取ることにした。幸いMBAを目指して世界中から受験生がCampus Visitをしている時期でもあるので、「受験生なんですが聴講させてください」といえば全然OKらしい。ま、受験生を語るには英語力がなさ過ぎてすぐばれそうだけど(^^;。 SFで思いだしたのだけど、とあるつてで現在Stanford UniversityのGraduate School of BusinessにMBAを取りに行っている、後藤さんというお友達にも連絡をしてみたら、週末ランチをつきあってくれることになった。そこで急遽レンタカーが必要になったわけ。電車でも行けなくはないみたいだけど、スタンフォード・シリコンバレーは車があった方が断然便利だからね。 2月7日、前の部署だったらフレックスで4時まで仕事をしてから行こうかと思っていたのだけど、新しい部署は新横浜で、いろいろ面倒なので結局この日も有給を使い、木金とお休みにした。トータル5日間の旅程。朝ちょっと寝坊してしまって、キツキツのスケジュール。なんせ荷物もなにも準備してない。かろうじてガイドブックに目を通していただけ…。朝からあわてて荷物を詰めたり、現地の情報をインターネットで調べたり。13時半過ぎに家を出る。 市場さんとは成田空港第一ターミナルに16時45分集合と決めていたけど、なんとか時間に間に合った。少し待って市場さん到着。すぐにチェックインを済まして、しばらく待合い椅子に座って旅行の話を。ホント何にも考えてなかったから、忘れ物も多かった。市場さんのUnited航空のマイレージ仮カードを忘れるわ、家にあったドル通貨もいっさい持ってくるのを忘れているし。ある程度前から仕込んでおいた方がいいなぁ…。 1時間ほど話していたら、18時過ぎになったので、出国審査をしてゲートへ向かう。市場さんは海外2回目、しかも時差のある国は初めてとか。飛行機はチケットを取る手段が違ったので席がバラバラ。まぁ、問題ないと思うけど。 ゲートについて、少し待っていたら搭乗開始。搭乗後はバラバラ。僕は持ってきた雑誌3冊を取り出して、しっかり読書。昨年末から異動のためにプライベートな時間が取りにくくなって、全然定期購読していた雑誌や本が読めなかったのよね。だからまとめて読んでしまおうと持ってきたわけ。今回はあまり飛行機で寝ないつもりで。 ひたすら読書。読書食事睡眠読書(笑)。雑誌は1冊の半分を残して読み終えた。そしてSF到着。天気予報通り、雨だった…。晴れオトコの効果は今回は効かなかったらしい。飛行機を降りてコンコースをずーっと歩き、入国審査のところで市場さんと合流。というのも飛行機を降りる出口が二カ所あって、先に行ってしまったのかと思ったので、出国審査まで行ってみたらまだ来てなかったの。そこで待っていたら無事に合流。審査も特に問題はなく。 さて、まずはATMでお金をおろさないと。ということで早速ATMを見つけてお金をおろす。それを見ていた市場さんも、同じくCITIBANKの口座を持っているので同じようにやろうとした…、ら、暗証番号を入れる画面で、暗証番号を入れないままEnterを押してしまう。しかし処理はちゃんと進んでいったので、最後にもう一度暗証番号を入れてください、と言われるのかなぁと思ったら、なんと「暗証番号が正しくないので処理をキャンセルします」だって…。こういうときは暗証番号だけどっかで入れ直させればいい話なのに、それまで入れた項目全てがキャンセル扱い…。入力系のシステム、ちょっとおかしいよ(笑)。しかもその後再チャレンジしたときは、50$降ろそうとしたのに20$単位でしかおろせないため強制的に40$しか降りなかったし。そういうことは注意画面でも出して促せばいいのに。一瞬10$はどこに消えた?と思っちゃったよ。 とりあえず現金も手にしたので、次は交通手段。レンタカーは土曜日だけしか借りないので、空港からホテルまでは別の手段を使わなければならない。空港シャトルなる案内を発見したので行ってみたけど、どうも大手高級ホテルのシャトルバスが来ているだけのようだった。空港内に戻ってインフォメーションで聞いてみたら、一つ上のフロアからバスかタクシーがあると教わる。早速行ってみる。 そしたら、ワゴンのバスが停まっていて、それに乗ることになる。以前サンノゼでも同じようなのがあったけど、お客が有る程度乗ったところで出発。各々の目的地まで連れて行ってくれるモノ。14$でホテルまでだから、まぁそこそこかな。よくしゃべる運転手のおっちゃんだったけど、後ろの席にいたからよく聞き取れず。 市街に入るまではかなり順調に飛ばしていたけど、市街はかなりの渋滞。ホテルの前の通りがとても混むようで、裏通りで降ろしてもらうことになった。ま、全然構わないんだけど。歩いて1分のところで降ろしてもらう。約40分ほどだったので、渋滞が無ければ30分程度かな。近いねぇ。 ホテルに入ってすぐにチェックイン。普段なら必ずパスポートとクレジットカード見せろ、と言われるのだけど、今回は無かった。うーん、これで良いのか?と思いつつとりあえず部屋に上がる。市場さんと午後の予定を軽くうち合わせ。この時点で12時半頃だったけど、14時まで少し休むことにした。 その間にまずは川野に電話してみる。が、外線がいっさいつながらない。どういうこと?と思ってフロントに行って聞いてみると、やっぱり電話をするにはカードを見せて控えを取る必要があるとのこと。その場でカードを見せて回線を開けてもらった。部屋に戻るとちゃんと電話通じた。しかし川野は出ず。留守電に無事に着いたことを知らせて、今度はインターネットへ接続。ついでにメールでも川野に知らせておいた(笑)。 メールを読んでいたらあっという間に14時。内線で市場さんに連絡して、出発。まずはUnion Sq.近くに行って、MetoreonなるSonyが作ったという複合アミューズメント施設へ。Union Sq.まではBARTかMuni Metroという地下鉄で一駅、最寄りのCivic CenterからPowell St.まで。 Civic Center駅はホテルから徒歩1分。わかりやすくて良い。最初はMuni Metroで行こうと思った。というのも0.1$安いから(^^;。しかし、手持ちの現金は一番小さくて5$紙幣。しかしMuni Metroは1$紙幣もしくは硬貨し受け付けない…。係りのおっちゃんに聞いても両替してこいの一点張り。しょうがないのでMuniはあきらめてBARTに乗ることにする。 こちらの券売機も使い方に苦労した。1$の切符しか出さないタイプと、自分で好きな金額の切符を出せるタイプの二種類あったから。僕らが使うには好きな金額を指定できる方だけど、こちらも行き先によって自分でいちいち値段を指定しなければならないのでめんどくさい。日本のように行き先別に値段表示をしてくれると助かるのだけど。ここで10分近くかかってしまった(笑)。 なんとか切符を買ってホームへ。割とすぐに電車が来たので乗り込む。一駅、とはいえ結構長い間走っていたから、歩いてその距離を移動するのはちょっと辛いかも。Powell St.に着いて、とりあえず外に出てみる。まだ土地勘がないからどちらに進めばいいかよくわからないので地図と道の名前を見ながら調べる。そうそう、海外だと道の一つ一つに名前が付いているからこういうときに便利。なんとか方向を割り出して、Metoreon方面に向かう。 このUnion Sq.の近くはデパートやブティックが集まっている繁華街。しかし平日の昼間、しかも雨が降っていてはやっぱり人は少ない。僕も傘を持ってきてなかったので市場さんの折り畳みに少し入れてもらう。Norde StromやVirgin MegaStore、Sephoreなど欧米ブランドのお店が。日本でもあったよね、撤退したよねというお店も混じっているけど(笑)。 駅から10分くらい歩いてMetoreonへ。もっと近道すれば早かったかな。ま、探索ということで。中はゲーム屋さん、Sony Style、ゲーセンに映画館、レストランなどが入っている。とりあえずベルリンのSony Centerでも見て回ったようにSony Styleをのぞく(笑)。それからゲーセン。DDRなんかもあるが、平日昼間だから人が全然いない。 ここで市場さんが喉が渇いて自販機で水を購入。しかしなかなかうまく行かない。2$なんだけど、コインを入れても認識してくれない。あきらめて別の自販機でチャレンジすると、OK。なんでさっきのはダメだったんだろう…? 一通り見て回って15時過ぎ。僕が欲しいCDがあったので、Virgin MegaStoreにつきあってもらう。店員に聞いてみたけどCDは見つからず。Kaciという名の歌手。最近人気沸騰中らしいのでチェックしたかったのだけど、シングルしかないといわれたので。アルバムが欲しかったのであきらめて店を出る。 僕が見たいのはそれだけだったので、あとは適当にふらふらすることにした。Macy's for Menというのを発見したので入ってみる。Macy'sの紳士服専門店?みたい。地下一階から四階まで全て紳士物。しかし展示の仕方がいかにもアメリカチック、で、ブランド品も多いのだけど、これでもかっ!という位に量を展示していて、市場さん曰く「展示の仕方はヨーカドーちっく」。一通り見て回るが、これだというのもないので、お店を出てまたふらふら。 高級ブランド品専門店もいくつかあったけど、通り過ぎて結局特に行きたいお店もなくなったので、少し喫茶店で休むことに。しかしよく考えたら日本みたいにそこいら中に喫茶店がある匡は割と珍しくて、こちらではそんなに見かけない。Cafe&Dinerとかはあるんだけど。結局なじみのStarbucksに行っちゃった(笑)。奥の方の席を陣取ってのんびりおしゃべり。小一時間ほど。 よく考えると市場さんとこうしてしっかり話すのは初めてかも。ということで今までのキャリアの話や今の仕事の話などを根ほり葉ほり聞いてしまった。気が付いたら17時近く。そろそろ川野にもう一度連絡してみよう。しかしここには電話がない。ということでお店を出て、公衆電話を探すことにした。 街角にも公衆電話はほとんど無く、たいていデパートかホテルなどの中にあるので、適当なホテルで電話をかけることにした。ウェスティンホテルに入って電話発見、さっそくかける。今度は捕まった。20時に食事をしようと話していたのはそもそも18時〜20時で、セキュリティ関連の討論会があるから、とのこと。で、その討論会、これから間に合うようならおいでよと言われ、行く気になる。その場で川野が時刻表を調べてくれて、なんとか間に合うことが判明。電話を切ってすぐにBARTの駅へ向かう。 無事川野が教えてくれた電車らしきのに乗れた。これで18時にバークレーは間に合うぞ。と思ってのんびりしていたら、途中でどうも様子がおかしい。停まった駅名をすぐにガイドで調べたら、なんと別のラインに来ていた!幸い一駅戻ればバークレー方面の電車に乗れるので、まだ良かった。と思ったのもつかの間、なんと一駅戻るために次の電車15分待ち…。当然それでは18時にバークレーは間に合わない。すぐに川野に電話をいれるも、留守電。しょうがないので確実に乗り遅れることを入れておいた…。 乗るときにちゃんと電光表示板で行き先まで見ておくべきだった。ま、ここで後悔しても今更始まらない。気を取り直して一駅戻り、すぐにバークレー方面行きの電車に乗り換え。駅に着いたのが18時10分過ぎ。駅で再度川野に電話。すでに討論会は始まっているが、途中で入るのは大丈夫そう。ということで、とりあえずビジネススクールの校舎まで向かうことにする。しかし川野曰く、駅から徒歩15分ほどとか…。特に斜面にキャンパスがあり、ビジネススクールは一番奥の高台だって…。がんばるぞー。 BARTの駅から出ると、雨が本降り。傘がないと流石にどうしようもない状態だったが、駅の出口で傘売りがいて、5$だったので、購入即決。クオーターのコインをかき集めて買っちゃった(笑)。そしてキャンバスへ急ぐ。 キャンパス入り口までは3分ほど。しかしここからが長丁場。まずは入り口にあるマップでビジネススクールのだいたいの場所を把握。そしてすっかり暗くなった道を雨の中歩く。二人ともほとんど無言(^^;。夜の大学って結構怖いね。途中何度か校舎を間違えながらも、なんとか30分にビジネススクールに到着。川野と合流。ご迷惑をおかけしました。 こそっと討論会の行われている教室に入る。教室の後ろには飲み物やお菓子が用意してあって、自由に取って良いらしい。とりあえず一番後ろの席に陣取ってしばらく話を聞いていたら…、気が付いたら19時過ぎてた(^^;。ちょっと落ちたらしい。それでも、その先はしっかり聞いていた。とはいえ流石にカンペキに理解できてる訳じゃないけど。パネリストはシリコンバレーでセキュリティ関連のハードやソフトを作っているベンチャーの人、それに法学部の教授。しかもこの方女性で、まだ30代くらい。そんな人の口からもhttpsやIPsecがどうの、なんて話が出てきて、とてもおもしろかった。 途中途中で参加者から意見を求めつつ進行は進み、しっかり20時には終了。さて、この後はご飯ご飯。川野と3人で、川野おすすめのベトナム料理屋に行く。キャンパスから徒歩7分くらい。やっぱりアメリカの夜道はちょっぴり怖い。歩きながらも授業などのお話をする。こちらでは学部横断で今日のような討論会やプロジェクトが立ち上がるのは当たり前、といった感じらしい。同じキャンパスにいるのだから、そんなの当然といえば当然だけど、日本ではやっぱり考えられない。日本の大学は同じキャンパスにいても、ハード系インフラやバックオフィス部門の共有はしていてもそれ以外にはナシ。せっかく物理的に近いところにいてもシナジー効果が全然出てない。日本の企業と同じだ。隣の事業部同士で売っているモノが全然違くって関連性の無いことをやってるのと。もったいないよね、よく考えたら。 ベトナム料理屋では、ラーメンが美味しい、ということなのでラーメンオーダー。それに春巻も。さっぱりしていて、そして量も丁度良くて美味しい。やっぱりアメリカの食べ物は毎日だとつらいから、こういうお店によく来るみたい。安いしね。食べながら明日の打ち合わせ。9時半に今日と同じ校舎にて待ち合わせ。明日の朝イチの授業はグレイザーという教授のマーケティング。名前だけは聞いたことのある教授だったので楽しみ。食べ終わって、キャンパスのそばでお別れ。また明日。 市場さんと二人で、川野に教えられたとおりの道を行く。途中大量に人がキャンパスから出てきて、何事かと思ったけど。夜間クラスでもあったのかな。途中でガススタンドに併設されていた売店でお水を購入して、BARTの駅へ。ホテルの周りにはコンビニらしきものが見つからなかったので、見つけたところで買っておきたかったのだ。 BARTで30分ほど。ついうとうとしてしまった。一人だとあり得ないけど、ね。ホテルについて、再度打ち合わせ、かつ市場さんがメールを書きたいということでノートPCをお貸しする。明日は僕らは8時に出発して、バークレーで朝ご飯を食べることにする。8時なら十分時間もあるだろう。今回は市場さんの希望もあり、シングルを2つ取っていたので、メールを出し終わったら市場さんは自分の部屋に。僕はシャワーを浴びてから、コーヒー飲みながら読書。気が付けば1時だったので、就寝。明日は6時起きして、また読書するぞ〜。
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翌日へ…
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