X指定小説大賞参加作(オリジナル)

■ライク ア シングル(8)■

作・大場愁一郎さま

 

 

 

 しれっと答える愁一郎に智秋はたちまち真っ赤になり、彼の太ももをぴしゃぴしゃ叩いて反論した。今度ばかりはありありと不満の色を表情に湛える。

「そ、そんな意味じゃないよっ!!ひっどーい!真面目にやってよおっ!」

「オレは真面目だよ?ねえ駒沢ぁ…これが終わったら絶対するって約束するからさ、ね、お願い!駒沢のおっぱいでさせてっ!!」

 拝むように両手を合わせ、頭を下げる愁一郎。ウインクするように薄目を開けると、智秋は相変わらずふくれっ面であったが…そのうちプイ、とそっぽを向いてしまう。両手で自らの乳房を揉み、横から寄せ上げて谷間を開いた。

「…大場くんのスケベ…!さっき好きって言ったの、やっぱり却下!!」

「怒んなよ駒沢ぁ…わかってるよ、駒沢がもう待てなくなってるの…。でもお願い!駒沢の胸の柔らかさっていったらないんだもん…な、このとおりっ!!」

「…ふん、もう知らないっ!ほら…早く腰、下ろせばっ…?」」

「ううう、ありがとね、こまざわ…!あ、もうちょっと下がってくれる?うん、そうそう…そんな感じでいいよ…」

 ふてくされながらも健気に乳房を差し出してくれる智秋がかわいくてならない。

 愁一郎はベッドの中程まで智秋に身体をずらしてもらってから、まだキスマークの残っている胸の谷間に勃起しきりのペニスを、ひたっ…とあてがった。そのまま上体を倒し、身体ができるだけ智秋と平行を保つようにする。こうしないと反り返ろうとするペニスは動く間に乳房の隙間から抜け出てしまうのだ。

 愁一郎は、いわゆるパイズリはみさき相手に経験済みであるのだが、愛撫で堪能した智秋の乳房の感触があまりに魅惑的であったため、ついついわがままを申し出たのである。

 智秋も智秋で、ベッドに上がってからはずっと愛撫され通しであったことからも少しは愁一郎の願いに応えたくなったのだ。

 胸に挟んでする、などとは男性の一方的な自己満足だと見なしていたため、かつて何作もやりこんだパソゲーでパイズリの映像が出てきたとしても、どうしても好きにはなれないでいた。もちろん、付き合っていた男が申し出たときも頑として首を縦に振っていない。

 しかし…愁一郎が相手なら、なぜか尽くしてあげたくなってしまうのである。

 愛撫のお礼、という気持ちもあるが…自分の身体で気持ちよくなってくれるのであれば、多少の嫌悪感や羞恥心は押さえ込めるような気がしたのだ。

む、にゅっ…。

 両手にした自らの乳房を持ち上げ、太々とした愁一郎のペニスを包み込むと…ほんのり赤らんだ柔肌から、赤紫に膨張した先端が逸り水を滲ませて顔を出している格好になる。谷間に愛液を塗りたくられて動きが滑らかになっているため、愁一郎が体勢を整えて動くたびに細やかなくすぐったさが乳房いっぱいに走った。

「じゃあ…するね?」

「いいよ…。ね、約束だからね?これが終わったら…絶対だよ?」

「ああ、すぐにでもしよう…。いっぱいいっぱい、しようぜ…?」

「うん…いっぱいいっぱい…してよね…?」

むにゅっ…にちゅっ、にちゅっ、にちゅっ…

 わずかに合図を交わすと、愁一郎はゆっくりと腰を前後していった。はちきれそうなほどに漲った先端が乳房のトンネルを出たり入ったりする。智秋の愛液で潤滑する隙間をさらに逸り水が潤し、ペニスはどんどんヌルヌルになっていった。

 智秋は乳房をつかんだ指の間で乳首を強く挟みながら、熱くて固い醜怪な肉体を物欲しげに見つめた。

 先程は浴室で口いっぱいに頬張り、心ゆくまで射精してくれた愁一郎のペニス…。

 あたしで…気持ちよくなってくれたんだよね…。射精したくなっちゃったんだよね…。

 そう思うだけで、再び情欲はせつなく胸中を占めてきた。少しでも慰めになれば、と力を込めて乳房を揉んでみる。もちろんペニスが抜け出ないように挟み込んでやることも忘れない。

 しかしその努力は逆効果であったようで…立派な性感帯である乳房は自ら揉み、ペニスが擦れることによって一層焦れったさを増した。自ずと膝が浮き、裂け目を擦るようにモジモジと内ももを摺り合わせてしまう。

「はぁ、はぁ…こまざわぁ…こまざわぁ…っ!やぁらかいよぉ…気持ちいいよぉ…!」

「うんん…ダメよ、おおばくん…胸なんかでセックスしてる気になっちゃあ…。一人だけで気持ちよくなろうなんて、ズルイよぉ…?ふふふっ…」

「そんな気、ないよ…。胸よりおまんこの方が気持ちいいに決まってるもんね…。オレは駒沢の身体を、段階をふまえて感じていってるんだ…。」

「なにそれぇ…。結局カラダさえあればいいってのっ?」

 先程言われた言葉を逆襲とばかりに選んだ智秋であったが、愁一郎は恥じ入るでも恐れ入るでもなく、楽しげな笑顔を浮かべて理屈っぽく反論してきた。予想外の素早い返答に不満を抱いた智秋は、わざとすねるようにしてそう言い返す。

「…駒沢がそんな風に感じてるはず、ないだろ?オレの気持ち、わかってるくせに…」

「うっ…もう、大場くんの意地悪…!やっぱり嫌い!」

「オレは駒沢、大好きだけどなぁ?」

「…ホント、意地悪ね…いつからそんなに意地悪言うようになったの…?」

 さすがに揶揄が過ぎたのか、智秋の声に過剰な潤みが備わってきた。それは決して好ましい潤みではなく、いじめ抜いてしまった挙げ句の気まずい潤み。これには愁一郎も狼狽えずにはいられなかった。腰の動きを止め、枕に額を付けて智秋を見つめつつ詫びる。

「ああっ…駒沢、ゴメン!悪気なんてなかったんだ…信じてよっ!駒沢と一緒だから、なんだかからかいたくなって、つい調子に乗っちゃって…。本当にごめん!」

「…ふふふ…ふふふっ!やぁっぱ、優しい大場くんだねっ!!」

「あ…駒沢、こいつっ…!」

 困惑した口調で誠心誠意、謝辞を述べた愁一郎を上目遣いで眺めながら、智秋は愛しげに笑いかけてきた。どうやら声の潤みは演技であったらしい。揶揄に踊らされたのは自分であったことに気付き、愁一郎はたちまち耳まで真っ赤になってしまう。

「びっくりした?」

「びっくりしたよっ!もう…人が本気で謝ってんのに…!」

「ごめんごめん!大場くん…そんな大場くんだから、あたし、大好きなんだよ?」

「…もう信じねーよっ!駒沢なんか嫌いだっ!ふーん!!」

「あははははっ!もう、怒んないでよおっ!ほら、続き続き!」

 今度は愁一郎がすねてみせ、智秋が楽しそうになだめにかかる。本当にいつまでたっても仲の良い二人だ。

 以前も感じたことがあるが、友達関係に限って言えば、お互いが最高の異性であるのではないだろうか。いつ、どこで会ったとしてもぎくしゃくすることなく、また、あるがままの自分を晒すことができる自信がある。

 今夜こうしたシチュエーションで会えたことは、それを確認するための素晴らしい機会であったようにも思えた。苦笑はいつしか、愛情に満ちた微笑に変わってゆく。

ぬり、ぬり、ねりっ…くちゅっぷ、ぢゅっぷ、ぬっぶ…

 愁一郎は再び体勢を整えると、ゆっくり…次第に弾みをつけて腰を突き出していった。逸り水は肌と肌とをねっとり濡らし、柔らかみは敏感なくびれを包み込んで心地よい刺激をもたらしてくる。

 快感もさることながら、今こうして愛しさの増した智秋に胸でさせている、という状況がなんとも悩ましく中枢を苛んでくる。一人の女性を完全に支配下においたような充足感が愁一郎の男性をそそのかしてくるのだ。

 浴室でのフェラチオもめくるめくような感動を喚起させてくれたが…胸の場合は自ら動いて快感を探るため、よりセックスに近い興奮を得ることができる。

ぬっちゅ、ぬっちゅ、ぬっちゅ…むにゅにゅ…ぬにっ、ぬにっ…

 腰をできるだけ大きく前後させ、柔らかく乳房へ突き込み、突き抜ける。ネロネロに濡れた先端から幹からが柔肌で擦れるたびに発情の血が血管を巡り、漲りを強くしてゆく。

 そのうち休憩するように先端だけを乳房の中に残し、腰で円を描くようにして揉まれてみた。智秋もそれを察知したようで、両手につかんだ乳房を摺り合わせるよう交互に揺さぶり、シンバルを叩くようぽよんぽよんと外圧をかけたりしてくれる。繊細な圧迫感は愁一郎を確実に高ぶらせていった。

「こまざわぁ…すごい、気持ちいいっ…!うわ、今にも出ちゃいそう…!!ね、顔にかけちゃったりしたら怒るよね?」

「え…?やだ、それって…顔シャってヤツ?」

 ペニスの根本が早くも危なっかしく震え始める。ガチガチに硬直したペニスいっぱいに淡い快感が張りつめてゆくと精製したての逸り水がパイプを駆け抜けて先端から滲み、胸のトンネルを水浸しにしてしまった。

 愁一郎が鼻にかかった情けない声で問いかけると、智秋は乳房の中でムクッ、ムクッと膨張を繰り返すペニスを見透かすようにして問い返した。

 太い男性器が寄せ上げられた乳房の狭間に突き立てられている。それはまるで真っ白な尻に太々としたペニスが真っ直ぐに挿入されている状態のようであった。

 熱く張りつめた愁一郎の先端は…ちょうど彼が残したキスマークをヌルヌルとなぞっている。興奮で敏感になっているふくよかな性感帯への男性器による接触は、また別格の快感をもって智秋を燃え上がらせてくれた。

 また…欲しくなってしまう…。ヴァギナが…うずいてしまう…っ。

「はぁ、はぁ…おおばくん…顔シャ、したいの…?」

 媚びた目で物欲しげに幹を見つめながら、智秋がうつろにつぶやく。

 パイズリ同様、顔面シャワーの意味くらい智秋はパソゲーやポルノビデオなど、学生時代の知的好奇心によって既知である。

 先程口いっぱいに噴出された精液を…今度は顔いっぱいに浴びるのか…。

 そう思うだけで智秋の胸は不穏な期待に震え、ヴァギナがすすり鳴く。膣口はあてど無く手招きを繰り返して発情の涙を無駄に流していた。身も心も焦らし抜かれ…智秋は自暴自棄にも似た暗い気持ちを芽生えさせてしまう。

 思いきり汚して欲しい…。愁一郎の精液で…顔中を生臭くしてほしいっ…。

「…智秋さえよければしたいけどさぁ…。でもやっぱり汚くしちゃうから、ティッシュの上に…」

「いいよっ…顔にかけて…。大場くんのザーメン…あたしの顔に、いっぱい…」

「こ、こまざわっ…?」

 愁一郎が淫らな願望を撤回しかけたとき、智秋は懇願するような口調で乳房を揉みしだきはじめた。ペニスの先端を愛撫してやるよう、ぐねぐねと押し当てながら前後に揺さぶり、円を描くよう、もんにゅもんにゅとこねる。引き寄せられるようにして愁一郎の腰が下り、パンパンになっている先端が剥き出された途端、ジクジク溢れ狂っていた逸り水は智秋の胸元から首筋へとゆっくり伝い落ちていった。

「おおばくん…早く動いて…あたしを汚してえ…!」

「こまざわ…ごめんね、じゃあ思いっきり…ぶちまけてっ…!」

にちゅっ、ぬちゅっ、にちゅっ…

 智秋が儚げな動きで舌を差し出し、ちろ、と愁一郎のおちょぼ口を舐め上げる。ほのかな渋味が舌に染み込んだ途端、胸の焦燥を吐き出すようにして破滅を望んだ。

 焦れているのは愁一郎も同じであり、智秋の許可を得てリズミカルにグラインドを再開する。一切の躊躇い無く、ガマンもなく…このまま射精することに決めてしまえば腰の動きも次第に大胆なものへと変えることができた。つまりそのぶん、智秋を心ゆくまで感じることができるのである。

 深く引き抜き、突き抜けては智秋の舌、そして唇に触れる。智秋も愁一郎の動きに合わせて乳房のトンネルを狭め、唇に触れられるたびにちゅっ、ちゅっと吸い付いて絶頂感を誘った。

「はっ、はっ…く、うう…!気持ちいいよ、こまざわっ!そろそろ出るよ…?」

「いいよ、出して、出してえ…!早く、はやくうっ…!!」

「急かさないでも大丈夫…もう少し…もう少しだから…!」

 ぽふ、と枕に顔を埋めながら愁一郎がつぶやく。絶頂感が近いのか、腰の動きが幾分ギクシャクとし始めていた。

 智秋はそれに応じて顔を下げ、ペニスが爆ぜる瞬間を今か今かと待ち受ける。愁一郎の言葉からすれば絶頂まではまだらしいが、どうせ間もないことだろう。期待に瞳を潤ませて、出たり入ったりしているペニスの先端を熱っぽい眼差しで見つめた。乳房とヴァギナは…もう切り捨てたいほどにせつなくうずいている。

「おおばくん…早くイッて…イッてよお…!」

「そっ、そろそろだから…もう少し待って…もっ、もうすこし…!!」

「もう少しって、いつまで…っ!?」

びゅるっ!!びゅちゃっ!べちゃっ…!!

 焦れったさに智秋が不平を言おうとした瞬間、愁一郎のペニスは音立てて精液を噴出し…爆ぜた。

「く…くくぅ…っ!!うっ、うううっ…!!」

どぴゅっ、どぷん、どくん、どく、どく…

 射精によるとろけそうな心地に唇を噛み締めてうめく愁一郎。二回目であるというのに、ペニスの根本は強く脈打って新鮮な精液を勢いよく噴出させる。

 なまっちろい精液は初めに額を直撃し、次いで眉間、鼻先、唇、首、胸元、と降りかかって智秋を生臭く汚した。粘つく精液はゆっくりと伝い落ち、彼女のまぶたを、頬を、あごを生温く濡らしてゆく。たちまち顔中が精液まみれになってしまった。

 汚された事実も衝撃的であったが…愁一郎の言葉を信じて油断していた矢先に射精されたこともまた、智秋を深く呆けさせてしまう要因となった。

 偽られたことは特に気にしない。むしろそうされ、予想外のタイミングで汚されたことが破滅願望を満たし…軽いエクスタシーにまで導かれていた。ぼうっとした虚ろな表情のまま、智秋は乳房からゆっくりと両手を脱力させる。荒い息を繰り返すため、解放された乳房は柔らかそうにふよふよ揺れた。

「こまざわ…タイミング、ウソついてごめん…。すごい気持ちよかったよ…」

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 絶頂の余韻を身体中に感じながら、愁一郎は陶然として潤んだ感想を告げて腰を引き上げた。あらためて智秋と対面すると、自分がいかに彼女を汚し抜いたのかがわかる。

 少し広めで、感じやすい額も…

 絶えず溌剌とした光を放っていた両目も…

 美しく線の通った鼻筋も…

 柔らかく滑らかで、にきびひとつない頬も…

 ふっくらとして魅惑的な唇も…

 智秋の愛嬌のあるかわいらしい素顔は…いまやすっかり精液でドロドロであった。ドス黒い達成感が愁一郎の嗜虐心をくすぐるものの、余韻が静かに去ってゆくにつれ、後ろめたさがそれに取って代わりはじめる。

 衝動に身を任せて、大好きな智秋にこんなひどい仕打ちをしてしまった…。

 拒まないのをいいことに、ついつい調子に乗ってしまった…。

 偽善でもなく、純粋な後悔が胸中に拡がってゆく。慌ててベッドサイドに備え付けてあるティッシュペーパーを何枚も引っぱり出した。

「…ごめんな、自分だけ満足しちゃって…ホントにごめん!!」

 泣き出したいほどの自己嫌悪に包まれながら、愁一郎は丁寧に智秋の顔から精液を拭き取ってゆく。呆けたままのあどけない素顔に擦り付けないよう注意してまんべんなく拭い、飲みかけのボルヴィックをティッシュに染み込ませて完全にきれいにした。

 小さな絶頂感で紅潮してはいるものの、元通りすべすべとなった頬に触れて愁一郎は智秋を見つめた。並んでうつぶせになり、横からのしかかるようにしつつ右手でゆっくりと頬を撫でる。

「駒沢…」

「…大場くんの精子…いっぱい染み込んじゃったよ…?ふふふ…。」

 そっとまぶたを開け、愛しげに見つめ返して微笑む智秋。左手で愁一郎の右手を包み込み、繰り返して頬を撫でさせる。

 先程まで抱いていた破滅願望はすっかり消え、満たされた輝きが瞳にきらめいていた。少女の溌剌さというよりも、今は女性の色っぽさが智秋の人なつっこさを際立たせている。

 かわいい…。

 愁一郎の本能が身悶えするよう、ただただそう感じてしまう。

ちゅっ…。

 愛しさは必然とばかり愁一郎に唇を求めさせ…智秋も躊躇うことなく差し出して応じる。キス一回交わすたびに少しずつ愛情が深まってゆくような気がした。

 もう互いが…かけがえのない存在になってしまいそうである。

「こまざわ…好きだよ…。」

「…うん、あたしも好き…。」

 一夜だけであることは、お互い分かり切っている。それでもあえておどけることなくそう言ってくれる愁一郎が、智秋には嬉しかった。裸の胸を合わせ、智秋は左手を…愁一郎は右手を差し出し、指を組み合わせるようにして固く繋ぐ。一方で唇は愛情を交換するよう、繰り返してついばみ合った。

「ちゅ、ちゅむっ…ぷぁ、こまざわぁ…」

「ね…んっ…名前、呼び捨てていいよ?てゆうか、呼び捨ててほしかったりするんだけどなぁ…。変かな?」

「ちあき…ってか?」

「うん、そうそう…。でも呼び慣れない、とか、シックリこない、とかならいいよ?あたしのわがままで言ってるんだから…」

 愁一郎が間近で名前を呼び、不満そうではないが不思議そうに見つめてきたので智秋は遠慮がちにおずおずとうつむき、上目でそう付け加えた。

 学生時代からずっと、智秋は愁一郎に姓で呼ばれている。

 親友達も同様であったが、同じ親友でも陸上部の桐山涼子だけは例外で、彼女に限っては、愁一郎は名前で呼んでいたことを今でも覚えている。

 正直言って、そんな些細なことひとつも羨望の対象となっていたのだ。

 共通の話題では時間を忘れておしゃべりできるほどの仲であるのに、どうして名前で呼んでくれないのか、と意味もなく苛立ちを募らせたこともある。もっとも、自分から名前で呼んでほしいとも言わなかったし、自分にしても愁一郎のことを姓で呼んでいたのだから、その苛立ちはまったくもって筋違いと言うものであろう。

「ね、変なコト聞くけど…」

「ん?」

 前置きして言葉を区切る智秋を、愁一郎は急かすことなく待つ。大きな枕を引き寄せ、とりあえず休憩とばかりに二人して頭を預けた。毛布まではかけず、汗ばんだ身体を寄せ合っているだけであるが、空調のおかげで寒いということはない。

「涼子だけは…なんで名前で呼んでたの?」

「…言われてみればそうだよな、駒沢といつも一緒にいた娘でも…里中は里中、倉敷は倉敷、みさきは辻ヶ谷、駒沢は駒沢…でも涼子だけは涼子って呼んでたなぁ。」

 どうにも複雑な日本語であるが、愁一郎は現在の感覚での呼び方を確認するようにしながらそう言った。確かに元陸上部エース、桐山涼子の場合だけは、今も昔も名前の方が先に出てしまう。

「たぶん…こう言っちゃ失礼だけど、なんとなく中性っぽいっていうか?かわいくはあるんだけど女性って意識しないで相手できたからじゃないかな?ほら…髪もクセッ毛だからって短くしてたし、身長はあるけど胸が…その、ぺったんこだったじゃん?あ、ここだけの話だぞ?」

「うん、わかってる。ふぅん…じゃあ…あたしのことは、女の子って見ててくれたんだ?」

「うーん…なんてゆうかな、例えば里中とか倉敷ってけっこうおとなしい娘だったろ?あいつらに比べればそれほど意識はしてなかったけど、駒沢って髪、きれいだし…長くしてたからその点では女の子って意識はしてたなぁ。スタイルもいいなって思ってたし。」

 里中雅美は美しく長い黒髪を持つ、清楚で凛々しい少女であった。

 弓道部では主将を務めており、愁一郎が挙げた五人の中ではずば抜けて迫力のあるバストを有していたことも特徴と言えるだろう。

 一方、倉敷由香は髪を肩の辺りで揃えた、可憐で淑やかな少女である。話し言葉なんかも他人行儀が過ぎるほどに慎ましい物腰であった。

 学業成績は学年でも常にトップクラスであり、その反面でもないが大変小柄で童顔で、小学校高学年にも間違えられそうな容姿であったことが印象に残っている。

「へえ、じゃああたしは大場くんから見てどの辺にいたの?涼子寄り?雅美やユッカ寄り?」

「うーん、どっちかというと中間かなぁ?みさきと競り合って里中、倉敷寄りだね。みさきはどっちかっていうとアクティブで涼子みたいな感じだったけど、ほら、体操部だったじゃん。レオタードが印象強くってさぁ…。」

「なるほど、大場くんもみんなのこと、ちゃーんと見てたんだね。でも…そっかぁ、髪かぁ…。ふふふ、長くしててよかった…!」

 愁一郎に心情を吐露してもらい、片手で自らの髪を撫でて満足そうに目を細める智秋。髪を長くしていたのは中学の頃からであるが、あらためて当時の決断を褒めたくなってしまう。結果論ではあるが、愁一郎に意識してもらっていたことがなんとも嬉しい。

 愁一郎も智秋の髪に触れ、指先でわずかに梳いて微笑む。洗い立ての髪は湿り気をわずかに残しており、ささやかな抵抗感となって指に感触を伝えてきた。つやつやとした黒髪は健康そのもので、日頃の手入れが実を結んでいることがよくわかる。

「駒沢…じゃあ今度こそ…しよっか?」

「あたしはさっきからずうっと待ってるんだけどなぁ…。おおばくんはもういいの?」

「…駒沢とこんなになってて興奮してんのかな、さっきから少しも萎えないし…もう焦れったくなってる。さっきキスしたら…余韻だけじゃ物足りなくなっちゃった…。」

「…大場くんってやっぱり欲張りだねっ!」

「…オレは欲張りな駒沢に応えようって努力してんだぜ…?」

ちゅっ…。

 苦笑を交わしてから背中を抱き寄せ、もう一度唇を重ねる。お互いの心の準備を確かめるキスは、一瞬だけですべてを理解し合うことができた。

 キスは確かに心地よいが…もうキスよりも濃厚に愛欲を感じ合いたい…。深く深く繋がり合いたい…。

 愁一郎は身体を起こすと、右手で智秋の左膝を立てさせた。脱力するようわずかに開かれた両脚の間に進み入る。同様にして右膝も立てさせると、智秋は照れくさくなったのか右手で胸を、左手で陰部を覆い隠してしまった。

「あれ?今さらどうしたんだよ…?フェラチオやらパイズリやらこなしてきて、おまけにずうっと待ってるとか言ってたくせに、隠しちゃうのはどうして…?」

「や、やっぱり恥ずかしいんだもんっ!ね、明かり消さない?」

「ダメ!明かり消したら駒沢の顔、見れないじゃんか!ほらほら、どんなになってるか見せてよ。思いきり大きく脚、拡げて見せて…。駒沢の一番大事なところ、見せて…。」

「そんなぁ…あ、脚…拡げるの?」

 智秋はそっぽを向きながら、わざとらしく駄々をこねてせがむ愁一郎に…そして身体中がうずいてたまらなくなっている自分自身にそう問いかけた。

 手の平の中で包み込むように隠している裂け目は、ベッドの上で愛撫を施されているうちにすっかりべちょべちょに濡れているのだ。無論、シーツにまで愛液は伝い落ちている。そのことはもはや隠し通すこともできないだろう。ともすればしおを噴いたために意外な距離にまで染みを作っているかもしれない。

 濡れているのはまだいいとしても…裂け目を赤裸々晒してしまうのはやはり恥ずかしかった。覆っている手の平からもわかるが、充血して肥大した内側の桃肉は、ムッチリした外側の肉を押し割っている。この状態で脚を開こうものなら…裂け目の奥で人目をはばかっている二つの穴が丸見えになってしまうことは避けられないだろう。

 興奮して充血し、淫靡に開いている裂け目など…

 発情して収縮を繰り返し、過剰なほどに愛液を漏出しているヴァギナなど…

 それら羞恥を尽くした部位を晒すのは、いかに愁一郎が相手とはいえ…否、親しい愁一郎であったからこそ躊躇ってしまうのであった。

 知り合って間もない男性ならそれほどでもなかったろう。行きずりの情事を楽しむつもりであったのならなおさら気が楽であったろう。

 ところが…相手は勝手知ったる大親友、大場愁一郎なのだ。憧れ抜いて胸を痛めはしたものの、このような関係になれるとはついぞ思わなかった愁一郎なのだ。

 そんな親しい愁一郎に恥部を剥き出すなど…ましてや大股を開いて無防備を極めるなど、清水の舞台から飛び降りる方が数倍も気軽にやってのけられそうな気がするほどだ。

 大好きな愁一郎とはこれからも親しい仲でいさせてほしい。だから淫乱な印象を与えたくないのだ。マイナスイメージを持たせたくないのだ。

 逆に…あまり頑なに振る舞って嫌われることも絶対に避けたい。せっかくのムードを些細な我が儘で台無しにはしたくない。いじらしいまでの打算が智秋の頭の中で渦巻き、彼女を葛藤で責め苛む。

「…と、とりあえず…脚だけ開くわ…。ここはもう少し待って…?」

「いいよ…駒沢が見せてくれるまで待つから…。でも、こうやってゆっくり見せていくとさぁ…なんかストリップショーみたいだよな?」

「も、もう…っ!大場くんのバカッ!!」

すう…っ。

 耳まで真っ赤になりながら、そっぽを向いて唇を噛み締めた智秋はシーツの衣擦れを残しつつほっそりとした両脚を開いた。膝も緩やかに伸ばし、大きなダブルベッドの上で痴態を晒す。左手で隠れているにもかかわらず、不安になったために右手が応援に駆けつけて二重の防護壁を作った。伸ばされた両腕の間で乳房が柔らかそうに寄せ上げられる。

 すごい恥ずかしい…。

 まだ見られる決心のつかない中心は両手でしっかり包み込んでいるのだが、信じられないほどの無防備さに涙が出てきた。内ももがひんやり冷たく感じるのは、濡れていた愛液が微かに揮発してゆくためであろう。その冷たさと羞恥による熱が綯い交ぜになり、智秋はブルルッと身震いした。

「ああ…もうやぁ…恥ずかしい…!!」

「きれいだよ、駒沢…。スタイルいいから、ちょっとしたグラビアよりも悩ましい…。」

「ほ、褒められても恥ずかしいよぉ…ね、早くのしかかってきて…見られてると思うと…もうあたし、照れくさくって死んじゃいそう…!」

「…まだダメだよ…。オレ、智秋のぜんぶが見たい…。見せてくれるまで…智秋もオレもお預けだかんな…?」

「あ、きゃっ…」

 すすり泣くような智秋の哀願に首を横に振ると、愁一郎は彼女の右脚を抱き寄せるようにして持ち上げた。驚きの声をあげて横にされた智秋の左脚に松葉崩しの体勢よろしく腰を下ろすと、抱いた右脚のふくらはぎに頬摺りする。

「柔らかいなぁ…それに、すごいきれいな脚してる。」

「…」

 柔軟な筋肉の上に程良く柔肌をまとっている智秋のふくらはぎ。筋張ってもなく、腫れぼったくもない滑らかさを絶賛する愁一郎の声にも智秋は押し黙ったまま、くすぐったさに耐えるようきつく目を閉じて愛撫に酔いしれる。

 愁一郎は頬いっぱいにふくらはぎの感触を堪能すると、智秋の右足親指にキスしてからゆっくりと口に含み、しゃぶった。

チュブ…チュク、ヂュヴ、クチュクチュクチュ…

 わずかに外反母趾を呈している智秋の親指を労るよう一生懸命に吸い、舌を絡め、口腔内で洗浄するよう唾液でゆすぎ…。他の四本の指にも一本一本、平等な愛撫を施す。むしゃぶりついては舐め上げ、幼子が母の乳房にするよう唇をすぼめて元気いっぱいに吸った。

 指の間にもそれぞれ舌を伸ばし、まんべんなくザラつき感を覚えさせ、唾液を擦り込む。智秋のつま先はたちまち唾液まみれになってしまった。発情して唾液の分泌が過剰になるのは男も女もないわけで、愁一郎が溢れさせた唾液は智秋の足の甲を…足の裏をゆっくりと伝って落ちてゆく。

「…風呂上がりでも、汗の味がするなぁ…。」

「でも、ひっ!でも…あ、ふっ、んっ!!」

「くすぐったいの?それとも…足の指なんかも性感帯?」

「あ、ひゃあっ!ふうんっ!ひゃ、や、やめてっ!あひ、ひいっ!」

こちょ、こちょこちょ…

 愁一郎は細く引き締まった智秋の右脚首をつかむと、右手の指先で足の裏をきめ細かにくすぐった。くすぐりつつ、より大きな水音を立てて足の指へのフェラチオを再開する。

こちょこちょこちょ、ぺちゃ、ぴちょ、くちゅ、ぶちゅ…

 もがくダンゴ虫の足のようにわしゃわしゃ動く指先は上へ行き、下へ行き…。智秋がくすぐったさでピクンピクン痙攣するのを感じながら、愁一郎は指の一本一本にそっと歯を立て、舌を絡ませる。

「ひ、ひぃ…!やめて、こんな…あ、やだあっ!!あああっ!やああっ!!」

 くすぐりには弱い智秋であったから、そんな意地悪にも似た愛撫はたまらなかった。それに拒もうにも、両手は恥部を覆い隠しているためにどうすることもできない。

 全身を駆けめぐるくすぐったさで声の限りによがり叫び、智秋はひきつけでも起こしたかのようにジタバタとのたうった。きゅっと眉をしかめながらも瞳は情欲に潤み、口元はだらしなくハクハクと開閉している。焦れた身体は口寂しさまで催すのか、何か棒状のものでも頬張っているかのように小さく舌まで覗かせていた。

「ね、感じてんだろ…?駒沢、メチャクチャ悩ましい顔してる!見てるだけでこっちも感じちゃうよ…!!」

「だめ、だめえっ!あ、やだ、ああぅっ!!」

びゅ、びゅっ…。

 よがり顔を見られていることに恥じらうとヴァギナがそれに呼応して痙攣し、裂け目を覆った手の平の上に熱々の愛液を降りかける。智秋は随喜の涙を流してあえぎ鳴いた。

 愁一郎にくすぐられ、指を舐められ、熱っぽい目で見つめられ…身体はどんどんヒートアップしてゆくようである。歯止めが利きそうもない、立て続けてのエクスタシーの予感がし、腰の中から震えがきた。

「…こまざわ…おまんこ、びちょびちょになってるだろ…?」

「…っ!そ、そんな言葉で喜ぶ娘なんていないよっ!?」

 智秋をつぶさに観察しながら、愁一郎は卑猥な単語を口にして智秋を困惑させる。右手はくすぐりをやめ、敏感になってしまった彼女の内ももをゆっくり撫でさすった。内ももは輪をかけて敏感なのか、智秋の強がる言葉にも芯が見えない。

「違うか…?こまざわのおまんこ、ヌルンヌルンになってオレのちんぽを待ってる…。そうなんだろ?」

「な、なってなんかないわっ!ヘンなコト言うおおばくんなんて嫌いよっ!?あ、だめぇ…そこ、撫でないで…もう、あたし…!!」

「嫌い?オレのこと嫌い、ねぇ。おまんこびちょびちょに濡らしてるくせに、嫌いって言っても説得力ないぜ?あ〜あ、シーツまでこんなにベトベトになってる…。」

「濡れてなぁい…も、やめて…あたし、あたし…変に…変になっちゃう…」

 身じろぎをやめてグッタリしてしまった智秋は…上擦った声で錯乱しかけた嗚咽を始めた。すすり泣く声は小さく、だけど濃密に潤っていて…明らかに法悦に浮かされているのがわかる。

 愁一郎も愛撫の手を止めて、しばし押し黙った。右手は内ももに触れたまま、二人の荒い息づかいだけがベッドの上に繰り返される。蒸せるような熱気とフェロモンの中、欲情した瞳で互いを見つめ合って…

…ビヂュッ。

 緊迫した静寂を破ったのは…智秋が熱く熱く濡れる音であった。

「…こまざわ、今の音って…」

「やっ、やあぁ…!!」

とろ、とぷ、ぴちゅ…

 事情をそれとなく悟り、淫らな微笑を浮かべて問いかける愁一郎。

 羞恥に打ち震え、強くかぶりを振る智秋。

 ひよこでも包む込むように覆い隠している智秋の両手の奥から微かに白っぽい雫が流れ出て来ると、確信と諦めがそれぞれの胸中に浮かび上がった。愁一郎は微笑ましさを隠しきれず、上擦りかけた声で智秋にささやきかける。

「こまざわ、なんていやらしい…。清純を気取ってたくせに、ホントはしお噴きな、スケベなおまんこしてるんじゃないかぁ…。」

「違う…違うもんっ!!」

「…したいんだよな。智秋だって女の子だもん、おまんこに入れて欲しいんだよな…。これで駒沢がどれだけちんぽ、欲しがってたのかわかったよ…。かわいそうに、こんなえっちになるまで焦らしちゃってごめんね…」

「やぁ…いや、いやあっ…!もうやめてぇ…!!」

「いいよ、今すぐセックスしよう…。親指なんかよりはるかに太いので…何度も何度も突いて、擦ってあげる…。ともすれば熱々のザーメン、おまんこの奥いっぱいに出してあげるよ…避妊なんて考えないでね…。」

「そんな、そんなぁっ…あ…はああっ…!!」

 意識の外へ追いやろうとしても、人が変わったような愁一郎の猥褻な言葉は胸の中に強く響きわたってくる。そのため、夜毎手淫して思い描いた光景が…焦れて切望した光景が脳裏に蘇ってきた。

 自室のベッドの上で、愁一郎のしたいがままに犯される姿…。

 高校の裏庭で尻を丸出しにし、愁一郎に立ったまま後ろから奪われる姿…。

 人気のない教室で、椅子に腰掛けた愁一郎と向かい合ってまぐわう姿…。

 胸をはだけた姿…汗を散らす姿…泣いて悦ぶ姿…。

 そのどれもが歓喜に満ちた望みであり…焦燥に包まれた願いであった。

 たとえ処女を奪われようが…あるいは肛門を貫かれようが…愁一郎と睦み合えるのならすべてを許すことができた。身も心も捧げてしまえる決心はついていたのだ。

 そんな解放された自分を愁一郎の睦言で思い出してしまうと…智秋は刹那で真っ白に果てた。腰の中から熱く爆発したような衝撃が身体中に拡がり、ビクン、と大きく痙攣する。

 呼吸がわずかに乱れると、智秋は軽いエクスタシーに飲み込まれ…意識が持て余した恍惚で顔をしかめてしまう。

「クッ…!!う、うっ…はっ、はぁっ…はぁっ…ふぅ…ふ…」

「こまざわ…えっちなこと言われて、イッちゃったの…?」

…こ、くん…。

 愁一郎の問いかけに、呆然としたまま小さくうなづく智秋。絶頂はそれほど強いものではなかったようで、霞がかかったようにぼんやりしてはいるが、意識はあった。しかしその意識は受動することが精一杯で、自ら何かを考えるほどの余裕はない。

 本当に気持ちいい…。爪や髪、まつげにいたるまでピリピリ快感に痺れているようだ。包み隠した両手の奥では、うずききったヴァギナが短い周期で収縮を繰り返している。

 愁一郎は抱いていた智秋の右脚を下ろし、膝の裏を左手でつかんでグイと前に押し出した。腰を下ろして押さえつけていた左脚も同じようにしてやると、智秋は抗うことなくM字開脚状態にされてしまう。恥じらう気力も喪失したようで、智秋はただただ惚けたまま、フワフワと現実感の無い余韻に浸っている。

「…こまざわ、もういいよね?見せて、アソコ…。」

「…」

「…見るよ。」

 儚げな表情で惚けたまま返事をくれそうにない智秋にそう断ると、愁一郎は中心を覆ったままの彼女の両手に触れた。その両手は両脚同様すでに脱力しており、そっと持ち上げるだけで退けることができる。

 繰り返し噴き上げた愛液でべちょべちょの右手、左手、と順番に退けていくと…ほわ、とほのかに湯気が舞うよう、濡れ開いた女性器が目と鼻の先で露わになった。

 

 

 

つづく。

 

 

 

■→次回へ

 

 

 (update 99/04/01)