Playability2004(PA2004)
version 1.0
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改版日 ver   改版内容 更新 Request ID
2003/10/2 0.5   叩き台バージョン。  
2003/10/13 0.7   頂いたコメントおよびネット上の意見をもとに追加更新。 0502(更新),1004(新規),1007(更新),1010(新規),3203(新規),3208(新規),3210(新規),4205(新規),4701(新規),4800(新規),4801(新規),4802(新規),4803(新規),4804(新規),4902(新規),6002(更新)
2003/12/2 1.0   公開版。若干の要件追加と備考等更新。 3404(新規),4606(新規)
         
         
       
概要
恋愛系のアドベンチャーゲームおよびノベルゲームで、スクリプトエンジンなどのプレイアビリティが満たしているべき要件を定義する。
重要度とPA2003の見方は以下の通り。  
重要度 5 必須機能。これが満たされていないものはプレイアビリティが著しく劣ると判断される。
4 重要な、是非実装されていて欲しい機能。
3 あると嬉しい機能。
2 さほど重要でない機能。
1 あってもなくても構わない機能。
PA2003 N PA2004からの追加項目。
M PA2003からPA2004で重要度その他変更があった項目。
Req ID 重要
PA2003 機能 備考
ハードウェア/ソフトウェア  
PC        
0000 5   [PC]ノートPCで遊べること。 出荷されているPCの半分がノートPCという状況で、ノートPCに対応しないという選択は考えられない。もちろんOSレベルで抽象化されているので通常問題ないはずだが、たまに対応しないことを明記してあるものがあるので。
CPU        
0100 5 M [PC]900MHz以上のCPUを載せたPCで平均CPU使用率70%以内で快適に遊べる。 3年前のローエンドPCの標準ライン。
0101 4   [PC]600MHz以上のCPUを載せたPCで平均CPU使用率70%以内で快適に遊べる。 WindowsXPが快適に動く環境が目安。
メモリ        
0200 5   [PC]256MB以上のメモリを載せたPCでスワップが発生することなく快適に遊べる。 WindowsXPが快適に動く環境が目安。
0201 4   [PC]128MB以上のメモリを載せたPCでスワップが発生する快適に遊べる。 WindowsMeが快適に動く環境が目安。ただしWindowsXPだと192MBが最低ラインにならざるを得ないだろう。
グラフィックカード      
0300 5   [PC]VRAM8MB以上の3Dグラフィックカードで快適に遊べる。 DirectXが当たり前に使われる昨今ではグラフィックカードも無視できなくなってきている。
0301 4   [PC]VRAM4MB以上の3Dグラフィックカードで快適に遊べる。 DirectXが当たり前に使われる昨今ではグラフィックカードも無視できなくなってきている。
DVD-ROM/CD-ROMドライブ    
0400 5   [PC]複数のDVD-ROM/CD-ROMドライブがある環境での先頭のドライブレター以外のドライブの対応。 ドライブレターが一番若いドライブしか認識しないのは困り者。
0401 4   [PC]複数のDVD-ROM/CD-ROMドライブがある環境でのドライブ自動認識。 手動選択でも許容するができるだけ自動認識して欲しい。
OS        
0500 5   [Win]Windows98SE/Me/XPに対応している。 ボリュームゾーン。対応しなければ売れないので対応しないほうが不思議だが。
0501 4   [Win]Windows2000に対応している。 Windowsシリーズでは最も安定しているバージョンであり旧来からのユーザには少なくない。
0502 3 M [Win]Windows98に対応している。 Microsoftのサポート対象から外れている以上、ユーザにとって使い続けるのは危険。
メディアプロテクト      
0600 5   [PC]プロテクトにより正規ユーザが不利益を蒙らない。 プロテクト自体が問題なのではなく、正規ユーザが不利益を蒙る可能性が少しでもあることが問題。
インストール/アンインストール  
インストール        
1000 5 N [Win]CD/DVDメディアで提供されている場合、オートラン対応。 当然だが一応。
1001 5   [PC]インストールするドライブやディレクトリを選択できる。 当たり前なのだが、「MADE iN HEAVEN」のようにルートドライブの「巨乳メイド」ディレクトリ固定というギャグとしか思えないゲームもあっただけに一応。テスト工程においてきちんと他のドライブ/ディレクトリを選択してインストールするのを評価し、プレイに問題がないことを確認して頂きたい。
1002 5   [Windows2000/XP]Power Usersでもインストールできること。 Administrator権限がないとインストールできない、では誰も納得しない。
1003 5   [Windows2000/XP]日本語等2バイト文字のアカウント名でもインストールできること。 「一般」のPCユーザが1バイト/2バイトという概念を理解しなければならないというのは酷。
1004 5 N [PC]ハードディスク空き容量を事前にチェックし、ユーザに使用容量を明示すること。 アプリケーションとしての常識。
1005 4   [PC]フルインストールすればCD/DVDがなくても遊べる。 とてもユーザフレンドリ。違法コピーが問題になっている状況では難しいかもしれないけれど。
1006 4 N [PC]複数毎のCD/DVDメディアで構成されている場合に、どのメディアから挿入しても適切な指示が与えられる。 Install Discなどと明記されていれば大抵分かるだろうが、右も左も分からないPC初心者でも戸惑わない気配りも大切。時々2枚目以降がシンプルにデータしか入っていないものを見かける。2枚目以降もオートランに対応している方が親切。
1007 4 M [PC]完全インストールと、音声や音楽などを外す部分インストールといった、複数のインストールするデータ種類を選択できる。 3GBを超えるハードディスク容量を要求する作品が出てきており、ユーザの所持しているハードディスク容量にも差がある(特にノートPCではまだ2030GBのことも多い)ので、再び重要度が高くなっている。データ圧縮技術をきちんと盛り込むとともに特に1GBを超える作品ではユーザに選択肢を与えるのが良い。
1008 3   [PC]「全てのユーザにインストールする/自分だけにインストールする」を選択できる。 マルチユーザを意識したインストールはOSの作法に従う。
1009 3   [PC]Windowsの場合のWindows Installer/Install Shieldなどの標準的なインストーラを使用している。 慣れているのでインストール/アンインストールに不安がない。インストール時に小ネタで楽しませてくれるために独自のインストーラを提供するのであれば満たさなくても可。
1010 3 N [Win]DirectXのバージョンチェック。古い場合には更新を促す。 初心者にはDirectXと言われてもとっつき難いので。
1011 3   [Win]スタートメニューにショートカットを登録するかどうかを選択できる。 スタートメニューが他人に見せられない状態になっている人はいないだろうか。
1012 2 N [Win]デスクトップにショートカットを登録するかどうかを選択できる。 かなりふっきれた人でないとデスクトップに登録するのは抵抗がありそう。
アンインストール      
1100 5   [PC]インストールしたゲームデータだけを消す。 当たり前なのだが、「みずいろ」のように、他のデータまで消す(場合もある)常識を疑うゲームもあっただけに一応。
1101 5   [PC]セーブデータ/設定データを残す。 無条件でセーブデータを消すのは勘弁。
1102 4   [Win]「アプリケーションの追加と削除」からアンインストールができる。 便利。独自のアンインストールが必要だったりCDが必要だったりすると面倒。
1103 4   [Win]スタートメニューにアンインストールのショートカットがある。 便利。「アプリケーションの追加と削除」かどちらかに入っていれば良い。
1104 4   [Win]該当するレジストリの項目を完全に削除する。 残っていると気持ち悪い。
1105 4   [PC]セーブデータ/設定データを残すか消すか選択できる。 できれば聞いてくれると良い。
プレイ環境        
スクリーン        
2000 5   [PC]フルスクリーン/ウィンドウが切り替えられる。 できるだけ大きい画面で遊びたいフルスクリーン派と、他のウィンドウを開きながら遊びたいウィンドウ派の両方のユーザがいるため、切り替えられることが必須。フルスクリーン固定は問題。
2001 5   [PC]フルスクリーンからウィンドウの切り替え時に、画面のリフレッシュレートや他のアプリケーション状態を完全に元の状態に復元する。 他のプログラムに影響を与えないのがプログラムの基本。終了時やウィンドウモード切替時に他のアプリケーションが640x480pixelsサイズに縮小され寄っていたり、リフレッシュレートが60Hzに変更されたままになっていたりすると頭を抱える。
2002 4   [PC]ウィンドウは800x600pixels以上。 そろそろ640x480pixelsはないと考えて欲しい。
2003 3   [PC]フルスクリーン動作時にリフレッシュレートを環境上可能な限りにおいて60Hz以外に変更できること。 フルスクリーンではリフレッシュレートが強制的に60Hzに変更されてしまうものが多いが、目への優しさを考えると、より高いリフレッシュレートで表示できるならば変更できた方が良い。
2004 3 N [Consumer]画面表示位置調整機能。 TVモニタに表示するゲームで、環境によりずれる場合を考慮する。
2005 1   [PC]ウィンドウサイズが変えられる。 普通推奨されている(最も奇麗に見える)サイズで遊ぶので余り使わない。
サウンド        
2100 4 N [Consumer]ステレオ/モノラル切り替え。 今時モノラルモニタも珍しいとは思われるが一応。
2101 2 N 5.1ch対応。 そろそろ対応を検討して欲しい段階に来ている。
バックグラウンド処理/アプリケーションの協調動作  
2200 4   [PC]他のウィンドウに切り替えた時にバックグラウンドで処理を継続するか、止めるか選択できる。 例えば音楽を鳴らしっぱなしにしたい人もいれば、止まって欲しい人もいる。音楽鑑賞用ならバックグラウンドで流したい。
プレイ支援        
セーブ        
3000 5   セーブした日時の保存。 基本。
3001 5   基本的にいつでもセーブできる。 シナリオあるいはシステム上どうしてもセーブさせたくない必然性がある場合を除いては、いつでもセーブできるのは必須。ユーザは忙しく、いつ止めたくなるか分からない。特に選択肢が表示されている時にセーブできないのは理解不能。
3002 5   セーブ機能へゲーム画面またはメニューバーから2クリック以内でアクセスできる。 セーブは最もよく使う機能の1つ。
3003 5   20(PC)/30(Consumer)以上のセーブ数。 PC20個は最低ライン。コンシューマはセーブデータの融通が利きにくいのでより多く必要。
3004 5   パッチを適用、あるいはバージョンアップした場合のセーブデータの互換性。パッチを当てても引き続き以前にプレイしたセーブデータが使えること。 パッチを当てるとセーブデータが使えなくなるのは一発でやる気がなくなる史上最悪のプレイディスアビリティ。フラグに直に影響してしまう場合は苦しいものがあるが、セーブデータの構造を工夫しできる限り互換性を保てるようにする。高度なバックログの実現上等どうしても無理な場合はアルバムモードだけでも互換性を保つこと。
3005 4   セーブ機能へゲーム画面またはメニューバーから1クリックでアクセスできる。 セーブは最もよく使う機能の1つ。できれば1クリックで。
3006 4   40個以上のセーブ数。 標準的なライン。
3007 3   セーブデータにゲーム内に登場するキャラクタアイコンなどの目印がつけられる。 そのデータがどのキャラクタを攻略しようとしているデータか分類するのにとても便利。今後の標準になる可能性も。わざわざ自分で選択しなくてもあるキャラクタのシナリオに入っている場合に自動的に表示してくれるのも良い。別の実装としては、キャラクタごとにページが割り当たっているようなインタフェースも便利。
3008 3   15文字以上の自由なコメント入力。 普段はイチイチコメントを入力することはないが、後々取っておくにはあった方が良い。もちろんコメントを入力しなければ、セーブデータが他と区別できないようなのは最悪。
3009 3   クイックセーブ(一時的なセーブ/ロード) 便利だがセーブ/ロード機能へのアクセスが容易であれば、それほど重要ではない。
3010 3   自動セーブ。時間で定期的に、あるいは選択肢ごと、あるいは日付ごと、またはアプリケーション終了時などに自動的に最新の状態をディスクに保存する。 セーブのし忘れが防止できるので便利。終了時に自動的に最後の状態を保存してくれればユーザが明示的にセーブやロードを意識する必要がなくなる。
3011 3 N (特にセーブ箇所選択画面が複数ページに渡っていたりスクロールが必要な場合に)最新セーブ箇所へのオートフォーカス。 通常順番にセーブ箇所を埋めていくので自動的に最新ページを表示した方が良い。
3012 2 N セーブデータの重要度変更。 後々取っておきたいセーブデータとプレイ途中のデータを区別できると良い。
ロード        
3100 5   ロードするセーブデータ一覧での、セーブした日時の表示とどの場面が分かるような、ゲーム内の日にちや場面名の表示。 あるデータがどの場面のものか分からないロード画面ほど使いにくいものはない。
3101 5   基本的にいつでもロードできる。 やり直すのは普通。コンシューマで何故一般的でないのかが疑問。シナリオあるいはシステム上どうしてもロードさせたくない必然性があるのなら仕方ないが。
3102 5   ぴったりセーブしたところから始められる。 ロードするとシナリオデータの固まりの先頭から始まってしまうエンジンが少なくない。プログラムの作り上は分からなくもないが、プログラマでないユーザにとってみれば全く不可解で納得性が低い。ジャストでセーブしたところからロードできることは当然。
3103 5   ロード機能へゲーム画面またはメニューバーから2クリック以内でアクセスできる。 ロードは最もよく使う機能の1つ。
3104 4   ロード機能へゲーム画面またはメニューバーから1クリックでアクセスできる。 ロードは最もよく使う機能の1つ。できれば1クリックで。
3105 4   ロードするセーブデータ一覧での、セーブした場面の画面(グラフィック)表示。 どの場面か思い出すのにとても使い勝手が良い。必須にしたいぐらい。
3106 3   最新セーブデータの目印。 素早く見つけられる。
スキップ        
3200 5   既読スキップ。未読箇所に到達するかクリックすると止まる。 必須機能。既読/未読管理のないスキップなど何の意味もない。
3201 5   10ページ/秒以上のスキップ速度。 遅いスキップほどイライラする、使えないものはない。
3202 5   スキップ機能へゲーム画面またはメニューバーから1クリックでアクセスできる。スキップ解除も同様。 スキップはバックログと並んで最もよく使う機能。
3203 5 N スキップ時の演出効果オフ。 常識的に考えればそうしないと十分なスキップ速度が得られないと思われるが。
3204 4   20ページ/秒以上のスキップ速度。 スキップの最高速度は速ければ速い方が良い。
3205 4   2段階以上のスキップ速度の変更。 テキストが何となく認識でき話が掴めるぐらいの速度と、素早く既読箇所を飛ばす速度とを切り替えられると便利。
3206 4   「次の選択肢に進む」機能。 プレイ時間の圧縮。
3207 4   「前の選択肢に戻る」機能。 選択肢ごとのセーブ/ロードが一部省ける。
3208 4 N オープニングムービー/アニメーション、エンディング(スタッフロール)、その他ムービー等のスキップ。 演出上どうしても見せたい場合は除くが、サクサク次に行きたい時に延々スタッフロール見せられるのもいかがかと。
3209 3   既読/未読を問わない強制スキップ。 当然既読スキップがあった上で。読む気の起こるようなテキストなら普通は使わないが、「特定のシーン目的」なだけのゲームなら用途はある。
3210 1 N スキップ終了時の音声(効果音)通知。 スキップが終わったことが分かりやすい。
バックログ        
3300 5   20ページ以上のバックログの表示(読み返し機能)。 必須機能。
3301 5   バックログ機能へゲーム画面またはメニューバーから1クリックでアクセスできる。バックログ解除も同様。 バックログはスキップと並んで最もよく使う機能。
3302 5   [PC]ホイールボタンでバックログを進めたり戻したりする制御。 そのためのホイールボタン。
3303 5 M 音声がある場合、バックログ中の、1クリックでの音声の再生。 聞き逃した時に欲しい。PA2004から必須機能に格上げ。
3304 4   選択肢やシナリオデータファイルをまたいでのログ表示。 選択肢やシナリオデータファイルをまたぐとそこでバックログが切れてしまうものが少なくないが、それは単に開発者の都合でしかない。ユーザの利便性を考えればまたいでちゃんと表示して欲しい。
3305 3   ロードした直後のバックログ表示。 ロードした直後は通常バックログがないが、そのセーブをした時のバックログが復活するとどこまで進めたかを思い出すのに便利。より高度な「バックログ」であり、ここまで実現できていれば申し分ない。
3306 3   バックログ時の立ち絵/背景/イベント絵のテキストとの同期。 つまりテキストだけが再表示されるだけでなく、立ち絵/背景/イベント絵も巻き戻し再生されること。より高度な「バックログ」であり、ここまで実現できていれば申し分ない。ただしアドベンチャータイプのテキストウィンドウでないと実現しにくい機能ではある。
オートプレイ        
3400 5   オートプレイの実装。 別に「ドラマティック」でなくても良いが必須。「ゲームの特性上」手を離したい時がある。
3401 5   オートプレイ機能へゲーム画面またはメニューバーから1クリックでアクセスできる。オートプレイ解除も同様。 機能上すぐに使いたいもの。
3402 4   オートプレイ時のページ切り替え速度の3段階以上の変更。 音声があるところは音声に合っていれば良いが、地の文や主人公の会話は読む速度が人によって異なる。
3403 4   テキストの文字数に合わせた時間での改ページ。 短文でも長文でも同じ時間で改ページされては長文が読めない。(文字数)xA(1文字あたりの時間)+B(ベース時間)およびC(最低待ち時間)の大きい方、でA,B,Cをそれぞれ設定できる、というのがユーザごとの差を吸収し、かつ感覚に近い実装。
3404 2 N [PC]オートプレイ時、指定時間後にマウスカーソルを消すオプション。 オートプレイというのは言ってみれば映画やアニメ的に鑑賞する感覚なので、PC的なマウスカーソルは邪魔。もちろんマウスを操作しようとすると復帰すること。
選択肢        
3500 3   既読選択肢の識別表示。 無駄なく読み進められる。「既読スキップ」+「クイックロード」or「前の選択肢に戻る」で代用可。
ユーザビリティ      
グラフィック        
4000 5   立ち絵のアンチエイリアス。 そろそろ標準で対応していて欲しいところ。
4001 3   演出効果のオンオフ。 プアなマシンが少なくなかった昔とは違い、エントリクラスでも十分なパワーがある今ではそれほど重要性はない。むしろ、作者が意図した見せ方で見せることの方が重要。ただし、高いスペック(CPU: 1GHz以上)を要求するような高度な演出が含まれる場合は、最低ラインのスペックでも楽しめるように段階的な演出効果オプションを提供すること。
4002 2   演出効果のスピード変更。 より高度な表示速度制御。
テキストウィンドウ      
4100 5   1クリックでテキストウィンドウが消せ、消したウィンドウは1クリックで戻せる。 もちろん絵全体を見るため。今時ないとは思うが、消せないのは寂し過ぎる。
4101 4   RGB16階調以上のテキスト背景色の変更。 テキストを見やすくするためにあると良い。ただし余り細か過ぎても設定が面倒なので各256階調はやり過ぎかと。
4102 4   16段階以上のテキストウィンドウの透過率の変更。 テキストを見やすくするためにあると良い。ただし余り細かすぎる必要はない。
4103 3   テキストウィンドウ枠の変更。 オマケ的な機能。クールなインタフェースを提供できているのならなくて問題ない。カッコ悪い時は変えたくなるので、枠なしが選択肢としてあるのが安全。
4104 1 N テキストウィンドウの表示位置移動。 余り使用頻度は多くないと思われる。
フォント        
4200 5   [PC]PCにインストールされている好きな(固定幅)フォントが選択できる。 MSゴシック固定は激しく萎える。未だにフォントが変えられないスクリプトエンジンを見かけるが、理解に苦しむ。テキストを読ませたいのなら必須機能と考えるべき。
4201 5   フォントのアンチエイリアス。 基本。PCでは低スペック者向けにオフにするオプションがあっても良い。
4202 3   太字/通常が切り替えられる。 細字のフォントを使いたい時にあると助かる。
4203 3   影付き、ふち枠などのフォント装飾が切り替えられる。 見やすいタイプを選べるのは良い。
4204 3   フォントサイズが2段階以上変えられる。 余り使わないが、デフォルトが小さい場合は、視覚障碍者対応としてあると良い。
4205 3 N プロポーショナルフォントが選択できる(禁則処理対応) プロポーショナルフォントの方が読みやすいので対応していると嬉しいが、自動禁則処理を行わないといけないのでやや面倒か。
テキスト表示        
4300 5   禁則処理。 当然の機能。スクリプトエンジンが対応していないのなら、スクリプト側で運用対処するしかあるまい。
4301 5   どんなテキスト表示速度であれ、1クリックで、そのページのテキストが0.3秒以内に全て(ノベルゲームなら1文または1段落ごと)表示される。 基本。
4302 5   3段階以上のテキスト表示速度の変更。最速ではページごと(ノベルゲームなら1文または1段落ごと)の表示。 基本。
4303 3   音声との同期。 同期がとれていれば評価は高いが、とれていなくてもそれほど困らない。
4304 1   キャラクタごとのフォントカラーの変更。 誰の発言か区別するためなのだろうが、本来は小細工に頼らなくても区別できるのが読み物としては正しい。
音楽/SE        
4400 5   無音を含む5段階以上の音楽/SEの独立したボリューム調整。 基本。音楽/SE/音声のバランスを変えたいので独立していなければ意味がない。
4401 4   音楽の途切れないループ。 音楽ソースによっては技術的に難しい場合もあるだろうが(例えばCD音源の場合)、是非実装して欲しいところ。ゲーム音楽はあくまでゲームのための音楽である。
4402 4   音楽が切り替わるタイミングでのクロスフェード。 自然な音楽の切り替えが望まれる。ただし演出効果上必ずしもフェードアウト/フェードインする必要はない。
4403 3   えっちシーンのみBGMをオフできるオプション。 もちろん音声および効果音に集中するため。音声/効果音表現が向上した今では、BGMがかえって臨場感を損ねかねない。
音声        
4500 5   無音を含む5段階以上の音声の独立したボリューム調整。 基本。音楽/SE/音声のバランスを変えたいので独立していなければ意味がない。
4501 5   「全員/主人公以外の女性と男性/女性のみ」といったカテゴリによる音声のオンオフ。 人によって、聞きたいスコープが違う。
4502 4   キャラクタごとの音声の個別オンオフ。 あるに越したことはないが、カテゴリで切り替えられるだけでもまずは問題ない。
4503 4   音声がある場合、地の文以外のテキストを消すオプション。 音声に集中できる。
4504 3   クリックでページを飛ばした場合の音声の処理として、「音声を止めて次のページに移る/音声を止めないで次のページに移る(次のページで音声がある場合はその音声に移る)」の切り替え。 「音声を止めて次のページに移る」が基本だが、オプションとして提供されている分には悪くない。「フェードアウト」というオプションがあっても良い。
4505 3   進行中のシーンでの1クリックでの音声のリピート再生。 バックログ上の音声再生で代用はできるが、その場で聞き直せるとなお良い。
4506 3   音声出力中に、自動的にBGMのボリュームを下げるオプション。低減率も設定できると良い。 音声に集中できる。
4507 2 N キャラクタの立ち位置による音声のパンの左右振り分け。 もちろん5.1ch対応であればそのように。
コントローラ/ヒューマンインタフェース  
4600 5   [Consumer]パッドの振動機能を使用している場合、振動機能のオンオフが設定できる。 現状PCでは体感インタフェースが限られているのが寂しい。
4601 5 N [PC]全機能がマウスでアクセスできること。 当たり前ではあるのだが、何故か一部の機能がマウスからアクセスできなかったりすることがあるので。
4602 4   [PC]選択肢などへのマウスの自動追従機能。かつオンオフが設定できる。 好みの分かれるところだが、機能としてはあった方が良いだろう。
4603 4   [PC]ゲームパッド対応。 ライトユーザには使いやすい。PCの置き場所がリビングへと広がる中で、もはやPCのアドベンチャー/ノベルゲームでも必須になりつつあるのではないか。そういうゲームをリビングでやるかどうかはともかく。
4604 4   [PC]キーボード対応。 ヘビーユーザやマウスを使わないノートPCプレイ時に使いやすい。アドベンチャー/ノベルゲームは操作が比較的平易なので対応可能だろう。
4605 3   連続クリック時の、選択肢の誤選択防止機能。 この手のゲームではカチカチカチとマウス(またはゲームパッド)を連打しがちだが、特に自動追従があると、選択肢が出てきた時に誤って押してしまう場合が多い。その度にロードしてやり直すのは苦痛。
4606 3 N [PC]OSの標準に沿ったキーボードショートカット。 「標準」というのがちょっとクセモノ。例えばWindowsではフルスクリーン表示とウィンドウ表示の切り替えに対応するショートカットが、DOSプロンプト等レガシーなものではAlt+Enterが一般的だったが、IEMozillaではF11になっている。
4607 2   [Consumer]片手でコントローラが操作できるオプション。あくまで両手とどちらかを選べること。 ラク。
操作性/レスポンス      
4700 5   直感的なグラフィカルインタフェース。 何が「直感的」なのかはそれぞれの努力課題。「仕様」ではなく「要件」なので。
4701 5 N メニュー項目の同時表示数と階層の適切なバランス。 階層が深過ぎるポップアップメニューは迷惑(目安としては2階層まで)。かと言って同時に表示されている項目が多過ぎると戸惑う(目安としては10個以内)ので適切なバランスが重要。
4702 5   クリックによりテキストが次のページへ移動する際のレスポンスが0.3秒以内(特殊な画面効果がある場合を除く) レスポンスが悪いとストレスがたまる。ゲームをプレイしてストレスがたまっていては話にならない。
4703 4   [PC]メニューバーから主要な全ての機能にアクセスできる。 PCに使い慣れたユーザには使いやすい。それのみだとちょっと味気ないけれど。
4704 4   コンフィグ画面などのサブウィンドウがクリックしてから0.3秒以内に開ける。 ウィンドウのアニメーション効果がある場合は超えても構わないが、実際にかかる時間よりも、軽快に動作しているという印象を与えることが重要。
起動/終了/ウィンドウ操作    
4800 5 N [PC]2操作以内で素早くゲームを終了できること。 「素早く」というのはメーカロゴやMacromedia Directorロゴなどを出さないということである。「ゲームの特性上」人に見られたくないことがある。
4801 5 N [PC]OS(ウィンドウマネージャ)の「ウィンドウを閉じる」ボタン押下でゲームを終了できる。 アプリケーションの親和性として。
4802 5 N [PC]OS(ウィンドウマネージャ)の「ウィンドウの最小化」ボタン押下でゲームアプリケーションを最小化できる。 アプリケーションの親和性として。無効にしたり外したりしないで欲しい。
4803 3 N [PC]フルスクリーン時を含むあらゆる状態において、2操作以内で素早くゲームアプリケーションを最小化できること。 いわゆる「ボスが来た」機能。「ゲームの特性上」人に見られたくないことがある。ある意味では「プレイ支援」。
4804 2 N [PC]「ウィンドウを閉じる」ボタン押下時にゲームの終了をダイアログで確認するかどうかのオプション。 誤操作を防ぎたい人とすぐに終了したい人がいる。
全般        
4900 5 N マニュアルを見なくても問題なく操作できるぐらいに平易であること。 こうなるともうマニュアルでも何でもないが、ユーザはマニュアルを見ない、というのを前提とすべきである。もちろんマニュアルプロテクトのような演出上の特殊な役割がある場合は別。
4901 3 N オプションの初期化機能。 間違って変更してしまった場合や初期状態に戻したい場合に。
4902 3 N システム情報やエラーログ情報の採取機能。 環境の違いなどにより問題が発生した場合に、ユーザサポートを容易にするという意味でユーザだけでなくメーカにとっても有用。
アクセシビリティ      
高齢者対応        
5000 5   [PC]マウスの操作ミス防止に配慮が払われていること。例えば十分な各種ボタンの大きさや、ボタンとボタンの間隔が設けられていること。 高齢者や障碍者はマウスで正確にポイントできない場合がある。また健常者であってもボタンが小さ過ぎるインタフェースでは操作しづらい。
聴覚障碍者対応      
5100 4   音楽、音声だけでしか把握できない要素を排除する。少なくとも、文字で判断できるオプションを提供する。 ゲームをプレイするのは健常者のみではない。いや、恋愛障害者ではなく。
色覚障碍者対応      
5200 4   可能な限り色の違いでしか把握できない要素を排除する。 ゲームをプレイするのは健常者のみではない。
アルバムモード/クリアボーナス  
グラフィック鑑賞      
6000 5   イベントグラフィック鑑賞機能。複数のパターンがある場合はすべてが鑑賞できること。 基本。「パーツが階層的に重ねられた特定のグラフィック」は個別につけたり外したりができると楽しい。
6001 4   立ち絵鑑賞機能。表情、服装を含めて全てのパターンを鑑賞できること。 基本だが、最悪イベントグラフィックのみでも許容。
6002 3 M [PC]スクリーンのスナップショット機能。 OSレベルでのキャプチャを禁止するような嫌がらせをしていなければ必要ないが、PCに慣れていない場合キャプチャのやり方が分からなかったりするので。あと壁紙にしたい場合にも便利。
6003 2 N CG回収率表示。 CG回収の友。もっとも今では埋まっていないCGが明示されるアルバム一覧型のインタフェースが普通であり回収できていないものが自動的に分かるので不要とも言える。
ムービー鑑賞      
6100 5   ある場合はムービー鑑賞機能。 基本。PCなら直接ファイラーからアクセスしてしまいそうだが。
音楽鑑賞        
6200 5   ゲームで使われた音楽鑑賞機能。基本的に全ての曲にアクセスできること。 基本。語り過ぎる必要はないが、ライナーノーツなどがあると2度おいしくて好印象。
シーン回想        
6300 5   ある場合はえっちシーン回想。 基本。プレイ中に「使っ」ていては持たないので、プレイ後にシーン回想で「使わ」れる機会は多いだろう。
6301 3   その他インデックス化されたイベントシーン回想。 テキスト鑑賞という意味で欲しい。
分岐/エンディング一覧    
6400 2   達成したエンディングの一覧と達成率の表示。 クリア順序による分岐制御を行う場合や、隠れキャラなどで、後々の楽しみを奪わないように、方針として出さないというのも考えられる。
6401 2   分岐マップの表示機能。 親切だが時にゲームの楽しみをスポイルする。えっちシーン重視の作品や、ゲームデザイン的にマップを活用する場合は別。
品質/アフターサポート    
品質        
7000 5   プレイ(インストールを含む)ができないような深刻なバグがないこと。 一通り流してプレイできないようなバグが残っているような製品が堂々と売れるのは企業としての良識を疑う。こんなことをイチイチ要件に入れなければならない状況は異常。
7001 5   プレイに支障のない小さなバグ、環境依存の問題、スクリプトミス、誤字などの障害が、20(PC)/10(Consumer)以内。 ソフトウェアにバグが混入するのはある程度は仕方がないが、この辺りが妥協点。コンシューマでは基本的にバグフィックスできないため、より高いレベルでの品質管理が求められる。
7002 4   プレイに支障のない小さなバグ、環境依存の問題、スクリプトミス、誤字などの障害が、10(PC)/5(Consumer)以内。 もちろんバグがないに越したことはない。コンシューマでは基本的にバグフィックスできないため、より高いレベルでの高い品質管理が求められる。
アフターサポート      
7100 5   障害を報告/指摘してから3営業日以内に90%以上の1次応答。 アフターサポートも製品の一部。1次応答はあくまで問題の確認、否認、確認できないならいつまでに確認できそうかのレスポンスであって、実際の対応とは別。放置、だんまりは心証悪い。
7101 5   障害を報告/指摘してから2週間以内のバグフィックスまたは解決策の提示が75%以上。 次の週になればもう別のゲームが出ている。2週間経っても解決できないようでは積まれる。
7102 4   障害を報告/指摘してから1週間以内のバグフィックスまたは解決策の提示が75%以上。 次の週になればもう別のゲームが出ている。旬は短いと考えるべき。
原案: ZERO http://www5.big.or.jp/~seraph/zero/

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