(1)石川県
北陸地方ローカルの特急は、北陸最大の都市金沢を発着するものとなるため、県内完結列車は石川県のものとなります。路線としては盲腸線の形となる七尾線で県内完結列車が走り続けています。
列車名・区間 | 運転距離 | 本数 | |||
---|---|---|---|---|---|
2004/3〜 | おはようエクスプレス(金沢←七尾) | 65.9kmm | 上り1本(土休日運休) | ||
2010/3〜 | なし | ||||
2015/3〜 | 能登かがり火(金沢〜和倉温泉) | 71.0km | 5往復 | ||
2015/10〜 | 能登かがり火(金沢〜和倉温泉) 花嫁のれん(金沢〜和倉温泉) | 71.0km | 5往復 2往復(土休日運転) | 2022/3〜 4往復 2往復(土休日運転) | 2024/3〜 5往復 2往復(土休日運転) |
北陸圏の通勤特急「おはようエクスプレス」が順次運転範囲を拡大していく中、2004年3月に運転開始しました。しかし、2010年3月には大阪直通の「サンダーバード」に変更されていったん消滅します。
復活したのは2015年3月。北陸新幹線金沢開通時の特急の運転体系変更にともない、「サンダーバード」の金沢以遠を分離する形で誕生。10月には運転区間が同じながら別車両の観光列車として「花嫁のれん」が誕生します。その後は2022年に1往復減少、2024年に「サンダーバード」からの移行で1往復増加と変化がありますが、他の在来線から切り離された区間の列車として運転を続けています。
(2)京都府
京都中心部の山城国のほか、北部の丹波・丹後を含む京都府。山陰線にはこれらの区間を結ぶ列車が運転されています。
まず1985年に「あさしお」の間合いで京都〜東舞鶴間に運転開始。これは国鉄で初めての同一県内特急列車でした。1989年の運転距離変更は保津峡付近の新線への切り替えに伴う営業キロ変更によるものです。
1990年4月からは宮津線を移管した北近畿タンゴ鉄道のKTR001形による「タンゴエクスプローラー」の運転を開始します。1992年2月からは1本が県境を越えて豊岡からの運転となったため、県内完結列車は1本減少します。
1996年3月には山陰線の京都〜綾部間および宮福線の電化が完成したことにより「あさしお」は廃止、代わりに京都〜福知山・天橋立間に電車特急の運転を開始します。
1999年10月には舞鶴線電化により「まいづる」が運転開始するとともに、北近畿タンゴ鉄道車両の運用が変わり、「タンゴディスカバリー」の運転になります。
2008年3月からは「タンゴディスカバリー」が西舞鶴経由から福知山経由に変更となり、途中分割により京都〜福知山の列車が1本追加となります。
2011年3月には列車名の整理があり、「タンゴディスカバリー」が「はしだて」「まいづる」、「たんば」が「きのさき」に統合されます。その後は「こうのとり」と運転区間の交換があって県内完結列車の本数は増減しますが、大きな変化なく現在に至ります。
(3)鳥取県
鳥取県は県の東西に鳥取・米子という大きな都市があります。国鉄時代からJR化直後は県内移動は急行列車の役割でありほとんど昼行特急が1本だけという時期もありましたが、1996年以降、この区間の運転本数は順次増加しています。
列車名・区間 | 運転距離 | 本数 | |||
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1996/3〜 | いなば(鳥取〜米子) | 92.7km | 1往復 | ||
1997/11〜 | くにびき(鳥取〜米子) | 92.7km | 1往復 | ||
2001/7〜 | スーパーくにびき(鳥取〜米子) | 92.7km | 1往復 | ||
2003/10〜 | スーパーまつかぜ(鳥取〜米子) | 92.7km | 1.5往復 | 2006/3〜 2往復 | 2008/3〜 3往復 |
1996年3月の「おき」「くにびき」の運転区間延長とともに「いなば」が1往復運転開始しました。途中で「くにびき」への列車名統合やキハ187系への車両変更もありましたが、2003年10月にキハ187系が増備された際に、この区間の運転本数も大きく増加しました。その後も増発があり、現在では3往復の運転となっています。
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