2.2.4 同一都府県内列車 四国

四国では玄関口高松から各県に向けて特急列車が走っていますが、各県の県庁所在地を境に輸送量に大きな差があったりの理由で、県庁所在地駅で県内列車に乗り換えをさせる形が多くなっています。

(1)徳島県
徳島県では徳島駅から徳島線、牟岐線の2方向に特急列車が運転されています。

列車名・区間運転距離本数
1996/3〜剣山(徳島〜阿波池田)74.0km2往復
1998/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(牟岐→阿波池田)
74.0km
141.7km
下り1本上り3本
下り2本
1998/4〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(牟岐→阿波池田)
あい(徳島〜阿波池田)
74.0km
141.7km
74.0km
下り1本上り3本
下り2本
3往復
1999/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(牟岐→阿波池田)
むろと(徳島〜牟岐)
74.0km
141.7km
67.7km
3.5往復
下り1本
2.5往復
2000/3〜 4.5往復
1.5往復
1.5往復
2005/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(牟岐〜阿波池田)
剣山(徳島〜穴吹)
むろと(徳島〜牟岐)
74.0km
141.7km
38.6km
67.7km
4.5往復
1.5往復
1往復
1.5往復
2006/6〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(牟岐〜阿波池田)
剣山(徳島〜穴吹)
むろと(徳島〜牟岐)
むろと(徳島〜阿南)
74.0km
141.7km
38.6km
67.7km
24.5km
4.5往復
1.5往復
1往復
1.5往復
2往復
2008/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(牟岐〜阿波池田)
剣山(徳島〜穴吹)
むろと(徳島〜牟岐)
ホームエクスプレス阿南(徳島〜阿南)
74.0km
141.7km
38.6km
67.7km
24.5km
4.5往復
1.5往復
1往復
1.5往復
2往復
2009/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(牟岐→阿波池田)
剣山(徳島〜穴吹)
むろと(徳島〜牟岐)
むろと(阿波池田→牟岐)
ホームエクスプレス阿南(徳島〜阿南)
74.0km
141.7km
38.6km
67.7km
141.7km
24.5km
4.5往復
下り2本
1往復
1.5往復
上り1本
2往復
2011/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(牟岐→阿波池田)
剣山(阿南→阿波池田)
剣山(徳島〜穴吹)
むろと(徳島〜牟岐)
むろと(阿波池田→牟岐)
ホームエクスプレス阿南(徳島〜阿南)
74.0km
141.7km
98.5km
38.6km
67.7km
141.7km
24.5km
4.5往復
下り1本
下り1本
1往復
2往復
上り1本
1.5往復
2012/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(牟岐→阿波池田)
剣山(徳島〜穴吹)
むろと(徳島〜牟岐)
むろと(阿波池田→牟岐)
ホームエクスプレス阿南(徳島〜阿南)
74.0km
141.7km
38.6km
67.7km
141.7km
24.5km
5往復
下り1本
1往復
2往復
上り1本
1往復
2014/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
剣山(徳島〜穴吹)
むろと(徳島〜牟岐)
ホームエクスプレス阿南(徳島〜阿南)
74.0km
38.6km
67.7km
24.5km
6往復
1往復
3往復
1往復
2016/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
むろと(徳島〜牟岐)
ホームエクスプレス阿南(徳島〜阿南)
74.0km
67.7km
24.5km
6.5往復
3往復
1往復
2019/3〜剣山(徳島〜阿波池田)
むろと(徳島〜牟岐)
74.0km
67.7km
6.5往復
1往復
2021/3〜 5.5往復
1往復

1996年3月に急行「よしの川」の格上げにより誕生し、牟岐線区間からの直通、臨時特急「あい」からの増発と、順次運転本数を増やしていきます。2006年6月には、定期特急として歴代最短距離となる24.5kmの列車も運転開始します。
2010年代に入ると、徳島線と牟岐線の直通の廃止、短距離列車の廃止、普通列車の増発にともなう減便があり運転系統が単純化されつつも、運転を続けています。

(2)愛媛県
愛媛県では県庁所在地松山から南部の宇和島に向かう列車の他、「いしづち」「しおかぜ」のない朝夕の時間帯にライナー的に運転される列車が存在します。

列車名・区間運転距離本数
1990/11〜宇和海(松山〜宇和島)96.9km4往復1991/3〜 4.5往復1993/3〜 13往復1994/12〜 12.5往復1995/4〜 14.5往復
1996/3〜宇和海(松山〜宇和島)
いしづち(新居浜→宇和島)
いしづち(松山→新居浜)
96.9km
188.2km
91.3km
14.5往復
下り1本
上り1本
1997/3〜 13.5往復
下り1本
上り1本
1998/3〜宇和海(松山〜宇和島)96.9km13.5往復
2001/3〜宇和海(松山〜宇和島)
ミッドナイトEXP松山(松山→伊予西条)
96.9km
80.1km
13.5往復
上り1本
2005/3〜 14往復
上り1本
2006/3〜宇和海(松山〜宇和島)
ミッドナイトEXP松山(松山→新居浜)
96.9km
91.3km
14往復
上り1本
2011/3〜 下り16本上り14本
上り1本
2012/3〜宇和海(松山〜宇和島)
いしづち(新居浜→松山)
ミッドナイトEXP松山(松山→新居浜)
96.9km
91.3km
91.3km
下り16本上り14本
下り1本
上り1本
2014/3〜宇和海(松山〜宇和島)
モーニングEXP松山(新居浜→松山)
ミッドナイトEXP松山(松山→新居浜)
96.9km
91.3km
91.3km
15.5往復
下り1本
上り1本
2016/3〜 16.5往復
下り1本
上り1本
2021/3〜宇和海(松山〜宇和島)
モーニングEXP松山(新居浜→松山)
96.9km
91.3km
16往復
下り1本
2022/3〜宇和海(松山〜宇和島)
モーニングEXP松山(新居浜→松山)
いしづち(松山→新居浜)
96.9km
91.3km
91.3km
16往復
下り1本
上り1本

1990年11月に急行「うわじま」の格上げにより運転を開始、松山以東の電化による「しおかぜ」「いしづち」からの分離や高速道路への対抗もあり、順次運転本数を増やします。1996年には朝夕の「いしづち」が1往復が高松まで行かなくなり、県内完結列車に加わります。
その後、宇和海はほぼ毎時1本運転を続け、2016年3月には「しおかぜ」の宇和島乗り入れがなくなったことにより、最大の16.5往復となります。松山以東の列車は頻繁に列車名を変えつつも、ほぼ1日1往復での運転を続けています。

(3)高知県
高知県も愛媛県と同様に県庁所在地高知から南部の中村・宿毛に向かう列車が運転されています。ライナー列車も存在しましたが、こちらは短期間で運転終了しています。

列車名・区間運転距離本数
1990/11〜あしずり(高知〜中村)115.1km1.5往復1991/11〜 3往復1993/3〜 1.5往復1993/10〜 下り3本上り1本1994/12〜 2.5往復
1997/10〜あしずり(高知〜宿毛)138.7km2.5往復
1997/11〜あしずり(高知→中村)
あしずり(高知〜宿毛)
115.1km
138.7km
下り1本
2往復
1998/3〜 下り1本
2.5往復
1998/10〜 下り1本
下り3本上り1本
1999/3〜 下り2本
下り3本上り1本
2001/3〜 下り2本
下り3本
2003/10〜あしずり(高知→中村)115.1km下り1本
2007/3〜あしずり(高知→中村)
ホームエクスプレス高知(高知→土佐山田)
ホームエクスプレス高知(土佐山田→須崎)
115.1km
15.3km
57.4km
下り1本
上り1本(休日運休)
下り1本(休日運休)
2008/3〜あしずり(高知→中村)
ウィークエンドエクスプレス高知(高知→土佐山田)
ウィークエンドエクスプレス高知(土佐山田→須崎)
115.1km
15.3km
57.4km
下り1本
上り1本(金土曜運転)
下り1本(金土曜運転)
2009/3〜あしずり(高知→中村)
あしずり(高知→須崎)
115.1km
42.1km
下り1本
下り1本
2010/3〜あしずり(高知→中村)115.1km下り1本
2011/3〜あしずり(高知〜中村)
あしずり(高知→宿毛)
115.1km
138.7km
1往復
下り1本
2012/3〜あしずり(高知〜中村)
あしずり(高知〜宿毛)
あしずり(窪川→高知)
115.1km
138.7km
72.1km
3往復
1.5往復
上り1本
2014/3〜あしずり(高知〜中村)
あしずり(高知〜宿毛)
115.1km
138.7km
5.5往復
上り1本
2019/3〜 6.5往復
1往復
2020/3〜 7往復
1往復
2022/3〜 7往復
1.5往復
2024/3〜 6往復
1往復

愛媛県と同じ1990年11月にこちらも急行格上げにより運転を開始しました。愛媛県と状況が異なるのは、高知以東も非電化であり輸送量も少ないことから直通列車が残り、県内完結列車の本数はあまり増えませんでした。また、運用の変化により本数も頻繁に変わり、乗り換え時の着席サービスを考慮してか、上りの本数が少ない傾向が続きました。
2007年からは歴代の特急列車で最短距離となる「ホームエクスプレス高知」を運転するなど、ホームライナー的列車の試行を行いましたが、どれも長続きはしませんでした。
2010年代中盤からは、高知以東の新型車両への置き換えに向け、基本的には高知で運転系統が分かれることとなり、本数としては増加した状態が続いています。


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