ベルリン・プラハの旅 二日目


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Agenda
 昨晩はあまりよく寝れなかった。興奮していたみたい。起きてすぐに準備して、7時半にユースを出る。

 荷物を引いてツォー駅へ。やっぱり朝は寒いね〜。マフラーはスーツケースの中に入れっぱなし。失敗した。駅では切符の自販機の使い方に悪戦苦闘。ドイツ語が判らないのもあるのだけど、どのボタンとどのボタンを押せばいいのか理解するのが大変。

 なんとか切符を買い、来た電車に乗り込む。Uバーンが何本かが走っているけど、大体の路線は目的地オスト(東)駅までは行くからどれに乗っても大丈夫だろう。

 朝の電車はやはり空いている。日曜だしね。10分ほどで到着。ここでDBに乗り換え。当然時間に余裕を持って出てきていたので、この駅で朝食を取る。ホームを降りて、フードコートを探す。すぐに見つけて、今度は料理を選ぶ。ピザやハンバーガーもあったけど、ここはソーセージでしょう。ということで、ソーセージをパンに挟んだ、ありがちな普通のホットドッグを選ぶ。飲み物はコーク。空いてる席を見つけてのんびり朝ご飯。電車までは1時間以上あるからね。小説「プラハの春」を読みながらプラハに思いを寄せる…。

オスト(東)駅

オスト(東)駅
 9時半になったので、ホームに向かう。ホームはチェック済みだったので、すぐにたどり着く。ホームはまだ人はまばら。そんなもんでしょう。しばらく待って、列車到着。割とこぎれいな車両だったのでちょっと安心。トイレも僕の乗る車両についているみたいだし。僕の席のお隣はヨーロッパ系白人の男性がすでに座っていた。挨拶して横に座り、早速読書。これから5時間の旅。列車はすぐに動き出した。

 3時間くらい走って、ドレスデンの駅に停まる。この町も小説にでてきたので、いつかのんびり見て回りたい。特に美術館。いかにもドイツの地方都市、といった趣きらしい。10分ほど停車して、動き出す。

 とうとう国境。最初にドイツの係員がパスポートチェック。そのすぐあとにチェコの係員によるパスポートチェック。どちらも無事終了。何事も無く、スタンプも押されず(^^;。それがちょっと残念だったけど、腰に拳銃ぶら下げていたので、スタンププリーズとは怖くて言えなかった。僕のお隣さんは、チェコの係員にパスポートを出したとき、無線端末でパスポート番号などをチェックかけられていたけど、どうやら写真と本人に結構な違いがあったらしい(^^;。他の身分証明書を見せて事なきを得ていたけど(笑)。

 5時間の列車の旅を終え、無事プラハ−ホレショヴィツェ駅に到着。空はまだ晴れていた。すばらしい。この先もこの天気が続くと良いのに。駅は流石にオスト(東)駅に比べると小さい。ホテルの客引きなどはどこにでもいるのね。とりあえずおなかが減ったので、売店でパンを買いたくなった。でも、その前に現金を手に入れなければ。ここでの単位はコルナ(Ck)。1Ck=約3.8円。とりあえず500Ck引き出した。そして売店へ。列車の中で物売りに来るかと思っていたけど、2度ほど来ただけで、お昼ご飯を食べそびれたのだ。帰りはしっかり買い込んで列車に乗ることを心に刻み込む。

 売店でふつーにサンドイッチと水を購入。それを頬張りつつ駅の外にでる。割と寒い。ベルリンよりも寒い感じ。マフラー持ってきておいて良かった。まだスーツケースの中だけど。今日のホテルはApple Worldで調べておいた、安くてこの駅から徒歩10分程度のトコロにある、パーク・ホテル・プラハ。旧市街地やプラハ城からは遠いけど、そこらへんは歩くかトラムを使えば良かろうと思い、そのホテルへ早速向かう。
プラハの街並み

プラハの街並み

 事前に列車の中で地図を見てはいたけど、やっぱり歩いてみないとわからないもの。テクテク歩きつつも、ホントにこの方向であっているのかなぁとドキドキ。でも、無事に10分ほどでホテルに到着。かなりランクの高そうなホテル。これがホントに4,000円で泊まれるのかなぁ?

 ホテルに入って、受け付けで交渉開始。シングルで一番安い部屋が約3,000Ck…、日本円で9,500円ほど。うーむ、当初考えていた予算3泊分がここの1泊分に…。ま、しょうがないか。他のトコロを探しても、これより安い保証はないし、払えない金額でもないし。ここに決めてしまう。これで冬のボーナスでPC作る計画はパー。

 気を取り直して、部屋に向かう。かなりきれいだし、設備もよろしい。バスタブが無くシャワーが狭いのが若干難点だけど、どうせ湯を張ることはないのだから別にかまわない。早速荷物を詰め直して、お出かけ。16時近くだったので、プラハ城のあたりに着く頃には丁度夕暮れかな。もちろん三脚もしっかり持っていく。

夕焼けに映えるプラハ城

夕焼けに映えるプラハ城
 ホテルのすぐ前にトラムが走っているのだけど、乗り方がわからない。どこで切符を買えばいいの?基本的なシステムはどうやらドイツと同じみたいで、バスでもトラムでも地下鉄でも全て共通のチケットで乗れるみたい。だけどトラムの駅の周りには券売機が無い…。どうやって乗るの?切符無しで乗って良いのだろうか?いや、それは怖い。ということで、とりあえず歩き回ることにした。プルダヴァ川(ドイツ名:モルダウ川)まで5分ほどで出て、そこから川沿いに上流へ向かって歩いていく。途中あまりにも夕日に映える遠くのプラハ城が美しくて、早速写真撮影開始。息をのむ美しさ、とはこのことだろうな〜、と思いながら。

 川にかかる橋の一つ一つ、煉瓦造りの建物など、中世から今に残るこれらの建造物。噂通り、いや噂以上にすばらしい。本当に来て良かった。川沿いに出てから20分ほど歩いて、カレル橋に到着。この橋は欄干に合計30体の聖人の像があることで有名。その中の一体に、日本でも知られている、フランシスコ・ザビエルの像もあるとか。

 このカレル橋を渡って坂を上がっていくと、そこがプラハ城。うーむ、美しい。そして夕日が山の陰にかかろうとするこの時間、景色全体が薄紫に染まりだした!あまりの美しさに何枚もシャッターを切ってしまう。写真にこの美しさが本当に撮れているか、心配だから。昔読んだ「湘南爆走族」という漫画の中で、朝焼けの中景色が薄紫に染まる瞬間がある、というのを読んだことがあるけど、まさしくその絵がこのプラハにあった!あとで聞いたところによると、非常に澄んだ空気のところでは夕日でこのような薄紫色に染まることがあるらしい。毎日こんな綺麗な夕焼けを見ることが出来るなら、この街に住みたいと真剣で考えてしまった。
薄紫色の夕暮れ

薄紫色の夕暮れ

 しかし、日が落ち始めるとあっという間。すぐに暗闇が迫ってくる。カレル橋での撮影を一通り終え、ちょっと早めの夕食。食べ終わったら夜景を撮影しよう。夕食はもちろんチェコ料理。カレル橋近くに安くて良いお店がある、とJTBのガイドブックに載っていたので、そこにいく。ウ・ズラテーホ・ストロムという名前で、ホテルの1Fに入っているレストラン。橋から徒歩1分。ホント近い。そして外でメニューを見たら、ホント安い。まずは入ってみる。

 とりあえず英語が通じるらしい。メニューも英語のメニューを頼んだら出てきた。そこでまずは黒ビール、そしてポテトスープにサラダ、チキンを特製のタレをかけたもの。これで1,500円ほど。安すぎ。先にビールが運ばれてくる。おいしい!幸せな気分になってぼーっとしていたら、近くのテーブルから「日本人の方ですか?」というお声が。みたら日本人のおばちゃんが二人。2週間の旅行でドレスデンからプラハ入りしたらしい。2週間も旅行が出来るなんてうらやましいわ。でも、ここまで来て日本語でべらべら話すのもあまりおもしろくないので、早々に話を切り上げる。

 サラダは安い割にはめちゃ量が多い。どうみても4人分くらいある。貧乏性なのでとりあえず平らげた。オーダーした料理全部食べられるかちょっと心配になってきた。が、スープは普通の量だった。おいしい。それからメインディッシュのチキン。これがまたおいしい。が、やはり量が多く、2人前はある。うーん、とりあえずチキンは全部食べられたが、付け合わせのパンは残してしまった。もったいない…。

闇夜に浮かぶプラハ城

闇夜に浮かぶプラハ城
 1時間半ほどのスローフード。なんだか久しぶりにこんなにのんびり食事をした。約1,500円。完全に満足してお店を出る。かなり寒い。マフラーはまだ良いか、と思って持ってこなかったけど、失敗した。とりあえずカレル橋に戻って夜景を撮影。めちゃ綺麗だわっ。でもまだ18時半だというのに、ホント寒い。人通りはそこそこあるけどね。みんな思い思いにプラハ城を眺めている。

 さて、そろそろ動こうか。じっと写真を撮っているとホント寒いので。旧市街の方に向かい、そこでもまた写真撮影。天動説をモトにして作られているという、旧市庁舎の壁にくっついている時計や、数々の教会。広場には観光客がそこそこ。そして売り子。クラシックのコンサートのチラシを配っている売り子が多かった。うーん、今日はちょっと疲れているので、明日聴きにいってみようかな。
夜の旧市街広場

夜の旧市街広場

 少しお土産物屋を冷やかそうかと思っていたら、19時にはお店が閉まりはじめた…。プラハの夜って早いのね。まぁ、こんなに寒ければお客もみんなホテルに帰ってしまうわな。しょうがないので、僕もそろそろ帰ることにする。

 とはいえ、ホテルに戻ると周りにはコンビニなども無い。なので、プラハ本駅を通って、そこのキオスクで飲み物を調達してからホテルに戻ることにした。旧市街広場からプラハ本駅までは徒歩10分程度。そこで水とコークを買って、ホテルに戻る。ホテルまでは今度は20分ほど…。結構な距離。地下鉄を使ってみようかとも思ったけど、夜の地下鉄はちょっと怖いし、それに何より歩いていると体が温まってそんなに寒くない。やっぱり外の景色を見ながら歩く方が旅行では楽しいしね。

 ホテルに戻ってきたのが20時半ころ。まだまだ寝る時間じゃないので、「プラハの春」を読みふける。この小説とてもおもしろい。グイグイ引き込まれてしまって。明日はこの本に出てきた場所をいくつか回ってみようと思い、寝る前にまたガイドを引っ張り出してにらめっこ。8時には起きて、9時頃出発かな。23時半頃就寝。


翌日へ…