屋久島ツアー 三日目


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Agenda
 気が付いたらみんな起きてた(^^;。時刻は5時半頃。さっさと床上げして、っていうか寝袋片付けて朝ご飯。パンやスープなどを軽くね。八木さんは「コーヒー飲みたい」とか朝からゼイタクなコトを言っていたけど(笑)。

 パンをかじりながらも荷物も整理。昨日の服は乾いているものもあれば、まだまだのもあり。しょうがないなぁ。Tシャツは即乾性のモノだったので、だいたい乾いていた。だからこちらに着替え直すことにした。レインウェアもOK。とりあえず晴れているみたいだからこちらも片付けてしまおう。さて、あとはゴミの問題。もちろん持ち帰るんだけど、誰が何を持つか。ということで僕の鞄の中にはビン・カン類が。これが酒臭くて参った…。中ににおいが染みついてしまいそう…。

 準備が終わったのが結局6時半頃。他のパーティはすでに出発しているところもあった。昨日の予定では第一展望台で朝日を見よう、ということだったんだけど、もう遅すぎた。朝4時に起きないと間に合わなさそうだったから。すでにあたりは明るく、これはしょうがないということで。とりあえず第一展望台に向けて出発。

 しかし、昨日は夜中うるさかったらしい。なんでも他のパーティーの人間で、ビニール袋を始終いじっているような「ガサガサッ」って音が聞こえていたらしく、みんなお怒り。僕は最初は全然寝付けなかったけど、寝始めたらそれ以降は全然気が付かず。

朝から元気なボス

朝から元気なボス
 1時間ほどで第一展望台らしい。…と思っていたら、30分かからず到着(笑)。昨日よりもハイペースだったのと、思ったよりも近かったため。雲も少なくて見晴らしが良くて、とっても綺麗。みんなまだ疲れていないから元気だし、はしゃぎすぎ(笑)。しかし、昨日よりも道は険しくなってきた。服を汚さないためにレインウェアを着た方がいいかも、とは思ったけど、昨日の蒸し暑さを考えると、サウナスーツ着て歩いている感じがしてつらいので、長袖を一枚すぐ着られるように出しておくだけにした。

 さて、次に第二展望台。40分ほどの行程。昨日はひめがバテバテだったので、先頭から二番目、寺島さんの後に続く並びにして、寺島さんにペースメーカになってもらうことにした。次が金木っち、石井さん、僕、八木さん、と続く。八木さんは気が付くとデジカメ写真を撮っていて、残りのみんなはどんどん前に進んでしまっているのだけど、気が付いたらちゃんと追いついているからすごい…。その体力にはかなわないわ。

 第二展望台到着。こちらは第一展望台よりも広くて、周りも十分に見渡せる。海がちらっと見えたり、九州一高い山、宮之浦も見えたり。さっきよりも雲が増えた気がするけど、それでもまだまだ気持ちのいいお天気。少し寝っ転がったり、食糧補給したりして、まったりすごす。ホント社会人になるとこういう時間の使い方はなかなか出来ないから、貴重だわ。
意外にめずらしい!?ツーショット

意外にめずらしい!?ツーショット

 さて、いよいよ宮之浦へ登頂。ここからは屋久笹が生い茂るブッシュ地帯になるらしく、かなり大変らしい。それでもレインウェアを着なかったけど(^^;。みんなはそれなりにしっかり着込んで、いざ出発。

青春三人組

青春三人組
 思った以上にすごいことになってる…。とりあえず昨日の雨に濡れた笹のために、写真を撮ることもかなわず。っていうかカメラまた動かないし…。肝心なところで全然使えない。今度は乾燥剤を忘れないようにしないと。とりあえず八木さんのカメラに写真はお任せ、ということで、体力的にもあまり余裕がないのでしっかり前を見てついていくことにする。

 それにしてもホント笹をかき分けかき分け進んでいく。ちょっと間があくともう前の人たちが全く見え無くなっちゃう。一応時々目印の帯が申し訳程度に枝に付いていたりするけどね。だから八木さんが写真撮っているときは少しペース落としたりしてみた。ま、大丈夫だとは思うけど、一応ね。

 足下も木の歩道が有るところも有れば、無くてしかも昨日の雨でぬかるんでいたり、水たまりになっているところ多し。もう靴の中もびしょびしょになってきていたので、途中からはぬれることは全く気にしないでばしゃばしゃ突き進む(笑)。もうこうなったらヤケだ。汚れるとか言ってる場合じゃない。というかすでにぼろぼろ(^^;。まだ新品なんだけどな〜…。

 やはり小1時間ほどに1回休憩を入れるペースで、ずんずん進む。しかし雲行きはどんどん怪しくなってくる。せっかくあんなに晴れていたのに。いつまで空が持つか心配。カメラは相変わらず動かず。もう今日の写真はあきらめた。こういうときは電子部分が少ない使い捨てカメラの方が使えるんだろうなぁ。しかし、八木さんは相変わらずとても元気。一人で遠くの岩場まで登りに行ったり。まるでボスザルのようだ、といつの頃か言われ始める…。ボス…。

 11時半頃、ようやく宮之浦到着!いやぁ、結構遠かった。疲れた〜。しかし虫が大量にいる…。なんでこの山の上にだけこんなに虫がいるんだろう??そういえば今までも虫に遭遇しても少しもおかしくなかったのに、ほとんど気が付かなかった。気が付いたのはミミズくらい(^^;。僕のザックカバーの黄色や、オレンジのTシャツに反応しているらしく、大量の虫が僕の方によってくる…。虫大嫌いなのにぃぃ。

 頂上ではご夫婦が一組だけ。僕らと入れ違いで降りていかれた。そして雨が降り始める。うーん、今日一日持たなかったか。しかももう周り一面雲で覆われて、見晴らしも良くない。海が見えるって聞いていたんだけど、雲の切れ間にちらっと見えただけ。残念なり。

 あとは帰るだけ。しかし寺島さん・金木っちが時間を計算してくれたところ、かなりハイペースで歩かないと予定時刻には帰れないとのこと。宿のおっちゃんには荒川口に16時に迎えに来てもらうようにお願いしていたのだけど、それに間に合わせるには寄り道はどこにも出来ない、最短距離で降りていくしかないらしい。途中に黒味岳という山もあって、宿のおっちゃんにも良いぞ〜、と進められていたんだけど。個人的にはもう寄り道しているほど余裕がなかったので(^^;、まっすぐ降りるのは賛成。

 早速降り始める。しばらくは下りが続くので、登りよりも膝に負担がかかるから注意しないと。ぬかるんでいて滑りやすいし。僕はバランス感覚だけは抜群に良いので、足を滑らしても決して転んだりはしないんだけど、その分疲れが余計に貯まるから、気を付けないと。途中「岩屋」や「投石平」と呼ばれる、巨大な石がある場所を抜ける。ホント自然がそのまま残っていて、そこにただ存在しているだけなのに、それだけで絵になるというか。カメラが動かないのがつくづく残念。

 しかし、ホント日本でこれだけの自然が残されているのはすごい。コドモの頃の富山でも自然の中でよく遊んだけど、それ以上。久しぶりに体全体泥だらけで遊んでいる感じ。少し懐かしく思いながら進んでいく。

 雨は本降りに。これはどうしようもない。全身ずぶ濡れ。僕と寺島さん以外はみんなしっかりレインウェアを着込んでいたけど、寺島さんのはそもそも昨日の雨でぬれた分が乾いてないので来ても意味があまり無く、僕はとにかく蒸し暑いのがイヤだった。けど、あまりに酷いし、やはり風邪を引いたら困る、と思い直して、休憩時に上だけ、長袖Tシャツとレインウェアを着ることにした。これだけでも全然寒さが違うものだ。今更という気はしなくはないんだけど(^^;。この時点で13時すぎ。

 とにかく先に進む。このままだとまっすぐ帰っても16時はやばいらしい。しかし雨は全然弱まらない。うーむ。おっちゃんに迎えに来てもらう時間を変更しようと、ケイタイから電話を試みるも、電波が届かず。しょうがないので先に進むしかないわけだ。もうホント探検ごっこ、いや「ごっこ」じゃなくて探検隊。こりゃズボンは廃棄決定だな、ってくらい汚れているし。買ったばかりのトレッキングシューズにはたぶん無数の擦り傷が(^^;。

 ようやく花之江河到着。雨は少し弱まっていた。この時点で14時半。少し休むが、この先の小花之江河の方が景色が良いということなので、そこまで行ってもうちょっとしっかり休むことにする。15分くらいで到着。花之江河、小花之江河共に高原湿地帯。当然湿地には入っちゃ行けません(笑)。雨が降り続いているのでそれほど休むこともなく、しばらく湿地を見入ってから再出発。あとは途中で淀川小屋があるので、そこで最後の休憩を取ることになりそうだ。

 1時間ほど歩いてようやく最後の休憩地点、淀川小屋に到着。淀川登山口までここからでもあと40分くらいあるとか…。かなりしんどい。特に足の裏及びふくらはぎがかなり痛くなってきた。とにかく荷物を降ろして、最後の食料&水補給。荷物もかなり軽くなった気がする。あともう一踏ん張り!

 あと約1時間の下山の道のり。これが終われば岩風呂が待っている(笑)。ひめも石井さんもがんばっているので、負けてられないし、逃げ場も実際無いし(^^;。とにかく下るしかない。と思ったら登りもあったりして(^^;。アップダウンがあるから距離がそれほど無くてもかなり体力消耗。途中から寺島さんは先に一人で行って、おっちゃんに遅刻したことを謝りに行った。さすが寺島さん、最後までしっかり体力を温存していたのね。八木さんは相変わらず写真撮りまくっているし…。この二人はさすがだわ。

 ようやく淀川登山口到着。16時30分過ぎ。おっちゃんは15時半くらいから待っていてくれたらしい。大変すみません。なんとか全員無事に、怪我もなく下山できて良かった〜。疲れ切った体ではあるけど、最後に一枚写真を撮って、車に乗り込む。しばらく走っていると、道路脇で何か作業をしている人たちが…。と思ったら、なんと寺島さんの大学時代の後輩とか(笑)。なんでこんなところで会うかなぁ。寺島さんは「登山がんばれよ!」と言って車の窓越しに固い握手を交わしていた(笑)。

 気が付いたら寝ていた(^^;。車がカーブを曲がるたびに右に左に揺れていたらしい。隣にいた人ごめんなさい。 17時半頃到着。そして岩風呂は準備OK。男の方が出るのが早かろう、ということで先に入らせてもらう。女性陣からは「体をしっかり洗ってから入ってよね!」と強く念を押されたが、それが守られたかどうかは…。

 最初シャワーで水しか出なくて困っていたら、シャワーの方は温水器の電気が切れていたみたい。電源オンにしてようやく出てきた。岩風呂は特に温泉がわき出ているわけではないんだけど、やっぱり大きなお風呂は気持ちがいいねぇ。30分ほどで出てきたら、ひめと石井さんはシューズなどを洗って乾かしてくれていた。多謝!

 女の子達がお風呂に入っている間に荷物の整理。案の定ザックの中は酒のにおいで最悪だった…。これとれるかなぁ。あと、コイン式の洗濯機及び乾燥機があったので、それを活用。少しでも綺麗にして乾かして持って帰りたいからね。その方が荷物も軽くなるし。今回登山で着替えた服は全て洗っておく。が、ここでハプニング発生。金木っちが洗剤と漂白剤を間違えて入れてしまう!すぐに気がついて、色物とそうでないもので洗濯機を分けたけど、やはりだめだった…。僕の白っぽいズボンはピンク色に染まっていた…。

 そんなこんなで夕食の時間。女の子達はお風呂は上がっているけど、まだ部屋から出てこない。飲みたくてうずうずしている人たち数名がまた部屋まで呼びに行く(笑)。で、全員そろったところで乾杯。今日は心おきなく飲めるぞ〜、と言って「三岳」の1升ビンを喜んで頼んだのは寺島さんだった(笑)。そんなに飲みきれるのかぁ?とみんな思ったことだろう。

 ご飯も食べ終わり、飲みも進んできたところで早々に八木さんリタイア。眠いので部屋で寝る、といって出ていった。残ったメンバーも、部屋でゆっくり飲みたいね、ということになり、宿のおっちゃんに頼んで電気ポットを借りて部屋に持ち込み、まったり飲み。しかし八木さんが自分の部屋で寝ているもんだから、飲み部屋は僕と金木っちの部屋に…。寝るとき酒臭いんだろうなぁ…。
酔っぱって腕相撲

酔っぱって腕相撲

 かなりの勢いで焼酎が減っていく。途中トイレに起きた八木さんを石井さんが飲み部屋に連れ込んだためハプニング発生。詳細はココでは書けない…。恐かった。そして焼酎が無くなったら、満足したのか寺島さんおやすみ。ひめはとっくにおやすみ。そして結局最後まで起き通しだったのは僕と金木っちだけだった…。

 1時過ぎたので、ちゃんと寝るためにみんなに部屋に帰ってもらう。ここで寺島さん暴れる(笑)。寝起きが悪いのは八木さんだけではなかった…。あー、こわっ。部屋に帰ってもらった後、ひめを加えて3人でお金の相談。近くに銀行がなかったので、明日支払い足りるかどうか確認する必要があったのだ。なんとか足りそうだということが判ったので、安心して寝られる(^^;。明日は7時起き。朝少し観光名所を回るために。


翌日へ…