PreEpisode-02「激闘のあとに」

  


 

 

 5

 

 

 

「ただ今より、23時59分0秒をお伝えします」

 

 

 

 

 

双子山 14式大型移動指揮車内

 

 

 

ピッピッピッ、ポーン…。

 

 

「作戦、60秒前です」 

「レイ。日本中のエネルギー、あなたに預けるわ」

 

 

 

 

エヴァ零号機 エントリープラグ内

 

 

 

『頑張ってね』

「......」

『…レイ?』

「......ハイ」

 

わずかに遅れるレイの復唱。

 

『大丈夫?』

「......問題ありません」 

 

答えつつ、レイの目は、隣に座る初号機だけを見つめている。

 

 

 

 

 

 

「初号機はどう?」

「エヴァ初号機、ハーモニクス異常なし。シンクロ率…えっ」

「どうしたのっ」

 

初号機をモニターしていた伊吹マヤが、コンソールを確認し直す。

 

「す、すみません。初号機、シンクロ率80.1%に上昇」

「また上がっているじゃないの」

 

マヤの背後からモニターをのぞき込んでいたリツコが、わずかに興奮気味に目を見張る。

 

「…やはり、シンジくんを砲手にしておいた方が良かったんじゃなくて」

「今さら言っても、しようがないでしょう」

 

微量の皮肉のスパイスが利いた視線で、リツコはミサトを見やる。

 

「それに、この状況なら、シンクロ率が高いに越したことはないわ」

「そうね。…興奮して、ハイになってるというところかしら」

「いえ、パイロットの脈拍・血圧ともに安定…落ち着いている、みたいですけど」

 

リツコを振り仰いで、途中からだんだん声の小さくなるマヤ。

 

「………」

「………」

「………」

 

「…ミサトの言うように、何か吹っ切れたのかもしれないわね、前回の戦いで。

 だけど、一時的な感情によるシンクロ率の上昇は、かえって危険よ。

 …それだけ、不安定ということだから」

 

「…シンジくん?」

 

 

 

 

エヴァ初号機 エントリープラグ内

 

 

 

「はい」

『大丈夫?』

「はい。いけます」

 

移動指揮車では設備が足りないため、パイロットの表情まではモニターできない。

しかし、回線を通じて伝わってくるシンジの声は、普段よりずっと落ち着いている。

それが、ミサトたちに、シンジが開き直っているという確信を高めさせた。

 

『頑張ってね。…イザっていう時は、頼むわよ』

「…はい」

『…レイを守ってあげてね』

「はい!」

『おっ、いい返事ぃ。…さてはシンちゃん、これを狙って防御側を選んだんじゃな〜ぃ?』

「な、なに言ってるんですかミサトさんっ!こ、こんな時に…」

 

 

 

 

「…どうやら、問題ないみたいね」

「そうね。だったら早く始めてちょうだい。時間、押してるわよ」

 

リツコの冷静なツッコミに、ミサトはげっと唸った。

 

 

 

6

 

 

 

「第1次接続開始!」

「第1から第803管区まで送電開始」

 

日向マコトの声に従って、レバーを押し込むマヤ。

一斉にモニターの第1ライン表示が点灯する。

 

各地に設置された変電施設がうなりを上げ始める。

 

「電圧上昇中。加圧域へ」

「全冷却システム、出力最大へ」

 

低い振動とともに、氷結作用で真っ白になっていく冷却装置群。

 

「温度安定、問題なし」

「陽電子流入、順調なり」

「第2次、接続」

 

 

 

 

エヴァ零号機 エントリープラグ内

 

 

 

 

接続が着々と進んでいく様子が、エヴァ内にも伝わってくる。

 

 

『綾波』

 

長大なライフルを右肩に背負うような姿勢で、うつぶせに伏せている零号機。

左前方で、やはり姿勢を低くして盾を構える初号機から、直接回線が割り込んだ。

 

「......」

 

『綾波』

 

「......なに」

 

今は作戦行動中よ、そう言おうとしたが、シンジが何を言うかの方が気になって、言葉が出てこない。

 

エヴァ同士でも、現状では使用回線が足りないため、お互いの顔を確認することはできない。

もし、シンジが今、レイの顔を見ることができたら、驚いたことだろう。

レイは、戸惑ったような表情を浮かべていた。

 

『…ポジトロンライフル。撃つタイミングを、ちょっと遅らせた方がいいと思うんだけど』

「.....なぜ」

 

意外なことを言い出したシンジに、レイはわずかに怪訝な顔をする。

 

『え、えっと、それは…』

 

シンジが、それに答えようと言い淀んだ瞬間―――――。

 

 

 

 

「双子山増設第6変圧器群でトラブル発生!」

 

「なんですって!」

『えっ?!』

『......!』

 

日向の警告が、指揮車内外を揺るがした。

 

「復旧は?!」

「切り替えに60秒を要します!」

「早くやって!」

 

ミサトが、半ば叫ぶように指示する。

そこへ、マヤから第2の凶報が来た。

 

「目標に高エネルギー反応!」

「なんですって!」 

 

モニターに飛びつくリツコ。

第5使徒ラミエルを捉えたモニターが、周円部を加速、収束していく様子を表示する。

 

「気付かれた…っ?!

 レイっ、避けてっ」

 

 

 

「......!」

 

使徒から閃光がほとばしった。

レイには、まるでラミエルそのものが爆発したように見えた。

兇悪な閃光が、モニターを焼き付かせ、レイの網膜をも焼きつくそうと…。

 

 

 

ズバババババババババッッッッ!!!

 

 

 

今しも、光の中に飲み込まれようとする零号機の前に、紫色の巨人が割って入った。

 

スペースシャトルの底部を流用したという巨大なシールドが、使徒の加粒子砲を受けて、瞬く間に白熱する!

 

シンジの反応は、その場の誰よりも早かった。

 

「!」

 

「シンジくんっ!」

 

レイの零号機をかばってシールドをかざした初号機は、微動だにしない。

その背中を、レイは瞳を見開いて見つめていた。

 

 

―――綾波は、僕が護るから

 

 

先ほどのシンジの言葉が思い出される。

 

 

碇君......わたしを、護っているの......

 

わたしを...

 

わたしを......

 

 

 

 

「変圧器の再接続を待っていたんじゃ間に合わない! レイ、撃鉄起こして!」

 

「......!」

 

ガコンッ!

 

ミサトの指示に、レイは、迷わずポジトロンライフルのレバーを引き込んだ。

安全装置が「安」から「火」へと変わり、電力は未だ届いていないものの、撃鉄が上がる。

レイの頭上から、対閃光防御を兼ねたバイザーサイトが下りてくる。

電力が来ていないため、照準は表示されない。

 

 

そうしたやり取りは、わずか数秒の内に行われたが、みるみる融かされていく初号機のシールド。

 

「盾が…保たないっ?!」

 

リツコの声が、回線を通じて零号機に伝わった瞬間、レイは、心臓を握りつぶされるような感覚に駆られた。

 

「碇君っ!」

 

レイはバイザーを払いのけて、思わず零号機を立ち上がらせようとする。

 

『綾波っ!』

「.....!」

 

その動きを見透かしたかのように、シンジの声が零号機内に響く。

 

『っ今は当てることだけを考えて!僕はっ…大丈夫、だ、から』

「っ!」

 

軋むようなシンジの声に、レイの胸に、突き刺さるような痛みが走り抜けた。

 

 

 

一方のミサトも、事態の深刻さを、歯噛みしながら後悔していた。

これは、完全な自分たちの手落ちだ。

日本中の電力を一点に集中させようというのだ。変圧器にかかる負荷も容易に想像がつく。

なぜ、もっと点検をしっかりとやらなかったのか!

そのために、シンジが今、生命の危機にさらされている。

ミサトは、ひたすら自分を責めていた。

 

実を言えば、これだけの作戦計画が、なんのトラブルもなく成功する可能性は、ほとんどゼロに等しく、トラブルの起きた第6変圧器群にしても、細心の注意を払って作業が進められてきた。

時間も、設備も、人員も不足しているこの状況で、変圧器のトラブルだけで済んだというのは、僥倖に等しい。

ミサトが自分を責めるのは、いささか筋違いというものだった。

 

しかし、シンジを危険にさらしているという状況に変わりはない。

ミサトは、下唇を血が滲むほど噛みしめる。

 

その時、

 

『葛城一尉!』

「な、なにっレイ」

『まだですか...っ』

 

レイが焦っている。

その事実は驚きだったが、今はそんなことを気にしている場合ではない。

ミサトはあわてて日向を見る。

 

「あと20秒!」

 

日向の声は苦い。

 

「(早く......はやく...っ!)」 

 

レイは、もはや自分の心の微細な変化などに思いをいたさなかった。

 

早く撃たなければ。

撃って、碇君を助けなければ...!

 

 

「シールドが…っ!」

 

マヤが、溢れ返る光量から目をかばいながら叫ぶ。

 

「シールド融解!」

「シンジくんっ!」

 

 

 

 

エヴァ初号機 エントリープラグ内

 

 

 

 

網膜に焼き付くような光量に、シンジの瞳孔が開く。

 

「ぐ……ぅ…ぉぉおおおおおおおおっ!!」

 

初号機を取り巻く光量のレベルが、一気に跳ね上がった。

 

 

 

 

エヴァ零号機 エントリープラグ内

 

 

 

「いかりくんっ...!!」

 

 

 

 

14式大型移動指揮車内

 

 

 

「初号機はっ?!」

 

あまりの眩しさに目を開けていられず、ミサトは声だけを頼りに現状報告を求める。

 

「…け、健在です!パイロットの状態は不明!」

 

ひとり、対閃光仕様の眼鏡をかけている日向が、初号機のシルエットを肉眼で確認する。

 

 

「…初号機、シンクロ率が上昇しています!…85…90…95…とまりませんっ!」

 

窓の外ではなく、モニターを見ていたマヤが驚愕の声を上げた。

 

 

 

「……ATフィールド…?」

 

リツコは、先ほどまでとは質の違う輝きに気づき、その正体に唖然とした顔をする。

 

その呟きを耳にしても、ミサトには驚いている暇はなかった。

シンジが、ATフィールドで、敵の加粒子砲を防いでいる。

だが、長くは保たない。

保つわけがない。

 

使徒の加粒子砲は、こちらのポジトロンライフルと同等か、もしくはそれ以上のエネルギー量を持っている。

いかにATフィールドといえども、貫かれるのは時間の問題だ。

 

 

『敵シールド、ジオ・フロントに侵入!』

 

「まだなのっ?!」

「……来ましたっ!第7次最終接続、全エネルギー、ポジトロンライフルへ!」

「レイっ!!」

 

 

 

レイは、ミサトの声が聞こえていなかった。

バイザーサイトに照準表示が出た瞬間から、地球自転、磁場などによる誤差修正に全神経を集中させている。

その迅速さと、必死のかいあってか、三角形と円の照準がセンターに集まる―――。

 

 

 

 

バキィン!!

 

 

 

硬質ガラスの割れるような音とともに、使徒の閃光が、初号機の張るATフィールドを貫いた。

 

 

「ATフィールド貫通!」

「シンジくんっ!!」

 

 

直接、使徒の攻撃にさらされるシンジの初号機。

まるで、前日の再現のように。

 

 

「レイっっ」

 

「くっっっ......!」

 

ミサトの絶叫と、レイがトリガーを引くのとは同時だった。

 

 

ドキュ……ッッッッ!!!!

 

コオォォォォォォォォォォォォォォォォ……ッッッ

 

 

使徒の加粒子砲と平行するように奔るエネルギー弾。

 

 

ズガッッッッッッッッッッッッッ!!!!!

 

 

一撃が、第5使徒ラミエルの核(コア)ごと、8面体の中心を貫いた!

 

貫通した背後で起こる爆発。

炎を体にまとわりつかせながら、ゆっくりと、軋みながら倒れていくラミエル。

 

 

歓声が上がった。

 

 

『敵シールド、本部の直上にて停止!完全に沈黙しましたっ』

 

ネルフ本部から、青葉シゲルの歓声が上がると同時に、ミサトは指揮車を飛び出していた。

 

 

 

7

 

 

 

「いかりくんっ」

 

 

レイは、命中を確認した時から、周囲のことなどまるで目に入っていなかった。

 

体の前面が融解し、ゆっくりと倒れ込んでいく初号機。

その中にいるであろう、碇シンジ。

 

 

レイは、即座に初号機の背後に取り付くと、頸部の装甲を力任せに外す。

強制イジェクトされる初号機のエントリープラグが、次の瞬間、盛大にLCLを放出する。

零号機の手が溶けるのも顧みず、レイは初号機のボディを支えながら、シンジの乗るエントリープラグを素早く、しかし慎重に引き抜いていく。

 

静かに、まるで薄いガラスでも扱うような動作で、そっとエントリープラグを地面に横たわらせる零号機。

掴んだ右手は、完全に融解して、初号機のエントリープラグと癒着してしまっている。

残った左手を使って、プラグの非常ハッチを剥がしたレイは、零号機のエントリープラグをイジェクトした。

 

 

 

 

零号機のボディを転げるような勢いで滑り降りたレイは、初号機のエントリープラグへ駆けていった。

 

胸が騒いでいる。

 

近づいてくる非常用ハッチ。

 

その先にある光景を想像して、レイは恐怖に駆られた。

 

ハッチの入り口に手を掛けて、レイは一瞬、逡巡する。

 

「いかりくん!」

 

息を切らせてエントリープラグ内に上半身を滑り込ませるレイ。

それ以上は、恐ろしくて踏み込めないかのように。

 

しかし、パイロットシートにぐったりと横たわるシンジを見た瞬間、レイは一挙動でプラグ内に飛び込んだ。

 

シンジを揺り動かそうとして…伸ばした手を凍り付かせる。

触れるのが、恐い。

 

恐い......?

 

 

そんなことがあり得るだろうか。

つい先ほどまで、恐いことなどなかったはずではないか。

…それが、死ですらも。

 

「......碇君」

 

レイは、かすれたような声でシンジを呼んだ。

それが、精一杯だった。

 

「......碇君」

 

 

「......碇君」

 

 

繰り返すたびに、恐さがつのる。

このまま、シンジは目を覚まさないのではないか。

そう想像して、レイははっきりとした恐怖を感じた。

 

「…ぅ」

「!」

 

その時、シンジが小さくうめいた。

 

「.........」

「………」

「.........」

「………」

「.........」

「………うっ」

 

シンジはもう一度うめくと、ぐっと背を反らすように、息を吸い込んだ。

青いプラグスーツの胸が、一度、大きく上下すると、シンジはゆっくりと目を開けた。

 

レイは、紅い瞳を大きく見開いたまま、ただ、じっとその様子を見つめていた。

 

「(……あれ。あやなみ…?

 ここは……

 ………

 …そうか、終わったんだ。

 僕たちは、勝てたのか…?

 ………)」

 

シンジは、まだぼやける視界で、レイの顔を見た。

 

「(……あの時……

 綾波も、こんな風に僕を見ていたんだろうか。

 ……あの時も……)」

「.........」

 

レイは、動かない。

ただ、紅い瞳で、じっとシンジを見ている。

 

「…綾波?」

 

シンジが呼びかけると、レイは、びくっと全身を震わせた。

 

「綾波…ぶじだったんだ……よかった」

「.........」

 

シンジは、ようやく意識がはっきりしてきたのか、安心したように息をつき、そして微笑んだ。

 

 

 

 

ふわっ

 

 

 

「……え?」

 

シンジは一瞬、何が起こったのかわからなかった。

 

「……あ、あ、あ」

 

それまで、彫像のように息をのんで硬直していたレイが、シンジにしがみついていた。

 

「あ、あ、あ、あや、あや、あやなみ?!」

「.........」

 

今度はシンジが彫像になる。

急速に、顔が火照り出す。

 

半分パニック状態で、胸元にしがみついているレイを見たシンジは、レイが小声で何か呟いているのに気付いた。

 

「え?」

「......碇君は、無事......碇君は、無事......碇君は、無事......いかりくんは、ぶじ......」

 

 

 

「(綾波…)」

 

レイは、きゅっと目をつぶって、それだけを繰り返していた。

 

泣いているのかな…?

 

シンジは思ったが、そうではないようだった。

 

 

レイは、自分の感情を完全に持て余していた。

 

今夜は、色々なことが起こりすぎた。

 

自分がなぜ、こんなことをしているのかも、よくわからない。

 

だが、先ほどまでの恐怖感は、嘘のように消えていた。

 

 

「……ゴメン、綾波。それに…ありがとう」

「碇君......」

 

シンジが、静かに言った。

 

レイの中に、何か、あたたかいものが満ちた。

それは、しがみついているシンジの体からも伝わってくる。

 

レイは、しがみつく腕に、さらに力を込めた。

 

 

 

「......よかった、碇君」

 

 

 

ひと粒の透明な滴が、レイの頬を伝って、落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シンジ君、レイ!」

 

大きく手を振って、ヘルメットをかぶったミサトが救護班とともに駆けつけてきた。

茂みをかき分けてきたのか、服のあちこちに、葉っぱや枝がついている。

 

ちょうどその時、レイが、シンジに肩を貸しながらこちらに歩いてくるところだった。

 

「シンちゃん、無事っ?!」

 

「ミサトさん…」

 

ミサトに気付いたシンジが、顔を上げて、微笑みを浮かべる。

 

救護班が、すぐに担架を用意して、シンジをその上に載せようとするが、レイの視線を受けて、思わず鼻白む。

結局、担架にはレイがシンジを手伝って載せた。

 

「シンジ君……ごめんなさい。今回のことは、完全に私たちの手落ちだわ。ほんと、何て言っていいか…」

 

シンジが比較的元気そうなのを見て安心したミサトだが、急に真剣な表情になって、シンジの担架に手をかけたまま、俯く。

もし、シンジが防御に回ると言い出さなければ、勝敗の行方は、どうなっていたか分からない。

それも、自分たちのミスだ。

 

 

「ミサトさん…僕は大丈夫です」

 

「……シンジ君」

 

「だから、そんな顔しないでください。作戦は、成功したんでしょう」

「ええ……でも」

「…一時はどうなることかと思ったけど、ミサトさんの対応が早くて助かりました。

 ありがとうございます」

 

そう言って、シンジはにっこりと笑った。

 

「(この子は……)」

 

なんていう顔をして笑うのだろうか。

 

ミサトは、シンジの一点の曇りもない笑顔を見て、その強靱さに胸をうたれた。

なぜだか、熱いものがこみ上げてくる。

 

ミサトは、瞳が潤むのをこらえるように、隣のレイを見た。

 

レイは、じっと、シンジを見つめていた。

 

 

「月が綺麗だ……」

 

シンジは、空を見上げて呟いた。

 

柔らかい光が、それを見上げる者に、等しく、優しく降り注いでいた。

 

 

 

 

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(updete 2000/07/01)