久遠の絆・サウンドトラック「技術」解説

『絆』
[ Disk01 / Track07 / Time 3:40 ]
この曲は、ストリングスの補強を第一に考えました。
最初の部分のチェロから、音の太さが変っています。単音で使用することを考えたサンプリング音を全て手引きで元のストリングスに重ねていくことを繰り返しています。

当然、全くの手引きで、ビブラートのかけ方も楽器一台(一台の弦楽器)毎に違います。タッチも少しずつ変えるために、マスターキーボードの感度を少しずつ変えながら、ダビングしています。

デジタルのMTRが納品される前に仕上げなければならなかったために、Macには非常に重い処理を強いています。

サビの部分では、バイオリン8本、ヴィオラ4本チェロ4本をそれぞれこのやり方で、オーバーダビングしました。
MIDIで16ch分にフルにモジュレーションやピッチベンドが入るので、データが重くなりすぎ、Macが飛びまくるという惨状に見舞われましたが、1パート入力してはセーブして一旦終了。もう一度プログラムを立ち上げて次のパートを録音という繰り返しで何とかしのぎました。

フリーズした時に、ディスクにセーブがされていないことがあり(多分キャッシュはされている)、それからはいつフリーズしても良いように、必ず終了していました。

このパートに来たときに「広がり」が変るので、それなりの効果はあったと思います。

良い経験をしました。でも、次からはMTRにダビング、ピンポンの繰り返しで、Mac飛びの恐怖からは逃れたいと思います。

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