久遠の絆・サウンドトラック「技術」解説

『時の降る朝(あした)』
[ Disk01 / Track20 / Time 2:55 ]
この曲のピアノも「淡々系」ですが、音質自体を暖か目にしてあるので、感情をシャットアウトするような響きにはなりません。
オーケストラが入って来る部分のオーボエとホルンの絡み(ハーモニー)も、どちらの楽器も良く唄うように考え抜いて作ったものです。「唄う」からには、全てヴィブラートは手作業で入れてあります。どちらを単品で聴いても「唄っている」からこそ、両者の絡みが「唄う」のだと思います。

中央部の低音でストリングスがメロディをとる部分、「絆」と同様の手法を使いました。
「絆」ほど大規模にはしませんでしたが、やはり、個々の楽器について「そのパートを唄う」事を第一に考えています。

細かなことですが、オーケストラが入って一度ピアノだけになる一瞬に入るカリンバのような音、左右のchのパートのエコーがセンターでクロスするように反対のchに飛んでいきます。

こういうやり方で、ピアノだけの「素」に戻っても、音場の広さが急に狭くなって不自然にならないようにしています。

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