京都写経ツアー 三日目


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Agenda
 朝は9時半に起きる。とりあえず13時までに苔寺に行かなきゃいけないし、シャワーもしっかり浴びたかったので。昨日早めに寝た狩野さん・石井さんは起きていたけど、八木さん金木っちはまだ寝ていた。ので先にシャワーを使わせてもらおう。

 順番に浴びつつ、朝食の用意。狩野さんがかなり手際よく準備してくれていた。さすが結婚が決まると違うね!10時になったので、隣の部屋に寝ている女性陣を起こしに石井さん出動。なんでも女の子達は男が全て寝てからさらに話し込んで、結局6時まで話していたとか…。おそるべし。

 とりあえず準備が出来た人から食べ始める。今日は結構豪勢。サラダもおみそ汁もあるし、お総菜もそろっている。しかし8人いっぺんには食べられないので、ある程度食べてすぐに場所を譲る。女性陣も起き出してきてちょっと寝ぼけたまま食べ始める。一応11時がチェックアウト、ということだったので、食べ終わった人の分から食器も洗っていく。ちょっと忙しなかったな。

 11時ちょっと過ぎにチェックアウト。その後精算をしたけど、かなり安い。今回一番高いのは交通費。こればっかりはしょうがない。さて、苔寺に行くのは良いとして、荷物をどうしようか。みんなの都合の良いのは地下鉄か阪急の駅のロッカーを使うこと。ということで阪急烏丸駅のロッカーに荷物を預けることにした。

 宿を出ると快晴!すばらしい。しかし金曜は雨が降っていたので傘を持ってきていて、非常にじゃまくさい。とりあえず歩いてバス停に向かったが、この人数ならタクるほうが良いでしょう、といって、タクシーを2台停めて分乗。僕らが乗ったタクシーの運ちゃんに、どこに観光に行くのかと聞かれたので、苔寺に写経に行く、といったら、「あんなトコで写経なんて、ぼられるだけや」と言われる(笑)他のお寺さんでもっと安く写経が体験できるトコもいっぱいあるで、といわれるが、苔を見るのも今回の目玉なので…。

 烏丸でタクシーを降りて、地下へ。荷物を預けて、阪急電車で上桂へ。ここ、昔松尾神社に行くときに使ったような…。上桂に着いたのが12時半前。ここから徒歩15分ほどというので、時間的には丁度良い。お昼を食べる時間は残念ながらないのだけど。

 地図を頼りに歩くも、途中で道を間違えたようだ。地元の人に道を尋ねて、なんとかたどり着く。ホント13時ちょっと前。早速拝観料を払って中に通される。するとすぐに写経をするお堂で、すでに団体さんが写経を一心不乱にしていらっしゃる。着いた人から順番に座って、写経をしていくようだ。通された席はかなり狭い。そこで正座をして書き始めるのだけど、写経の文字を見て金木っち「写経セットとお経が違う!」(笑)同じ般若心経なのだけど、若干違ったらしい。しかも小筆が用意されている!ま、せっかく買ったので、自分の筆を使うことにした。

 5分もしないうちにお坊さんが出てきて、般若心経を唱え始める。これがかなりかっこよかった!木魚のビートと、チョットだけタイミングをずらしてユニゾンで唱えているところがとても良い。写経をしに来ている人たちも唱える(ちゃんとフリガナが振ってある般若心経ももらっている)のだけど、それを聴きながら、中世のクラシックも元々教会音楽・宗教音楽なわけで、そういう意味では日本においても読経がその役割を果たしていたのではないだろうか、と思う。

苔寺

苔寺
 読経が終わると、お坊さんとは別の人が苔寺と写経について説明をしてくれる。なんでも今回書いた写経は永久保存してくれるとか。うーん、真剣に書かないと。久し振りに墨を擦って、筆をつける。墨の付け具合がなかなか思い出せず、濃すぎたり薄すぎたり。なかなか難しい。しかも正座でかなり足がしびれてきた。このままでは絶対写経が終わった後立てない。ひっくり返る、と思って、思い切って胡座に変えさせてもらった。すでに足はジンジンしびれている。それを忘れるがごとく、筆に集中する。しかしチョットでも意識が別の方向に行くと、モノの見事に字が汚くなる…。集中することが大事だということだね。

 30分以上かけて、なんとか終了。写経は基本的に願掛けのためなのだけど、僕は自分の健康を祈願した。あまりにも最近体調不良が多いので。昨晩酔っぱらって「八木さんの結婚を祈願しよう」とか言っていたんだけどね。結局「右為八木結婚」と書いたのはすーちゃんと狩野さんだけだったらしい(笑)

 狩野さん、八木さん、金木っちは僕よりも早く終わって先に庭に出ていた。追いついて、一緒にのんびり苔を眺める。読経については、狩野さんも同じ意見だった。あれはやっぱりカッコイイよねぇ。
綺麗な苔

綺麗な苔

あいかわらず写真好きな金木クン

あいかわらず写真好きな金木クン
 今回狩野さんは一眼レフを持ってこなかったので、僕のを貸してあげた(笑)しかし一応世界遺産なのに、しっかり苔に触れる狩野さん・金木っち…。ダメだっちゅうのに(笑)今日は快晴だったので、僕らにはいいのだけど、苔はちょっとしめっている方が趣があったかも。

 結構時間がたってから、残りの女性陣も終了したらしく、追いついてきた。みんなでのんびり庭園を歩きながら苔を眺める。来て良かったわ。14時半頃寺を出て、バス停の方へ。さすがにまた15分歩くのはきついということで。しかし運悪くバスは行ってしまったようだ。狩野さんはこの後用があるということで一人先に駅に向かうこと。僕らはまだ時間があるので、近くの竹寺に行くことにした。今回の幹事、狩野さんには多謝。

 竹寺はバス停の裏手、3分ほど行ったところ。とりあえず中に入ってみたが、ホント参道が竹藪で囲まれている。壮観。そこを歩いているときに狩野さんに苔寺の拝観料をまとめて払ってもらっていたことに気が付く。狩野さんも気が付いたらしく電話をかけてきた。そこで金木っちが集金して、走って届けに行った。28歳の誕生日を迎えたばかりだというのに、若いねー(笑)
竹寺の竹藪

竹寺の竹藪

 金木っちが戻ってくるのを待ってから、奥の方へ。座敷に入ってお庭を眺める。ここは人が少なくて、鄙びていて良い感じ。縁側にて座っていると、そのまま眠ってしまいそうになる。しばらくぼーっと心の洗濯をしてから、お寺を後に。やっぱり小腹が空いたので、バス停前の茶屋にて蕎麦を食すことにした。

 二軒あったのだけど、愛想の良さそうな方に入る。すーちゃんと麻貴ちゃんはデザートを、残りはみな蕎麦を注文。ココのお蕎麦も美味しい。長いようであっという間のショートトリップだった。食べ終わって少し休んでから、帰途に。バスを待っていてもきりがないので、歩いて駅に戻ることにした。

 上桂駅に着いたのが16時頃。そこからまた烏丸へ。約20分ほど。荷物を出して、地上に出る。これでみんなとはお別れ。まだ時間があるということで、僕以外はみんなお茶していくとのこと。僕は17時に 阪急河原町駅にて待ち合わせだったので、ここでバイバイして歩いて向かうことにした。そうすれば時間的には丁度良いからね。

 一人テクテク四条を東へ。流石に今日は暑くて、軽いとはいえボストンバッグを持って歩くとちょっと汗ばむ。なんとか待ち合わせ場所に着いたら、すでに妹尾君は到着済み。お待たせして申し訳ない。

 今回ちょっとメールが見れなかったので、お店についてしっかり打ち合わせが出来ず。妹尾君的には京都ホテルの方に良いお店があるとのことだったのだけど、帰りの時間を考えるとそう余裕もない。ということで、京都に来るとよく来る「台所屋」に行くことにした。丁度開店時間も17時だったので、すぐに入れた。

 男二人で良い雰囲気のお店でサシ飲み(笑)1月にも大阪の同期の結婚式に日帰りできたときに、湯豆腐を一緒に東山で食べたのだけど、あのとき受験中だった大学院博士課程に合格したとのことで、今回はそのお祝いも兼ねて。いろいろな話をしていると、あっというまに19時過ぎ。20時11分の新幹線に乗る予定だったし、最後にお土産も買いたかったので、ちょっと名残惜しいけどこのへんで帰ることにした。

 酔い覚ましも兼ねて、また烏丸まで歩くことに。妹尾君もつき合ってくれて、話ながら烏丸まで。駅前で別れて、地下鉄にて京都駅へ。会社の先輩に頼まれていた「御池煎餅」を探し求めて京都駅をさまよって、なんとか買えたのが出発の5分ほど前。危なく電車を乗り逃がすところだった。帰りは小田原で降りて在来線で茅ヶ崎まで。23時頃到着。

 今回は結婚も決まった、幹事狩野さんに本当に感謝。写経なんて、普通に生きていれば一生することのない経験だし、読経を聴いてカッコイイ、と思えたのもかなり新鮮な体験だった。ホントおすすめ。ちょっと交通の便は悪いけど。


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