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グランドハンドリング養成(妖精)ギブス

1998.09.21作成

ライズアップして翼を作る、空へ飛び立つために走る。大地を踏みしめていた足が宙を蹴る。この瞬間がたまらなく好きです。
空を自由に飛ぶことは、全てのフライヤーの望み。サーマルをつかまえて雲に突入。何10Km先の見知らぬ土地へXC。穏やかな穏やかなアーベントの風に抱きしめられて空を漂う。あれもこれも、み〜んな魅力い〜っぱいのフライトだけど…忘れていませんか! テイクオフしないと始まらないこの事実を!
目の前でソアリングしているのを見ると、テイクオフの風も自分の技量も顧みず、ついつい危険な挑戦もしたくなります。飛べばいい風。分かっているからこそ無理をしてテイクオフ。風が強すぎて飛ばされたり、弱すぎて前の木につったり…。結局、指をくわえて見ているだけで一日終わってしまったり…。
しかし、忘れてはいませんか? もうひとつのこの事実。飛ばなくったってテイクオフの練習は出来るってことを!!
実は私もテイクオフで悔し涙を流したひとりです。若気の至りと申しましょうか、スクールに入りさえすれば、誰でも飛べると信じていた私。大きな胸(??)を更に膨らませて入校した私の前には、ライズアップと言う大きな壁が立ちはだかり、夢の実現を阻んだのでした。運動神経と言うものを殆ど持ち合わせていなかった私は、ライズアップすら出来ませんでした。来る日も来る日も、グライダーを引きずって走るのみ。やっと頭の上に上がる様になっても、コントロールなんて出来やしない。教えてくれている事は分かるけど、頭と身体は別人格。まるで、グランドハンドリング養成ギブスをはめられたかの様に、身体の方はぎこちない。そこへ星一徹も真っ青な先生の教えが、矢のように容赦なく降り注いだ。すると私の身体は、まるで養成ギブスがレベルアップしたかの様に、更に動きは堅くなり、グライダーは、私の意に反して勝手に動く。そこへ又、矢が降り注ぐ。このグランドハンドリング養成ギブスならぬ、養成スクールのお陰で、テイクオフにも自信が持てる様になりました。
それから数年後、入校したY氏も又、テイクオフの失敗が悔しくてグランドハンドリング養成ギブスに身を包み、加古川の河川敷で、只ひとり、黙々と練習を積みました。皆からは、「飛べない鳥」と呼ばれ、それでも負けずに、ひたすら翼を拡げて地上を走り続けたY氏。その後、新しい真っ白のグライダーでテイクオフして行くY氏の雄姿は、大きな翼を拡げて飛び立つ白鳥そのものでした。飛ばずして機体を1機潰したY氏の話は、今も、ROLLOUTでは、伝説として語り継がれています。
テイクオフの巧い人は、み〜んな努力している。あのGO君だって、グランドハンドリング養成ギブス時代はあった…かも知れない。とにかく良く練習していた。見ていて、「もう、ええやろ〜」と思うくらい。あんなに上手くなった今でも、暇さえあればグライダーを開いている。大会に行ってても、時間があればグライダーを開いて走っているらしい。GO君の場合は、もう、楽しみの世界なのかも知れないけれど、それだけ、グランドハンドリングって意味があることなのでしょう。
学生時代の先生が「分かる事と出来る事の間には、大きな違いがある」と教えてくれました。「頭で理解出来たから、出来るものではない。何度も何度も練習を積み重ねて、やっと出来る様になる。これが技術です」と。私は、パラグライダーを始めて、この言葉の意味が本当に理解出来ました。パラのテクニックって、正にその通りですよね。何度も何度も練習して、すばらしいテイクオフの技術を身に付けて下さい。その技術は、自分の財産です。自分の技術…財産の為に、費やす労と時間を惜しまないで下さい。そうして身に付けた技術が、空への道を大きく広げてくれる筈!!
よ〜く考えて見ると、空を飛ぶために生まれて来た、あの鳥たちだって、ひなが巣立つ時には、巣の上や地上で、何度も何度も翼を拡げ、グランドハンドリングを繰り返してようやく飛び立って行くんだから、やっぱり、グランドハンドリングって、とっても大切なんですね!

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