Columns: News
ニュースメモ(2004/12/26-2005/1/1)
News【2004/12/30】
[partner style] 結婚の効能 (posted by anomyさん)
あくまでも、「幸せな」結婚の効能というトートロジカルな話ではあると思いますが。離婚→養育費天引き→年金分割コンボは「自己責任」とは言えなかなか効きます。
参考: 「離婚促進政策」で熟年離婚は激増する
[society] 企業が取り組む次世代育成支援 (pdf)
ワーキングマザー支援から、多様なワーク・ライフ・バランスの実現へ。簡単に言えば、仕事一筋の人は酷使する代わりに賃金を高くし、家庭や自分の時間を大切にしたい人は勤務時間を減らす代わりに賃金を下げる、ということですね。
[society] 福祉国家批判
「家族の復権」系? 社会保障が過剰ゆえに少子化が進むと指摘。老後を子どもに頼らない高齢者が増えて来ている中で逆行しているような感もありますが、こういう意見もあるということで。
[society] 心の東京革命
「7つのルール」はあながち間違ったこと言ってないかも?
[society] 「みんなが好きなことしかしなければ、必然的に年収 300 万円になる」
それを買ってくれる人が必要という話。
[communication] ネットワークの使えない人たち
SNSは「増幅装置」なので行動力やネットワーク力の格差がますます大きくなっていくことになります。
【2004/12/28】
[society] 「ドロップアウト」の話
「ドロップアウト」という言葉が使われる時には何からの「ドロップアウト」なのかを明確にする必要があるのかも。会社から解雇されるのか、「親や社会が敷いたレール」から外れるのか。もしかしたら「ゲットアウト」なのかもしれないし。
いずれにしろ自分が持ってないもの持ってる人には一目置くものがあります。
【2004/12/27】
[society] 「要するに勉強する必要がなくなった」
なぜ学力は低下し続けているかというと、これは簡単で、単に子どもが勉強しなくなったからである。 (中略) では、なぜ子どもが勉強しなくなったかというとこれも簡単で「要するに勉強する必要がなくなった」からである。
シンプルで的確な指摘。付け加えれば、「勉強しても階層を上れるという希望を持てなくなった」という例の希望格差の側面もあるかも。学歴だけで希望する就職ができるようになれば別ですが、企業は「使えるか使えないか」しか見ないですし。
団塊老人(出典。「定年夫は、なぜこんなに「じゃま」なのか? 「大量定年時代」の夫婦学」の方は厳しい)はある種の「逆襲」ですが、基本的に親の背中を見て育ってる訳で。
ただ学校の勉強は面白いかどうかというと微妙ですけど、社会に出てからは勉強したいことがたくさん出てくるって人も多いんじゃないでしょうか。個人的には経営とか社会心理とか。そういう幅広さを高校ぐらいから取り入れられないですかね。
[society] 少子化(非婚化)の原因
政策レベルでは個人の内面にまで関与できないので、経済問題に終始しがちですけど、(恋愛)偏差値格差も大きい、と。単純化すると一昔前は経済とコミュニケーションの異種交換だったのが、「経済+コミュニケーション」と「経済+コミュニケーション」の交換のがっぷり四つになってますから。
関連: 平成13年度 国民生活白書〜家族の暮らしと構造改革〜
関連: 平成15年版 国民生活白書〜デフレと生活−若年フリーターの現在(いま)〜
この辺、カテゴリが[society]というのか、[partner style]というのか、[communication]というのか、[subculture]というのか分かりませんが、どうも色んなことが根っこで繋がってます。
[subculture] コミュニケーションにおける希望格差
本来はオタク-非オタクと可コミュニ-不可コミュニが2x2のマトリクスだったんだと思いますが、オタク+可コミュニ層が少ないためか、最近の文脈・用例を見ていると限りなく逆ベクトルに近くなってる気も。
整理するとこんな感じでしょうか。
カテゴリ | 可能コミュニケーションタイプ | 話題 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
同質 | 異質 | 一般 | オタク的 | |||
論理的 | 共感的 | |||||
一般人 | ○ | ○ | ○ | ○ | - | |
オタク | x1 | ○ | ○ | - | ○ | - |
x2 | ○ | - | - | ○ | - | |
x3 | - | - | - | ○ | - | |
a1 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
a2 | ○ | ○ | ○ | - | ○ | |
b1 | ○ | ○ | - | ○ | ○ | |
b2 | ○ | ○ | - | - | ○ | |
b3 | ○ | - | - | - | ○ | |
b4 | - | - | - | - | ○ |
【好きでやっている系】
オタクa1…「兼オタ」。コミュニケーションスキルには問題なし。趣味についてはポジティブで時には一般人を「引っ張り込む」。パートナはオタクa1,a2でも一般人でも可だが一般人を好む場合も。
オタクa2…旧世代オタク。コミュニケーションスキルには問題なし。趣味についてはポジティブ。パートナはオタクa1,a2のみ可。
※コミュニケーションスキルには問題ないが、恋愛の必要性を感じておらず、特にパートナを求めない場合もa1 or a2に含まれる?
【それしかなかった系】
オタクb…b1-b3はコミケなどサークルで活躍可能。趣味についてアンビバレントな思いを持つこともあるが、止めることができない。
【恋愛至上主義巻き込まれ系】
オタクx…いわゆるオタク的趣味はノータッチだが恋愛については不器用。下に行くほどいろいろ不器用になり、x3はむしろひきこもり。「オタク」定義の拡大に巻き込まれる。
大体文脈で分かるとはいえ、どうも混用して使われるのでトートロジー話とかが出て来てしまうんじゃないでしょうか。
[subculture] 「オタクをやめる」と決意した時に考えること (2004/12/24)
単にマイナスしただけでは空っぽなのでむしろプラスでという話。実際にはキャパシティの問題があって、どっちもこなせる人もいるにはいます(兼オタ層)が、多くは時間とカネの面で投資先が換わっていくことになりそう。「換オタ」?
大変素敵な表を前に呆然としました。
しかし、おっかない表ですね。これを見ると、
コミュニケーションスキルにおいて何がジョーカー
(汎用性が高い)で、何が安い札(限定的な
コミュニケーションにしか仕えない)なのかを
すぐに考えてしまいます。
秋風さんのこの表を見ると、「共感的」というスキル
が異性との交際のみならず他趣味との交際にも
重要だということが窺えますし、それは私も同感
なのですが、なんだかこの表を見るとえらく貴重な
気がしてしまいます(いや、貴重か!)。また、
共感的、という言葉に秋風さんが込めたニュアンスを
もう少し詳しく知りたくなりました。
そういや、一部女性には論理的×、共感的○な
オタクと非オタクが混じっているような気がします。
彼女たちってのは、秋風さん的にはどう「取り扱い」
うでしょうか?意外とオタ・非オタにいるように
思えますが...。
はじめまして、Masaoといいます。
3年前に脱オタした後、最近になってオタク語りしています。
「論理的」「共感的」ですが、どうも意味を掴みかねる部分がありました。
論理的:頭では理解できるが生理的に受け付けない
共感的:感情レベルで相手の気持ちがわかる(ような気がする)
ということで、間違いないでしょうか?
しかしそうだとすると、一般人の中にも、
異物を「論理的」、「感情的」に理解できない方というのは
かなりの割合で存在すると思うのですが、いかがでしょう?
この議論はオタクを扱ったものですので、
意図的に排除されたのだと思うのですが、少し気になりました。
自己レスです。
>しかしそうだとすると、一般人の中にも、
>異物を「論理的」、「感情的」に理解できない方というのは
>かなりの割合で存在すると思うのですが、いかがでしょう?
今、よく表を見返してみたら、
コレっていうのは、オタクx1,x2,x3にあたるわけですね・・・・・・
早とちりしてしまいました。お恥ずかしい。
あと、「感情的」でなく、「共感的」と書きたかったのでした。
脳内変換が起きていたようです。
シロクマさん、こんにちは。
おっしゃる通り、論理的×、共感的○な人は、結構多いですね。そういう意味では今回の表では奇麗に見せるために意図的に入れませんでした。「論理的」というと強過ぎるので代わりに「情報交換」を置いておけばいいかも。タイプ分類としては、素直に話題がオタク的か一般かによって分類されるかと思います。
「共感」に込めたニュアンスは難しいですね…自分自身が弱いところな訳で。情報中心ではなく、人中心のコミュニケーションと言いますか。以前記事で取り上げた交流分析で言えばAdult-Adultが論理的、Parent-ChildやChild-Childが共感的のつもりで使っています。
Posted by: 秋風 : 2004年12月31日 18:43Masaoさん、はじめまして。
Blog、ちょくちょく拝見させて頂いています。
「論理的」「共感的」の意味合いについては上記の通り、情報中心か、人中心かという違いということで書きました。
確かに、昨今「多様性」が謳われる割には、他者への無関心を正統化する場合にしか使われておらず、異質なものを排除する風潮は、いっそう強くなっているようにさえ感じます。
ただここでの「共感的コミュニケーション」は、優等生的な説明ではありますが、全く趣味や興味その他コンテクストが異なる相手自身に関心があって、能動的にコミュニケーションを取ろうとした際に、上手く行えるかどうか、ということになります。
Posted by: 秋風 : 2004年12月31日 19:01お世話になります。とても良い記事ですね。
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