3.5.2 同一区間別愛称 西日本

同一区間を別愛称で走った列車の西日本編です。

(1)能登かがり火・花嫁のれん
「能登かがり火」は2015年3月の北陸新幹線金沢開通時に「サンダーバード」の和倉温泉直通が減少し、金沢以北の列車が分離された際に誕生、「花嫁のれん」は遅れること半年後、キハ40を改造した週末運転の観光列車として誕生しました。
従来の車両を使用した「能登かがり火」に対し、観光利用に特化した車両を指す愛称として「花嫁のれん」を用いるという関係になっています。

期間運転区間列車名使用車両両者の差異
2015/10〜金沢〜和倉温泉能登かがり火 花嫁のれん683系・キハ40系使用車両

(2)おはようエクスプレス・おやすみエクスプレス・ダイナスター
北陸地区では2000年代に入って、各方面から金沢への通勤特急として「おはようエクスプレス」「おやすみエクスプレス」を土休日運休で運転していましたが、(1)と同じ2015年3月の北陸新幹線金沢開通時に福井〜金沢間の列車のみが残る形になりました。
一方、「はくたか」の廃止で残った末端部分や新幹線連絡列車の強化のために福井〜金沢間に新たに「ダイナスター」が誕生しました。
両者は同じ683系を使用しており、当初は「ダイナスター」はすべて6両、おはようエクスプレス・おやすみエクスプレスは3両という違いがありましたが、後に「ダイナスター」も3両の列車が増加し、両者の違いは運転日のみという状態になりました。その後、2019年にはおはようエクスプレス・おやすみエクスプレスの敦賀〜福井が延長され、同一運転区間の状態が解消されました。

期間運転区間列車名使用車両両者の差異
2015/10〜2019/3福井〜金沢おはようエクスプレス・おやすみエクスプレス・ダイナスター 京都 金沢683系運転日

(3)雷鳥・サンダーバード
関西と北陸を結ぶ特急は長らく「雷鳥」として運転されてきました。新型681系の登場後、この車両を使用した列車は「スーパー雷鳥(サンダーバード)」として命名されましたが、列車名が長すぎたこともあり、1997年に「サンダーバード」と別愛称の列車となります。
2001年に雷鳥の運転区間が大阪〜金沢間に短縮されると、雷鳥は金沢行、サンダーバードは富山行と行き先が分かれることになり、同一区間の運転状態が解消されますが、2009年に485系の置き換えが進むと、「サンダーバード」にも金沢行が登場し、置き換え中の期間には再度別愛称で同一区間の運転がされる状態になりました。

期間運転区間列車名使用車両両者の差異
1997/3〜2001/3大阪〜富山雷鳥 サンダーバード485系 681系使用車両
2009/10〜2011/3大阪〜金沢雷鳥 サンダーバード485系 683系使用車両

(4)くろしお・オーシャンアロー
「雷鳥」「サンダーバード」の関係と同様に、従来「スーパーくろしお(オーシャンアロー)」として運転されていた283系の列車愛称が「オーシャンアロー」に改称されました。
15年間車種により別愛称で運転される状態が続きましたが、2012年に愛称が「くろしお」に統一されこの状態が解消されました。

期間運転区間列車名使用車両両者の差異
1997/3〜2012/3京都・新大阪〜新宮くろしお オーシャンアロー381系 283系使用車両

(5)まいづる・タンゴディスカバリー
北近畿タンゴ鉄道の所有車両で運転される特急列車は、車両愛称が列車名となる形が採られていました。1999年10月に舞鶴線が電化されると、JR所属の車両で京都〜東舞鶴間の列車として「まいづる」が誕生するとともに、それまで新大阪発着だった「タンゴディスカバリー」が京都発着に変更されます。「タンゴディスカバリー」は東舞鶴発着編成とともに北近畿タンゴ鉄道に直通する編成を併結するのがほとんどでしたが、1本のみ列車全体が東舞鶴行となる列車が存在し、同一運転区間別愛称の状態となりました。
2008年に宮津方面列車の経由が宮舞線から宮福線に変更されますが、この際に全編成東舞鶴行だった列車が一部福知山行に変更され、同一運転区間別愛称の状態は解消されます。2011年には運転区間により「まいづる」「はしだて」に改称され、「タンゴディスカバリー」の愛称は消滅しました。

期間運転区間列車名使用車両両者の差異
1999/10〜2008/3京都〜東舞鶴まいづる タンゴディスカバリー183系 KTR8000系使用車両

(6)あかつき・きりしま・明星・なは
山陽新幹線全通前、関西から博多方面の夜行列車の愛称は、客車特急が「あかつき」、電車特急は鹿児島行が「きりしま」、熊本以北が「明星」という形で使い分けられていました。「あかつき」は当初は必ず長崎本線方面への編成が連結されていたのですが、1973年10月からは鹿児島本線方面だけの列車も登場したため、「きりしま」「明星」と同一区間の運転となる列車が登場しました。
山陽新幹線全通後は、鹿児島本線方面は基本的に「明星」に統一されましたが、1往復のみ「なは」と名付けられ、同一区間で運転されました。1978年に「なは」が京都発着となり、いったん消滅しましたが、1980年に再度新大阪発着となったために復活し、1984年までは同一区間で24系が「明星」、583系が「なは」という状態が続きました。

期間運転区間列車名使用車両両者の差異
1973/10〜1975/3新大阪〜西鹿児島あかつき(14系 24系) きりしま14系 24系 583系使用車両
1974/4〜1975/3新大阪〜熊本あかつき 明星24系 583系使用車両
1975/3〜1978/10新大阪〜西鹿児島明星(24系 14系座席 583系) なは24系 14系座席 583系583系列車は差異なし
1980/10〜1984/1新大阪〜西鹿児島明星 なは24系 583系使用車両


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