◆ まみむめも - 魔魅夢MEMO ◆ HOME
<前 | 全目次 | 類別目次 | 次>
TV東京のTVチャンピオン。言ってみれば究極のニッチ番組。ペーパークラフト作家やガーデニング屋さんやケーキ職人などの「ガチンコ」の戦いなんて、決して他の局では見られない。
しかしながら本日の『似顔絵王』は、同局の『だれでもピカソ』で定期的に『山藤章二の似顔絵塾』の特集がある分、ちょっとつらいものがある。どうみても山藤塾の方がレベルが上でしょう。番組内という時間的制約がある上、山藤塾はより多勢から選ばれた作品であるのだから、まあしかたがないところだろう。
それでも出場者の一人JEROさんの画力は目をみはるものがあったが運悪く決勝前で敗退したのは本当に残念だった。決勝でもっと絵が見たかったよ。
決勝のお題拝借、15分の時間制限ということだが、同じくらいの時間だった予選の有名人の即興似顔絵に比べて完成度が段違いにいい。これは事前(前日?)に題ぐらいは出場者に教えてますね。単に私の邪推ではなく、文房具王の裏話で似たような話があったことから推理したのであります。
◇
NHK『腕に覚えあり・かんな削り日本一』
タイトル通り、いかに鉋(かんな)で薄く材木を削るかを競う、大工さんの技能選手権だが、歴代一位はなんと薄さ「3ミクロン」。千分の三ミリ、ティッシュペーパーの十分の一、まさに電子顕微鏡の世界だ。究極の鉋から吐き出されるトイレットペーパーくらいの幅で長さの帯状の削りカスの美しさ。新聞紙の上に置くときれいに活字が透けて見える。
これだけの技能、業が活かされる場がどんどん減っているという。数奇屋大工の名人の方など、茶室造りのため茶道を究め陶芸を嗜む。誰のためでもない自分のために。
こういう技術を次世代に残すためにこそ税金を使ってくれよ。
◇
小泉内閣新閣僚のプロフィルの紹介に、なぜに血液型が必要なのだ?>ニュースステーション
◇
平賀英一郎『吸血鬼伝承』(中公新書)、小島貞二編『艶笑落語名作選』(ちくま文庫・定本艶笑落語2)、『監禁淫楽』(ちくま文庫・猟奇文学館1)、『人肉嗜食』(ちくま文庫・猟奇文学館2)購入。
タイトルだけを並べると、なんだかやばい感じ。絶対犯罪はおかせない。
ついにDr.マシリトが自民党総裁→日本国総理になりますね。
マシリトというのはもちろん『
Dr.スランプ・アラレちゃん』の悪役キャラだけど、髪が黒いところをのぞいては
小泉純一郎先生にそっくりだ。自衛隊や靖国神社が大好きなところなど、超兵器キャラメルマンを作って世界征服を狙っていたマシリトを髣髴とさせるところもある。
2ちゃんネタだが、同じく
橋本龍太郎元総理は「
うめぼし食べてスッパマン」に生き写しだし性格も似ているような気がする。
亀井静香先生はちょっと苦しいが
ニコチャン大王のメガネの家来だ。
麻生太郎先生は
ドラエモンの
スネオ。アラレちゃんキャラでそろわなかったのはちょっと残念だが。
こういう「よく見りゃ似ている」ネタは大好きである。昔取引先を訪問して色々有意義な商談をしての帰り道、同行した後輩に「今の二人、ダンカンと八名信夫みたいだなあ」と言ったら「そんなこと考えてたんですか?」とたしなめられてしまった。ちゃんと仕事もしながらだから、いいじゃないか。
山田邦子と
田上よしえとか、顔が似ていると声も似ている場合も多い。
私が似ていると言われたのは、
竹中直人くらいだなあ。竹中直人は好きな俳優さんだが、嘘でもいいからもう少し二枚目を挙げてほしかった。それに、そんなに似てないと思うよ。もう少し私の方が髪もあるぜ<悪あがき
毎日晩酌をするわけではないが、夕食の献立によって呑みたい気にされるときは多々ある。こういうときに呑む酒が一番うまい。
ときには夕食が終わったあとで呑みたくなることもある。息子と娘が怒濤のように食べ終わり自室に引き上げて妻と二人食卓に取り残されたときなど、やっと人間らしい時間がはじまるような気がして、一杯呑もうかという気になる。
当然、肴になるようなおかずはきれいさっぱりなくなっているのだが、まあ、なんでもいいのだ。ねぎ味噌やにんにく味噌、浅漬けのキムチなんてとこをちびちび嘗めながら呑むのもおつなものである。
今日はTV東京お得意の旨い物番組『全国味自慢のおまかせ料理』なんぞを見ながらだったので、もう少しこってりしたものが食べたくなった。(『大食い選手権』だとさっぱりした物にしたくなる)
こういうときは玉子焼きあたりがいい。玉子2個に瓶詰めのなめ茸の醤油漬けを小匙二杯ほどいれてかき混ぜる。軽く油をひいたフライパンでさっと焼けば出来上がり。二人でつつきながら一合ほど呑むのにちょうどいい。
ちょうど呑みおわったところで息子が『ターミネーター』を見に現れる。
私も一緒にTVを横目で見ながら絵を描こうか、昼間買ってきたCD-R/RWのインストールをしようか。やはり『模倣犯』の続きを読むとしよう。
自民党総裁選候補の
麻生太郎という人物。母方の祖父が
吉田茂元首相ということだから、
吉田健一の甥ということになるのか。父方のセメント屋さんの血が濃いのか、偉大な祖父や大文学者の叔父の面影はあまり見受けられませんな。余計なお世話でしょうが。
大宰相吉田茂はリアルタイムでは知らないが、英文学者吉田健一の愛読暦は長い。子供の頃、店頭で見た『
謎の怪物・謎の動物』という本を、恐竜の挿絵に魅せられて親に買ってもらったのがきっかけだ。吉田健一には余技のような本だったのだろうが、子供心にもいかにも大人の文章だなと思った記憶がある。独特な文体は毛嫌いする向きもあるようだが、子供だったので自然に読めてしまい、大人になって改めて吉田健一の著書を読んだときに「あ、謎の怪物の文章だ」と思いだして、なつかしい気持ちになったものだ。
くだんの「謎の怪物・・・・」は英国好きの著者らしいネス湖の怪物を中心としたエッセイで、一時『
私の古生物誌』という題名でちくま文庫に入ったが今は絶版かもしれない。
『
私の食物誌』(中公文庫)も折りあるごとに読み返している、絶品の食べること呑むことのエッセイで、もう手ずれでぼろぼろだ。
社会人になって最初の勤務先が神田小川町で、吉田健一ひいきのビアレストラン「
ランチョン」のそばだったときは嬉しかったなあ。メンチカツを肴にジョッキを随分空けたものです。
小説も素敵なのがたくさんあるけど『
金沢・酒宴』(講談社文芸文庫)なんてとこがいい。灘の醸造元の巨大な二つの酒樽が会話する話です。よさそうでしょ。
あれ、最初はだれか別の人の話をしてたんだった。
・・・・まあいいや、忘れるくらいだからたいした話題ではなかったんだろう。文士の吉田健一を思い出させてくれただけでよしとしましょう。最近は吉田健一というと津軽三味線の吉田兄弟を連想しがちだったし。
◇
話題の宮部みゆき『
模倣犯』を読み始めたが、いや、とんでもなく面白い。私的本年ベストワンの予感。
それにしても分厚く重い。ハードカバー、700頁超、しかも二段組、しかも、まだ上巻。
重量750g(普通の文庫本は200g位)、読み終わるまでに腱鞘炎になってしまいそうだ。
◇
『なぜ人を殺してはいけないのか』読了。→レビュー。
メッツ新庄、初ホームラン! なんとも派手なニューヨークデビュー、さすが宇宙人だ。
シンジョー カカロット(悟空):
「おら、
阪神地球育ちのサイヤ人だから、つぇーやつとやるとワクワクしちまうんだ みんな、おらに気をわけてくれな!」
イチロー ベジータ:
「なぜ、エリート
選手戦士のおれをさしおいて、あんな万年最下位軍団出身の下級戦士が注目されるんだ?!ゆるせん、ゆるせんぞぉーー!!」
ササキ ピッコロ大魔神:
「おやおや」
魔人伊良ブゥ:
「フン!ペッペッ」
ノモ 11号:
「・・・・・・・・」
カカロット 「おらと結婚してよかったっぺ?」
志保 チチ 「んだ」
※2chのネタを一部アレンジ◇
真保裕一『
取引』(講談社文庫)読了。
グレッグ・イーガン『宇宙消失』(山岸真訳/創元SF文庫)、小浜逸郎『なぜ人を殺してはいけないのか』購入。
『なぜ人を殺してはいけないのか』の著者は『中年男に恋はできるか』なんてのも出してる。こちらは買わない(笑)
日本の各界の第一人者が出身小学校で後輩たちに授業を行う番組、NHKの『課外授業ようこそ先輩』。
本日の「先輩」は画家横尾忠則。
さすがに横尾忠則、余計な自慢話やうんちくは一切語らず、二日間ただひたすら絵を描かせる。
一日目は「模写」。
冒頭に絵にはいかに「個性」が大事か、という話をしながら、授業の課題は人の真似をする「模写」である。
生徒それぞれが好きな絵の載ってる画集などを持ってきて模写をする。マチスやゴッホや巨匠たちの絵を小学生が真似をするのだが、横尾先生は真剣だ。「水は横に流れるものだから筆は横に使った方が感じが出る」「ここはよく見るとグリーンが入ってるよ」などと細かくアドバイスしていく。早々に終わったと言う子には「全然終わってないよ」とダメだし。「ここはくっきり別れてないでもっと溶け込んでるよ」と安易な妥協はしない、させない。
二日目は「記憶」。
宿題で完成させてきた模写作品は見ないで、今度は記憶だけで、もう一度同じ絵を描く。少々のアレンジはやりたいと思ったら自由にやってかまわない。
みんな思ったより正確な記憶でしっかりした絵を描く。このへんはさすがに小学生だ。頭が柔らかくて記憶力がしっかりしているのだろう。うらやましい限りだ。
完成品をならべて横尾忠則は講評する。というより絶賛する。「見て描いたものより、もっと良くなってるよ。タッチものびがあって描き慣れた感じがするようになってる」「ゴッホがこれを見たらきっと驚くよ」
結果として模写をすることによって「個性」を発揮できたことになった。さすがに横尾忠則はすごい。美術教育の方法としては常識なのかもしれない。しかし実践は理論通りになるとは限らない。小学生たちの熱心な様子、没頭の仕方は、横尾先生のオーラ=影響力あってこそであることは間違いない。
ただ「個性を発揮しろ」というだけでは、天才でない限り個性なんて出せるものではない。模写をしたことによる技術のうらづけが自信となりゆとりとなって、のびのびと個性を出せたのだろう。ほんとうの「ゆとり教育」というのはこういうのを言うのだよね。
しばらく、書くのをさぼるとてきめんにネタが出てこない。
しかたがないので昨日TVをぼーっと見ていたらひらめいた「予言」でも書いておこう。ナンシー関ライクなネタですみません。
40年後、水戸黄門を演じているのは、えなりかずきだ。 たぶん八代目くらい。
◇
BS11チャンネルで『
ロストワールド』がはじまった。結構期待してたんだけどなあ。キャスト、脚本、特撮、美女度、全てに中途半端でがっかり。罪滅ぼしにハリーハウゼンのダイナメーション映画のシリーズ放映でもしてくれい>NHK
◇
『人名の世界地図』読了。→レビュー。
都心も早や桜は満開、歩くには気持ちがいい気候になってきたが、やや鼻がぐずつく。それほどひどい花粉症ではないのだが、慢性鼻炎気味なので日によっては脳が溶け出したかと思うくらい鼻水が出る(ほんとに溶け出しているのかもしれない)。
薬は好きではないが、医者で出してもらったのをおそるおそる服用してみると、これがよく効く。1回飲むと二日くらいは鼻の調子がよい。よく寝られる分、昼間も眠くなるのが副作用といえば副作用。
もう一つ聞いた話ではこの手の薬は粘膜の充血を抑えるので、性機能まで抑えてしまう副作用もあるらしい。だけど鼻とでは随分位置が離れているではないか。そんなとこまで効かんでもよろしい。
そんなこんなで期末も重なり更新は滞り気味。読了本も結構あるので(『人名の世界地図』『艶笑小咄傑作選』『艶書』『道具づくし』)順次レビューくらいはなんとか書きたい。(と自分に向かって言う)
◇
『
世界史年表・地図』(吉川弘文館)を購入。
B5横サイズの見開きの横軸に地域、縦軸に年代を取った年表。他に各年代の大雑把な世界地図が載っている。
地域は当然年代によって少しずつ変るが、ヨーロッパを西・中央・東に分けたくらいの区分で分けられている。日本は一番右列だが、最初の頃はほとんど真っ白だ。
前からこんな年表がほしかったのである。はなから世界史が苦手な上、色々な国の物語を読んだりしても、同じ頃日本はどの時代だったのか皆目わからない。たとえばサド侯爵が監獄に入っていたのは日本だと何時代?たぶん江戸時代だろうとは思うがそれ以上は見当つかない。
だいたい隣国中国でさえ、「西遊記」の時代、「水滸伝」の時代、日本はどんな時代だったか全然わからない。戦国の剣豪が出てくるTV時代劇で弁髪の怪剣士と戦うシーンがあったから、日本の戦国時代は中国だと「明(みん)」か、というようないい加減な認識しかないのだ。
知らなくてもどうということはないといえばそうなのだが、何年か前、
山田風太郎のある短編を読んで考えを改めた。名探偵ホームズが活躍する時代のロンドンを舞台に、ホームズが謎の東洋人に出遭うのだが、この黄色い滞在客の正体が(日本人なら)誰もが知っている日本人なのだ。この人の履歴からして、実際にホームズに出会っても不思議はない(もちろんホームズは架空の人物だが)のだが、この二人が地球上の同一時間に存在していたことに気が付いた山田風太郎の慧眼には恐れ入る。
最近ではこの手の「発見」が売りの小説も結構あるようだが、風太郎のこの短編をもって嚆矢とすることに間違いあるまい。
外国の小説を読んだり映画を観たりしたあと、この年表を開けば、なにか面白い発見がありそうではないか。
あってほしい。
◇
『黒い蜘蛛』読了。→レビュー。
『蛇女の伝説』読了。→レビュー。
ロバート・R・マキャモン『狼の時』上下(嶋田洋一訳/角川ホラー文庫)購入。
株価低迷。デフレ。日本が壊滅するような大騒ぎである。ギャオスの大群でも飛来したのか?
私だって他人事のようなコメントを発してのんびりしてられるような立場ではないのはわかっている。しかし冷静に考えれば、ここまで歪みが出てしまった日本経済日本社会が、バランスを支えきれなくなって自重でめきめきと形を変え始めた、というところだろう。
新しいバランスに落ち着くところまで株価低下もデフレも収まるまい。落ち着き先がみんなの望むような状態かは保証の限りではないが。
世論調査では不良債権処理などの抜本的対策を多くの人が望んでいる。しかし自分たちの年収が減るような痛みをともなう変革は、半数以上が勘弁してほしいと思っているらしい。そんな都合よくいくはずないでしょう。
私は翻訳物、特に現代の欧米を舞台にした小説を読む時は、出てくる人物の年収や物の値段などを1ドル200円で換算して読むことにしている。1ドル100円では生活感覚がまるでしっくりこないのだ。年収7万ドルくらいのサラリーマンが別荘を普通に持って、老後はフロリダでのんびり暮らしたりしているのだ。つまり日本の実体経済は為替レート換算の半分くらいが順当なところだと思う。
このままの為替レートなら、日本人全体の年収が半分になったくらいで、バランスが取れると思うのだが、どうだろうか。
まあ、私などはあきらかにその程度が身分相応というところだろう。
◇
しけっぽい話題ばかりなのも何なので、「ロボット」関係を漁っていたとき見つけた楽しいサイトを紹介しておこう。
中国のスーパーロボット『
先行者』の研究サイトだ。
→最先端ロボット技術 これでニヤッとした方は、続きはこちらだ。驚異のハイパーテクノロジーに瞠目していただこう。
→奴はパーフェクトだった このサイトが結構有名になったのは、自分をストーカーと勘違いした襲撃者との遭遇を綴った日記かららしい。
→ヒットマン事件簿 こんな世の中、いつなんどき自分もストーカーにつきまとわれたり、ストーカーに間違われたりするかもしれない。そんな場合、あわてないで事態に対処できる心構えの参考にはなる。
なんと言ってもこれを読んで、私が深く感じた教訓は
警察に知り合いは作っておくべきということだ。
外務省の機密費といい、わが国はまさしく「煩悩を中心とした官の国」であるなあ。
◇
『奇憶』読了。→レビュー。
『殺人交叉点』読了。→レビュー。
松平哲郎『チンパンジーの心』(岩波現代文庫)、21世紀研究会編『人名の世界地図』(文春新書)、南條竹則『蛇女の伝説』(平凡社新書)、小島貞二編『艶笑小咄傑作選』(ちくま文庫)購入。
ビデオで『
黒い家』(森田芳光監督)を観る。
独特のリズムでカットを積み上げる森田節は心地よいが、特筆すべきはやはり主演女優でしょう。
大竹しのぶにあの凶悪女は無理ではないかと思っていたが、さすがは稀代の演技派。名女優。『ハンニバル』のレクター博士ばりの怪物女を熱演。いやあ、怖かったです。渡辺えり子の方が適任じゃないか、なんてしゃべくっていた不明を恥じる。
原作も傑作ホラーだが、原作にはない小道具としてボウリングの扱いがうまい。殺人犯の女を偏執的なボウリングマニアという設定にしてあり、大竹しのぶが見事な投球を見せる。エンドクレジットに「ボウリング指導:中山律子」と出ていたから、猛特訓したんだろうな。
決して大柄ではない大竹しのぶが不意をつくとはいえ屈強な男を殺せる設定に、あの一心不乱なボウリングシーンが説得力を与えている。こういうのを演出力というんだな、と納得。
◇
えひめ丸事件で前艦長が遺族に謝罪した。
ワシントンポストの馬鹿コラムニストと違って、日本人相手では先に謝罪することは決して不利にはならないと助言する知恵者がいたのだろう。それでも、たとえ戦略とはいえ、やはり艦長は本当に謝罪したかったのではないだろうか。
敵意のない相手を自分の過失または責任で死においやった場合、謝罪したいと思うかどうか、それは個々人の違いであって国民性や習慣の問題とは思えない。
まず自分の非を認めてはいけないと教えられる社会とは、ちょっと不幸な社会のように思うけど、別にこれは米国のことだけではないな。
それにしてもワドル前艦長のジル夫人は美人ですなあ。キャンディス・バーゲンかと思ってしまった。
あういう場(査問委員会の事情聴取)に夫のつきそいで妻が出向くのは普通なのだろうか。「美人ゆえの効果」などの狙いがあるのだろうか。
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』。
ここのところ低調が続いていた東宝の
ゴジラシリーズも、次作はなにやら気合が入っていそうだ。
『ガメラ』シリーズの金子修介を監督に迎えて、今回は期待できそうな感じではある。
金子監督の抱負は
今回のゴジラは完全な悪役ヒーローです。
悪役に共感してもらうのは難しいことですが、いかに強く、向かってくる敵をバッタバッタとなぎ倒すかというところに重点を置いてストーリーを構成しました。
『これぞ怪獣映画』という作品になることでしょう。
とのことだ。わかっているではないか。
しかし、このタイトルはあんまりではないかい。
大人も少しは恥ずかしなく観にいける字面にしてもらいたいなあ。
私の案?
『
ゴジラ対スリーモンスターズ』なんてどうでしょう。
「スリモン」って四文字略語にもなりやすいし。
原題の方がまだまし?
自分でもそう思うけど、他には『
踊る大怪獣戦』だの『
ゴジラ・マイ・ラブ』だの、碌なのを思いつかんのですよ。
私とオフで会ったりした方はごぞんじだと思うが、私は、口が悪い。
決して悪意があるわけではないのだが(ほんとですって)、うけ狙いが暴走してしまうことが時としてあるようだ。
人形が怖くてたまらんという人がいる(なのに人形作ってる人が参加している)オフで、これでもかというくらい人形の話題をふったりしてしまうのだ。深く反省しています。
(人形嫌いの人以外みんな笑い転げていたのに、私一人がいじめていた話になるのはもう一つ釈然としないのだが・・・・)
しかし、また性懲りもなく、やってしまった。やや旧聞に属する話なのだが・・・・
私の会社の女性が海外旅行(ハワイ)に行った写真を見せてくれた。一緒に行った女友達とゴルフをしているところが写っている。写真の友達はスタイルが良くなかなか魅力的な女性だが、わが長身の同僚(168cm位ある)がやけに小さく見える。並んで歩いているところなど10cm以上差がありそうだ。
同僚女史によれば180cm弱位らしい。
その日は彼女のみやげ話を色々聞かされたわけだが、当然友人の長身女性も話に出てくる。面識のない人の実名を聞いてもピンとこないので、私は勝手に「ジャイアン」と名付けて「それでジャイアンも一緒にダイビングしたの?」てな感じで話していた。
同僚女性は「やあだ」と言いながらも笑いながら話していた。自分が言われなければそりゃあ楽しいですよね。
その日はそれで済んで、そんな話は忘れていたのだが、その週末に、同僚女性はかの長身の友人と会ったらしい。なんと「会社に悪いオヤジがいてあなたのことを『ジャイアン』て呼ぶのよ」と話したという。おいおい、自分だって笑ってたじゃないかよ!
「彼女、『その人に会いたいわね(怒)』って言ってたよ〜、ヒヒ」
・・・・ヒヒじゃないって。冗談じゃないよ、勘弁してくれ。
会いにくるのはともかく、ピンポ〜ンって鳴ってドアを開けたとき、目の高さにヒザ頭があったら怖いじゃないか。(こういうことを言うのでさらに深く墓穴を掘ってしまう)
「ジャイアンに踏み潰される〜♪ああ怖い怖い〜♪」などと軽口を叩いて、また、けろりと忘れ去っていたのだが、先週末その同僚の女性あてにかかってきた電話を取ってしまったのだ。
「***と申します。**さんをお願いします」
「(ジャイアンだ!)・・・・はい、しょ、少々、お待ちください」
いや、まじ、背中に汗流れました。
「悪口オヤジ」だとは勘づかれないように祈りながら、同僚女性に電話を廻してホッとしたのだが・・・・
ジャイアンに答えている電話の会話が聞こえてくる。
「・・・・そうそう、今出たのがこの前話した・・・・」
こらこらこら、私用電話は早く切りなさいっ。
たしかに本は捨てられないなあ。
なにか自分の頭の延長のような気がするのだ。もちろん内容が頭に入っているというわけではなく、入っていないからこその延長なのだが。
昨日は、以前買ったスライド式の本棚が危険な状態になってきたので、半日、本の整理についやすことになってしまった。収納力を増やすために棚板を自作したりして、隙間なくびっしり詰め込んだのがいけなかったらしい。本の重みで、側面の板が外側にたわみ真中の段当りの棚板が外れそうになってきてしまったのだ。やはり安物買いはいけません。
居間の壁面の棚ももちろんいっぱいだが、天井の高さまでの棚を追加で特注したので、まだ余裕がある。そちらに移してたわんだ本棚に余裕を作ったのだが、どこになにがあるかを把握しきれていないのが、非常に精神衛生上よろしくない。それに天井の棚は位置が高いので、ただ詰め込むと奥の本を簡単に取り出せなくなる。すぐ手に取れるところに蔵書する価値があるので、ただしまっておくだけだったら、捨てるか古本屋に売った方がよほどいい。稀購本のたぐいもほとんどないし。
圧倒的に多いのは文庫版と新書版だ。ティッシュペーパーの空き箱はぴったり文庫・新書が収まるので、これを少し補強して収納に使うことにする。分野別作家別に分けて入れ、箱の側面にサインペンで簡単にコメントを書いてから棚に入れることにした。これで比較的収納・検索・取り出しが楽になった(ように思える)。
心配なのは地震が来たとき。棚は天井まであるので家が壊れなければ倒れないだろうが、本入りティッシュペーパー空箱爆弾が飛び出して私の頭を直撃する確率は非常に高い。
トイレには、座ったときちょろっと読めるようなジョーク集やいしいひさいちなどのまんがが置いてある。トイレの棚ではトイレットペーパーと本が領土争いを繰り広げていることだろう。トイレの本を他の部屋に持っていくと、なんとなく消臭剤くさいのがたまにキズである。
ベッド脇にも、文庫入りティッシュペーパー空箱が二つ。飽きっぽいので一つの本をべったり読むということはない。外出時、時間のある休日、就寝前、と並列で別の本を読み進めていることが多い。同じ傾向の本を二冊以上続けて読むことも少ない。翻訳もののSFを読んだら、次は時代もの、次はノンフィクションという感じである。
いつか古本屋にどーんと売っ払ったら気持ちいいと思うのだが、本などほとんど読まなかった子供たちも、最近少しずつ読むようになってきたので未練が残るのだ。
貧乏性。
◇
『人獣怪婚』読了。→レビュー。
『バカのための読書術』読了。→レビュー。
山本周五郎『艶書』(新潮文庫)、ゴットヘルフ『黒い蜘蛛』(山崎章甫訳/岩波文庫)、小林泰三『奇憶』(祥伝社文庫)、中勘助他『人獣怪婚』(ちくま文庫・猟奇文学館2)購入。
<前 | 全目次 | 類別目次 | 次>