Columns: Subculture
コミュカードゲーム
SubcultureGWなので、非コミュ指数テストに続く思いつき企画として、カード運用の雰囲気をどこまで出せるか分かりませんが、コミュカードゲーム「非コミュイズム(仮)」を試しに本当にゲームにしてみました。実際に遊んでないので、面白さやゲームバランスは正直分かりませんが、気が向いたらブラッシュアップするかもしれません。
【カード種類】
※カードはpdfをダウンロードして印刷してください。
cards20070502.pdf (2007/05/02)
[トークカード]
i)ノーマル話題カード(ファッション、ミュージック、ムービー、ラブ x15=60枚)
一般的な話題のカードです。同じ話題のカード枚数が多くなっています(=その話題を分かる人が多いということ)。得点計算時、ファッション、ミュージック、ムービーは1枚1点、ラブは1枚2点。
ii)オタク話題カード(アニメ、ゲーム、マンガ x4=12枚)
オタクな話題のカードです。同じ話題のカード枚数が少なくなっています(=その話題を分かる人が少ないということ)。得点計算時、1枚5点。
iii)ヒキカード(ドンビキx4、プチヒキ x8=12枚)
同じ話題のカードを持っていない場合に、代わりに出す事ができます。点数がマイナスになっており、他のプレーヤにいかに掴ませるかが基本的な戦略です。得点計算時、ドンビキ1枚-10点、プチヒキ1枚-5点。
iv)チェンジカード(4枚)
次のターンで、強引に話題を変更し、自分が話題提供者になることができます。得点計算時の点数は0点です。
v)スルーカード(8枚)
同じ話題のカードを持っていない場合に、華麗にスルーして代わりに出す事ができます。得点計算時の点数は0点です。
以上、基本トークカード96枚でプレイします。
[拡張カード]
i)ペルソナカード(10枚)
拡張ルールです。後述します。
【プレイ人数】
4-8名
【ゲームの勝者】
高得点を取ったプレーヤが勝ち。
【準備】
幹事(親)が96枚のトークカードをシャッフルし、プレイ人数に応じ、手札として伏せて配ります。
4-5人: 15枚、6-8人: 12枚。
配られなかったカードは、そのゲームでは使いません。
拡張ルール: ペルソナを採用する場合、ペルソナカードをシャッフルし、1人1枚伏せて配り、全員配った後、一斉にオープンします。
【プレイ】
基本、トリックテイキングゲーム。「ブラックレディ」というトランプゲーム(Windows XPとかにも「ハーツ」として入っている)に近いでしょうか。カードを配った人(幹事=親)を最初の話題提供者(一般に、リードする、と言う)として、手札から最初に1枚表にして出します(一般に、台札と呼ぶ)。時計回りに次の人は、「最初に出された話題と同じ話題のカード」(ファッションならファッション、アニメならアニメ、という具合に)を順々に出し、1周して全員がカードを1枚ずつ出したらそのターンは終了です。出されたカードのうち、「最初に出された話題と同じ話題で、数字の一番大きいカード」を出した人が、そのターンに場に出された全てのカードを手に入れます(手札には戻さず、自分の前のところに裏にして集めておきます)。また、そのターンの勝者は、次のターンの話題提供者として、手札から1枚を出し、時計回りに次の人が「そのターンの最初に出された話題と同じ話題のカード」を出して行きます。以降同じように手札がなくなるまで繰り返します。
「最初に出された話題と同じ話題のカード」がなかった場合、以下の2通りの対応があります。
i)「ドンビキ」「プチヒキ」「チェンジ」「スルー」カードを持っている場合、それを出すことができます。いずれの場合も、最初に出された話題と同じ話題ではないので、他の人が勝者となりますが、「チェンジ」の場合のみ、強引に次のターンはその人が話題提供者となります(「チェンジ」が同じターン内で複数出された場合は、より後に出した人が次のターンの話題提供者となります)。「ドンビキ」「プチヒキ」はマイナス得点のため、これを利用して「掴ませる」ことができます。
ii)上記のいずれもない場合、もしくは戦略上、上記のカードを出したくない場合、「チンモク」を宣言し、1枚カードを選んで裏向けたまま自分の前に置きます(捨てます)。一旦捨てたカードは、後のターンで使う事はできません。これによって「チンモク」回数がカウントされます。
なお、一応、ターンの一番最初にも話題提供者が「ドンビキ」「プチヒキ」「チェンジ」「スルー」カードを出すことができます。この場合、以下のように処理します。
i)「ドンビキ」「プチヒキ」を最初に出した場合、他の人は、「ドンビキ」「プチヒキ」「チェンジ」「スルー」カードを出すか、「チンモク」することができます。そのターンの勝者は、最初に「ドンビキ」「プチヒキ」を出した人となり、「チェンジ」が出されていない場合、引き続き、次のターンも話題提供者となります。実際上マイナス得点を溜め込むだけで何も良い事はありません。「話題に詰まった状態」と考えてください。
ii)「チェンジ」「スルー」カードを最初に出した場合、左隣の次の番の人が、代わりに話題提供者となり、自由にトークカードを出せます。自分から話題を振れないために次の人に回した、ということになります。他の全員が、「スルー」カードで流れた場合、次のターンでは再度同じ人が話題提供者となります。
【得点計算】
手札枚数分のターンが終了したら、得点計算です。自分が手に入れたカードの得点を合計します。また、「チンモク」回数が最も多かった人(「非コミュ」)と、その次に多かった人(「プチ非コミュ」)は、ペナルティとして、それぞれ-10点、-5点を受けます。「チンモク」回数1,2位(もしくはそれ以降)の枚数が同じ場合、合計の「-15点」を人数で割ったもの(切り捨て)がペナルティとなります(例えば、2人が同枚数で1位の場合、-7点ずつ)。「チンモク」が0枚の人は、ペナルティ対象にならないため、「チンモク」したのが1人だけの場合、-15点がまるまるペナルティとなります。
【拡張ルール: ペルソナ】
各プレーヤにペルソナ(個性)を追加し、「コミュニケーション格差」を体験する拡張ルールです。10枚のペルソナカードをシャッフルし、各プレーヤに1枚ずつ配って使います。自分が受け取ったペルソナカードがそのゲームにおけるペルソナです。ペルソナには以下の10種類と、それぞれ特殊なスキルがあります。i)タイクカイケイ(体育会系) 有利度: ★★
自分の番にいつでも好きな時に、1ゲーム1度だけ、普通のトークカードを出す代わりに、「チェンジ」カード相当の機能を持つ、「タイクカイケイカード」を使えます。この場合、「チェンジ」カードとは異なり、そのターンの最初に出された話題と同じ話題のカードを持っていても構いません。声が大きく、強引に場の主導権を得る事ができる訳です。タイクカイケイカードを使った場合、自動的に、ゲーム後は1枚カードが余ることになります(「チンモク」としてカウントはされません)。
ii)イケメン 有利度: ★★★★★
得点計算時に、「ドンビキ」「プチヒキ」のマイナス得点がプラス(それぞれ+10点、+5点)になります。イケメンは、ドンビキされるような話題でも、「物知り」ということになり、あらゆるマイナス効果がプラスに転換されるのです。もっとも、余りにもスキルが強力過ぎるため、容易にゲームバランスを破壊しますので、「ドンビキ」「プチヒキ」のマイナス得点を0点にする、ぐらいにするか、このカードを除いてからシャッフルした方がいいかもしれません。
iii)ギャル 有利度: ★★★
得点計算時に、ファッションの話題のカードの得点が2倍になります。
iv)オジョウ(お嬢) 有利度: ★★★
得点計算時に、「非コミュ」「プチ非コミュ」のペナルティ対象から外れ、残りの人から決めます。お嬢様は、黙っていてもニコニコしているだけでサマになるのです。
v)オタク 有利度: ★★
得点計算時に、オタク話題カード(アニメ、ゲーム、マンガ)の得点が2倍になりますが、「ドンビキ」「プチヒキ」のマイナス得点も2倍になります。公共の場において、マイノリティ度の高い話題を振ることは、相手のツボにハマればガツンと懐に入れるけど、ハマらないとドンビキされる、ハイリスクハイリターン(?)な戦略なのです。
vi)ミュージシャン 有利度: ★★★
得点計算時に、ミュージックの話題のカードの得点が2倍になります。
vii)モヒカン 有利度: ★★★
自分の番にいつでも好きな時に、1ゲーム1度だけ、普通のトークカードを出す代わりに、「モヒカンカード」を出す事で、そのターン中、次の人からは「チンモク」しかできなくすることができます。空気を読まない厳しい発言で、場が凍り付いてしまう訳ですが、結果的に場を制御することもできます。モヒカンカードを使った場合、自動的に、ゲーム後は1枚カードが余ることになります(「チンモク」としてカウントはされません)。ターンの一番最初に出した場合、次のターンも引き続き話題提供者となります。
viii)エイガツウ(映画通) 有利度: ★★★
得点計算時に、ムービーの話題のカードの得点が2倍になります。
ix)ドウケ(道化) 有利度: ★★
「モヒカンカード」を使われた場合を除き、自分の番で「チンモク」することができません。代わりに、そのターンの最初に出された話題と異なる話題でも何でも出す事ができます(当然、最初に出された話題と異なる話題では、勝者にはなれません)。沈黙を避けたい道化は、とにかく場を盛り上げようと頑張りますが、おいしいところを他の人に持って行かれてしまうため、必ずしも上手くいかないようです。
x)ヒッキー 有利度: ★
いかなる場合も、各ターンの最初の話題提供者になることができません。あるターンの勝者となり、かつ「チェンジ」カードが使われていない場合でも、左隣の次の番の人が話題提供者となります。ヒッキーは自分から話題を振ることができないのです。ただ逆に言えば、ターンの「最後の番」がいつも回ってくる訳ですから、それを利用して起死回生の戦略が立てられるかもしれません。
どうも。
秋風さんはすごいですねぇ、ゲームまで作られますか。
ちょっと、遊んでみたくなりました。
対人ターン制ゲームというのは、やはりテンポがキモなのですかね。
多人数となると、余計そうかなと思います。
個人の思考スピードによるところが大きいですが、時間制限や相手のターンに行えるフェイズを設ける等、
「手持ちぶさた感」やダレを感じさせない工夫も大事ですかね。
では。
Posted by: 永夢 : 2014年10月13日 03:51どうも。
ちょっと質問です。
同じ話題のカードがある場合に「ないものとして」プレイすることは可能なのですか?
嘘を見破ったことでペナルティを与える、ダウト的なルールはないですよね。
ゲームのルールを変えるゲーム。
敗者故のマイナスがプラスになるのは面白いのですが、その恩恵に与れるのは「イケメン」とは…
マイノリティなタイプの人間は、確率的にぱんぴーに対し不利で、
イニシアティブを取る工夫をしなければ勝者(このゲームに照らすなら対人交流の充実感ですか)
になれないのだなぁと感じつつ、やはり秋風様は現実を受け止めながら自虐的だwと、自身もまた自虐的に笑うのでしたw
長文ゴメンナサイ。
では。
ぴーえす
「自己の変革」「社会の変革」「価値観の多様化」なども出来るかなぁと思いましたが、
あまり変化があり過ぎるのもつまらないか、とも思いました。