Columns: Partner Style
恋愛マーケティング2.0
Partner Style以前、socioarcでは「恋愛におけるセールスとマーケティング」について書いたことがあるが、ブログを使ってパートナーを求める例が出てきているようだ。もっとも、出会い系は従来からあった訳だし、マッチングということではネットは非常に向いているツールでもある(「恋愛市場におけるロングテールの可能性とその限界」)。
[partner style] はてなブックマーク > テクストによる恋愛放談: ★男と寝たい女を救う男はいるが、彼女が欲しい男を救う女はいない
このようにブログを使ってパートナーを求めることは、セールスとマーケティングという分類から言えば、まず可能性のある人(見込み客)にコンタクトして貰い、そこから自分に合った相手(優良顧客)を選ぶという意味でプル型マーケティングに含まれるだろう。言わば「恋愛マーケティング2.0」というところだろうか。
「恋愛マーケティング2.0」が男女の性別において非対称か、ということでは恐らく何かしらの非対称性は存在すると思われる。以前に書いたように、(変わりつつあるとはいえ基本的には)もともと、リアルの場でもセールスとマーケティングの割合は女性がマーケティング重視、男性がセールス重視である。その手のスレッドではよく格ゲーに例えられるが、男性がいつも「待ち」の姿勢で上手く行くのは容易ではなさそうだ。
しかし、ブログを使った「恋愛マーケティング2.0」に全く可能性がないという訳でもないだろう。2年前の事例にはなるが、私たちに強い印象を残したものに、オリエント工業を(そのスジで)一躍有名にもしたと思われる、ラブドールに次々とコスプレさせる日々を綴ったブログ、「正気ですかーッ 正気であればなんでもできる!(しょぼーん)」がある。このブログはすでに「ハッピーエンド」を迎えてしまっているため、その後筆者がどうなっているかは不明だが、少なくともブログがきっかけになって何かが変わったらしいことは確かそうである。
「恋愛マーケティング2.0」が上手くいくかどうかは、何が鍵なのだろうか。ブログはテキストによる情報発信が主体のため、容姿は(とりあえずは)関係ない。リアルの場、特に合コンのような短期決戦の場では、容姿が「足切り」「一次選抜」として機能する側面は否定できないが、ブログはいきなり中身、「二次選抜」から始まることになる。そこではブログのコンテンツの面白さや、文章から滲み出る人間性がコンタクトをとりたくなるかどうかの判断材料になりそうだ。容姿にあまり自信がなく、中身を見て欲しいと思っている人こそ、是非ブログを活用すべきということになる。
ただし、そこではもはや容姿を言い訳にすることはできない。それで結果が出なかったら…ある意味では、むしろ残酷ですらあるのかもしれない。
Posted: 2007年12月20日 00:00 ツイート