2004年シーズン総括

このページでは、たらればを多く含めて2004年シーズンを振り返ってみます。

4月5月6月7月8月9月10月年間


4月

9勝12敗 4月の成績 4月の試合結果
 
先制した試合65
先制された試合37
1点差33

4月の代表的オーダー(数字はその打順での先発試合数です)
佐藤
6
宮本
14
岩村
21
ラミレス
21
鈴木
21
古田
19
稲葉
14
城石
10
このオーダーでの試合:17、20日。1番での最多先発は稲葉選手の7試合です。

4月の先発投手(数字は先発試合数です)
ベバリン
5
石堂
4
川島
3
マウンス
3
鎌田
3
石川
3

 4月は9勝12敗。ただし、巨人戦を除くと9勝7敗。
 開幕6試合を3勝3敗とまずまずのスタートを切ったスワローズですが、 巨人戦に3連敗することで借金生活に突入。その後二度と首位に立つことができませんでした。
 その3連戦ですが、まずは4/9。 怪我で出遅れた石川投手の初登板でしたが、いきなり2発被弾で5失点で出鼻をくじかれると、 中継ぎも打たれて合計5被弾でした。
 次に4/10。鎌田投手の粘りの投球をし、 稲葉選手の起死回生の一発で2点差を9回表に追いついて守護神の石井投手。 しかしいきなり高橋、ペタジーニの連打でピンチを作ると、 無死満塁から清原にストレートの押し出し四球でサヨナラ負け
。  
4/11は新人川島投手のがんばりで4対0とリード。 6回に入って一点をとられ、さらに満塁のピンチで山部投手に交代。これが完全に裏目で 阿部に逆転満塁ホームランを打たれてしまいます。 その後、石井投手の無死3塁からの意地の3連続三振や城石選手の必死のスクイズで同点に追いつきますが、 山本投手がローズ、阿部の左打者にホームランを打たれて3連敗。
 今シーズンのキーポイントにこの試合の川島投手の交代を挙げる人も多いと思いますが、 この3連戦で巨人への 苦手意識と、昨年好調だった山部、山本といった左投手 への不安感が大きくなりました。
(参考:4月全体の投手成績4月の左投手の対巨人戦成績
 その後も、5割に戻したあとの28, 29の巨人戦で、それまで負けの なかった石堂投手、ベバリン投手が7失点8失点のめった打ち。 ここまで好調で月間MVP候補でもあった石堂投手はこの後突然勝てなくなってしまいました。 金の力の前に無力さを感じた4月でした。

 打線については1番がことごとく不振。
 稲葉選手は7番に降格、真中選手は不振で2軍落ち。飯田選手は出たと思ったら怪我。 ようやく佐藤選手が打ったと思ったらこれも怪我で離脱と、1番にたたられた月でした。
 佐藤選手が6試合で4割打ったにもかかわらず1番打者の4月打率は.240。  チーム打率が.286で、 2番から8番の打率.300 だったのと比較して、核弾頭の出塁率の低さが目立った月でした。


5月

10勝11敗 5月の成績 5月の試合結果
 
先制した試合60
先制された試合411
1点差32

5月の代表的オーダー(数字はその打順での先発試合数です)
稲葉
13
土橋
11
岩村
21
ラミレス
21
鈴木
21
古田
21
マーチン
14
野口
12
このオーダーでの試合:11、12、15、16、25日。

5月の先発投手(数字は先発試合数です)
川島
5
石川
4
石堂
4
ベバリン
3
マウンス
2
鎌田
2
藤井
1

 5月も10勝11敗と2ヶ月連続の負け越し。ローテーションは 一覧を見る限りきれいに回っているようですが、実際には代わりに先発させる投手がいなかった ような状態で、鎌田投手マウンス投手石堂投手、 そして見切り発車の藤井投手を含め、 先発投手陣の防御率が軒並み10点を越える、という悲惨な状況になってしまいました。
 11敗のうち2桁失点が4試合、7失点以上をあわせると8試合となり、5失点以内で負けたのは わずか2試合。また、負けた試合ではすべて先制されており、投手力で負けているのが 明白な状況でした。
 さらに、中5日を基本とするローテーションのせいで、 石川投手川島投手ベバリン投手 という計算できる投手がどんどん週の前半で登板するようになり、週の後半は投手が残っておらず、 日曜日は鎌田投手マウンス投手石堂投手の先発で5連敗。 最終的には6月に入って日曜日の連敗は7まで伸びました。 この5試合はすべて8失点以上、初回に4点以上とられたのが3試合と、 たまの休みに野球を見るのが悲しくなる状況でした。
杉本投手河端投手五十嵐投手といった右の抑えが好調だった(左は石井投手が離脱し、 山部投手山本投手 はぼろぼろでしたが)だけに、先発さえしっかりしていれば、と思える月でした。

 一方、打線はチーム打率が.293土橋選手ラミレス選手古田選手が 3割7分以上打ち、好調でした。ただし、5番を打っていた鈴木選手の打率が .217。 自分で決めなければいけない、2死で得点圏に走者がいるときの打率が .154と好調打線の中で、ブレーキとなっていました。

 僅差での負けが少なかっただけに特にあの試合が、ということは少なかったのですが、 気になった点が二つ。
 まずは川島投手のバントの下手さ。バントの可能性のある場面の 成績 はこのようになっています。すべてでバントしたわけではありませんが、三振やフォースアウト が目立ちます。 5/1の試合でも完投したものの2回バントを失敗しており、 一点差で負けたひとつの原因になっていると思います。
 また、もうひとつの一点差負けの試合である5/9。 逆転につぐ逆転の試合で8回を終わって7対7の同点。ここで9回表のマウンドに上がったのは 坂元投手でした。坂元投手は一軍復帰直後で これまで防御率9.00。 結局この試合もコントロールが定まらず、2四球や暴投で 決勝点を取られて負けてしまいました。 石井投手に故障が発生し、河端投手も二軍調整中。勝ちに行くのであれば五十嵐投手が投げるべき場面なのですが、 前日の5/8に五十嵐投手が投げていたため坂元投手の 登板になったのでしょうか。目先の勝ちにこだわり、前の試合に4点差の場面で 抑え投手を使ってしまったことが、この試合の負けにつながってしまったと思います。


6月

12勝10敗1分 6月の成績 6月の試合結果
 
先制した試合92
先制された試合38
1点差24

6月の代表的オーダー(数字はその打順での先発試合数です)
真中
10
宮本
15
岩村
23
ラミレス
23
鈴木
21
古田
21
マーチン
13
土橋
13
このオーダーでの試合:15、26日。

6月の先発投手(数字は先発試合数です)
ベバリン
5
藤井
5
川島
4
石川
4
マウンス
4
石堂
1

 初の月間勝ち越し。5月まで6点近かった投手防御率が今月は3点台になったのが 大きな要因だと思います。 中でも5勝0敗で月間MVPを獲得した ベバリン投手のフル回転が大きく、 防御率1点台の川島投手や、 移籍して大活躍の田中投手の貢献も大きかったと思います。
 ただ、日曜は5月から7連敗。土曜もオールスター明けまで7連敗と、曜日による勝ち負けの 差が大きく、週末を中心に野球を見る身にとってはこの月もつらい月でした。
 平日に勝てた原因として、得意とする横浜戦が多く、 8試合で6勝1敗1分と貯金を稼げたのが大きいです。 一方週末の負けも5月とは違い接戦での負けが多く、 1213日の中日戦、 1920日の広島戦と、 地方遠征の2連戦の両方を1点差負けというのを繰り返しました。 このうち3試合は1点以下しか点が取れておらず、打線ががんばってこの中で一つでも 勝てていればもっと早く上位戦線に食い込めたという思いもあります。
 また、非常に残念なのが6/9の横浜戦。 雨が非常に強く降っているにもかかわらず審判は試合を強行。 7回途中の中断後、五十嵐投手が同点ホームランを浴び、その後、8回表一死1,2塁というスワローズの チャンスでは、 今度はほとんど中断時間もとらずに試合が中止。勝っていたはずの試合が引き分けになってしまいました。 審判の試合の強行・中止の判断もおかしいし、7回途中にもかかわらず2人しか投げていない 河端投手を代え、五十嵐投手を投入したベンチ判断もおかしかったと思います。

 投手陣が好調の一方、打線は下降気味。 稲葉選手真中選手マーチン選手 がセンター・ライトの外野争いで3人3割を達成した一方、怪我から復帰した 宮本選手城石選手や、 5月好調だった土橋選手 の二遊間の打率があがりませんでした。
 1点差3試合を含め、投手が2点以内で抑えているのに打線が打てずに負けた試合が 4試合もありました。上にも挙げた6/136/20の試合では相手より多い10安打を放ちながら 1点、0点だけ。いずれもチャンスを作りながら岩村選手、ラミレス選手が 三振、併殺とチャンスをつぶしました。 投手戦ではやはり中軸が打たないと勝てないものです。


7月

11勝7敗 7月の成績 7月の試合結果
 
先制した試合71
先制された試合46
1点差41

7月の代表的オーダー(数字はその打順での先発試合数です)
稲葉
10
宮本
17
岩村
18
ラミレス
15
鈴木
10
古田
7
マーチン
8
城石
12
このオーダーでの試合:8、16日。古田選手の最多先発は5番の8試合です。

7月の先発投手(数字は先発試合数です)
ベバリン
5
川島
4
石川
4
藤井
3
マウンス
2

 2ヶ月連続の勝ち越し。オールスターを挟んで5連敗しましたが、最後は7連勝。 前半はゴンザレス投手の加入、 後半は石井投手の復帰により 中継ぎ以降の層が厚くなり、Aクラスに浮上しました。
先発陣ではこれまで調子の上がらなかった藤井投手がオールスター明けに見違えるほどよくなり層が厚くなりました。 7月は全試合で先発が5回以上投げ、7日8日の2試合以外は6回まで3失点以内と試合を壊さないようになりました。 中でも7連勝中は6試合が2失点以内、先発投手はすべての試合で2失点以内でした。 また、月の防御率が3.38と、今までの投壊が嘘のような活躍を見せてくれました。
 好調の投手陣の中で7敗のうちベバリン投手が4敗。 被打率も悪くなく、早い回にノックアウトされた訳ではないのですが、 接戦の中で後半ピンチを迎えて、大事なところで打たれてしまうという印象で、 6月の5勝0敗の活躍と比較すると、チームとして大きな落ち込みになりました。 今考えるとこのころから故障を抱えていたのかもしれません。
 もうひとつ残念なのが7/16のオールスター明けの 初戦。1点差に迫ったところで石井投手の復帰登板だったのですが、ローズ、ペタジーニ といった金の亡者に打たれて2失点。 チャンスでのラミレス選手の併殺や 度会選手の凡退と いった拙攻もあったのですが、せめてホームランの1点だけで防いでいればと 悔やまれます。結局この試合は今月唯一の1点差負け。その後17日18日も接戦で負け、3連戦3連敗。 5連敗もショックでしたが、後半戦も巨人に対する苦手意識が大きくなるのが残念でした。

 打線のほうは、セカンドを争う 土橋選手城石選手が ともに6月に続いて1割台と低迷しましたが、他は各選手が3割を突破し、 1番から7番の打率は.320以上。 中でも古田選手は4割5分近く打ち、 マーチン選手も.342の率を残しました。
 10個の勝利打点すべてをクリーンアップに入った選手が挙げており、上位打線が好調だったことが わかります。
 ただし、1試合平均得点は3.72で、10月を除くと最低の点数でした。 得点圏打率は3割を越えているのですが、投手戦が多かったせいか、他の月は30本前後打っている ホームランが10本 しかなかったのが、得点数が少なかった原因ではないかと思います。
 また、好調だったラミレス選手、 マーチン選手が7/27の試合でそろって故障して離脱。 ラミレス選手は休養をとって戻り、ホームランを量産し始めましたが、 マーチン選手は無理をしながら代打などで出場。 そのせいか、.295まで 打率を上げていたのに、この後はまったく打てなくなり、戦力外となってしまいました。 体調が万全なら来年もそこそこ活躍できたと思うのですが、オープン戦終盤の故障といい、 ツキのない選手だったと思います。


8月

14勝10敗1分 8月の成績 8月の試合結果
 
先制した試合105
先制された試合45
1点差53

8月の代表的オーダー(数字はその打順での先発試合数です)
真中 9土橋
22
岩村
25
古田
25
ラミレス
17
鈴木
13
稲葉 8城石
17
志田 9佐藤 8
このオーダーでの試合:
真中、稲葉先発:14、15、20、21、24日。
志田、佐藤先発:17、18、19、22、25日。

8月の先発投手(数字は先発試合数です)
石川
5
鎌田
4
ベバリン
4
藤井
4
川島
3
石堂
3
マウンス
1
高井
1

 オリンピック組が離脱して各チームとも苦しい編成となった8月。 オリンピック組以外の投手にも離脱続発の月でした。
 8月開始時点では、マウンス、ベバリン、ゴンザレスの3外国人投手体制で、マーチン選手も いたため、ラミレス選手の復帰後は外国人枠をどうしようか考えていたのですが、ま ず8/3対巨人戦2度目の登板となったマウンス投手が またもや大炎上。この試合の後故障で2軍落ちし、そのまま一軍に戻ることはありませんでした。 同じく8/5の巨人戦では 川島投手が 死球を受け降板。石井投手の代役が期待された ゴンザレス投手に交代しましたが、ゴンザレス投手も 打球を受け、この回は投げきったものの降板。骨折で一ヶ月の戦線離脱となりました。 信頼できる投手二人の降板の後、山本投手が同点に追いつかれ、延長に突入。 最後は相手の拙攻でなんとか引き分けに持ち込みますが、2カード続けて巨人戦で勝ち星を あげられませんでした。
 翌週には死球の後遺症の残る中8/12に強行登板 した川島投手が肩の違和感を発生。その後は完璧に近い投球をしながらも 登録と抹消を繰り返すようになってしまいました。 8/19にはオールスター後の防御率が2.08と 完全復活を果たした藤井投手が足を痛めてこれも一ヶ月の離脱。 この月4連敗だったたベバリン投手8/22の試合後靭帯損傷が分かり離脱と、 この時点で外国人投手がいなくなってしまいました。
結局、この月のローテーションを守ったのは石川投手だけで、 故障した選手の代わりに2軍から鎌田投手石堂投手高井投手を補充してしのぐ状況でした。
 マウンス投手は打ち込まれたのですが、川島投手、ゴンザレス投手、藤井投手は いずれも巨人戦で負傷。本当に今年の巨人戦はろくなことがありませんでした。
 そんな投手状態の中勝ち越すことができたのは、25試合中15試合登板の 河端投手と 16試合登板の五十嵐投手の活躍と、 11試合登板でゲームメイクをした坂元投手の力が 大きかったと思います。

 打線は対左右で完全に使い分け。1番では真中選手志田選手が、 7番では稲葉選手佐藤選手が同じ先発試合数でした。
 7月に高打率を残した主軸の各選手が2割台の打率の中、これらの選手と 土橋選手といった 脇役が3割を越える高い打率を残しました。
 主軸は打率が低下した代わりにホームランが増え、先月10本だったホームランがこの月は 43本も打ちました。 9/1まで26試合連続ホームランのチーム記録を作りました。
 7月末の7連勝の後の5連敗スタートで、防御率、打率とも前月から悪化。 それでも1試合あたりの得点は1点以上増加し、4つの勝ち越し。 しかも14勝のうち10勝が3点差以内と接戦をものにし、月末には首位と4.5ゲーム差までつめ、 もしやと思わせてくれました。

 この月は接戦が多かったせいか、印象に残る試合が多くありました。
まず8/3の横浜戦。1回の先頭打者以来 まったくヒットが出ないまま2点差で9回に突入。相手は佐々木投手の登板で絶体絶命かと 思いましたが、1死から土橋選手、岩村選手、古田選手の 3連発で逆転。 久々に見る大逆転勝利でした。
 もう一つは8/19の巨人戦。 藤井投手が 2回で緊急降板の後、坂元投手田中投手佐藤投手河端投手五十嵐投手 のリレーで初回に挙げた3点を守りきりました。胃の痛くなる試合でしたが、こういう試合で 勝つとうれしいし、若手が金満打線を抑えたのは自信になったと思います。

 負けた方でもやはり接戦で負けた試合が印象に残ります。
 8/14の中日戦では7回を終わって 7対1と大量リード。3連投だった河端投手、五十嵐投手を休ませたかったのか 鎌田投手を引っ張り、ピンチを迎えても出した田中投手、杉本投手が傷口を広げて しまいます。結局河端投手を投入しますが、三木選手の悪送球も絡んで 4失点。 2点差に詰め寄られます。 9回にはリードを守るべく五十嵐投手を投入しますが、 大量5失点で 5点差をひっくり返されての大逆転負け。首位に連勝するチャンスだっただけに 残念な試合でした。8/1にも五十嵐投手は中日戦で リードを守れず、 前日の試合にも失点しており、これで五十嵐投手は中日戦3試合連続の失点となりました。
 次は8/21の阪神戦。 4対4で延長戦に突入し、五十嵐投手が登板。10回裏の サヨナラのチャンスを逃し、 2イニング目の11回、五十嵐投手が2点を奪われ、一死をとった後山本投手に交代してしまいます。 その裏、真中選手のタイムリーで再度同点に追いつきますが、12回に 今シーズン初登板の平本投手が決勝ホームランを打たれてしまいました。 最後までベンチに残ったのは小野選手だけだったというこの試合。チャンスを 何回か逃したのも負けた理由だと思いますが、試合運びを工夫していれば勝てたという 印象です。6回に 城石選手が四球で出塁し、代打にマーチン選手。 ここで城石選手が盗塁失敗でチェンジ。マーチン選手は打席なく交代、投手の打順には 野口選手が入り、この時点で二人の選手無駄遣いになってしまいました。 また、11回に五十嵐投手がホームランを打たれた後、次打者を三振にとったところで 山本投手に交代。この時点で負けを覚悟したのかもしれませんが、同点に追いついた 12回に今シーズン初登板の平本投手を投入せざるを得ない状況になってしまいました。 これらのことが、11回のサヨナラのチャンスに三木選手に代打が出せなかったり、 12回裏に 古田選手が出塁したときに代走を出せない状況につながったと思います。
 最後は8/31の広島戦。 首位と5ゲーム差まで詰め寄った試合で、5連勝の勢いのまま 8回に6点差を追いつきます。 復帰した石井投手 の力投もあり、10回を終わって同点、11回から五十嵐投手を投入します。 しかし五十嵐投手はホームランを打たれた後タイムリーも浴び 3失点。 その裏に2死から2点を返し ますが、一歩及ばず連勝がストップしてしまいました。
 この試合の後、9月以降 はシーズン終了まで失点のなかった五十嵐投手。登板過多の影響も あったと思いますが、2失点以上したのは8月以外では他の月は6/3の 1試合だけでしたが、8月だけで4試合で3試合はKO。 この月の五十嵐投手は、打たれ出したらとまらないという印象でした。


9月

12勝9敗 9月の成績 9月の試合結果
 
先制した試合43
先制された試合86
1点差61

9月の代表的オーダー(数字はその打順での先発試合数です)
真中
12
宮本
19
岩村
20
古田
20
ラミレス
20
鈴木
19
稲葉
12
土橋
16
このオーダーでの試合:1、4、5、9、11、20、21、24、25、28日。

9月の先発投手(数字は先発試合数です)
石川
5
高井
4
ゴンザレス
4
石堂
3
川島
2
鎌田
1
藤井
1
坂元
1

 優勝の可能性も多少見えてきた9月。9/1の試合では 9回の裏に追いついて 11回裏にサヨナラ勝ちし、 前日の借りを返しましたが、翌日からは得意としていた横浜戦の3連敗など 5連敗して万事休す。  それでもストライキを挟んで6連勝したり、中日との直接対決で勝ちを拾うなど、 優勝決定を10月まで持ち越す粘りは見せました。
 復帰した石井投手が 規定投球回数目前のフル回転をし、負担のへった五十嵐投手は自責点0。20日の試合では、 プロ最速の158km/hを3球マークしました。 成績は二人あわせて4勝6セーブでした。今年は二人がそろったのがシーズンの半分だけでしたが、 一年間この抑え体制を維持できれば無敵の救援陣だったと思います。
 先発は転向したゴンザレス投手がまずますの成績を残しましたが、 川島投手は 故障がちでとびとびの登板。 なかなか調子が上がらず4敗した石川投手や、先月の投手陣の故障でチャンスをもらった 高井投手鎌田投手石堂投手が 防御率5点以下で、若い先発陣は来年に向けて不安を残しました。 藤井投手の完全復活が待たれます。

 打線は全体的に低調。ラミレス選手鈴木選手が3割を達成し、 ユウイチ選手が 少ないチャンスで5割近く打ちましたが、そのほかの選手は苦しみました。 先月併用で成績を残した 真中選手志田選手稲葉選手佐藤選手は そろって打率ダウン。調子の波がずれてくれればいいのですが、うまくいかないものです。
 そんな中でも貯金3を挙げられたのは、12勝のうち半分の6勝が一点差勝利。 7回以降に決勝点を挙げたのも5試合と、抑えが充実し、接戦に強かったからでしょう。
 中でも広島戦は1日、24日26日 と勝った3試合がすべて一点差でしかも逆転勝ち。  年間を通しても広島戦は一点差勝利が多く、15勝のうち8勝が1点差。 他の月でも4/20225/217/20など、 佐々岡や大竹といった抑え投手から終盤に逆転した試合が多くありました。


10月

4勝5敗 10月の成績 10月の試合結果
 
先制した試合20
先制された試合25
1点差20

10月の代表的オーダー(数字はその打順での先発試合数です)
志田
4
宮本
8
岩村
9
古田
4
ラミレス
4
鈴木
2
稲葉
6
城石
3
このオーダーでの試合:なし。4番での最多先発はラミレス選手の5試合です。
6番での最多先発は土橋選手の3試合です。8番での最多先発は小野選手も3試合です。

10月の先発投手(数字は先発試合数です)
高井
3
ゴンザレス
2
石川
2
石堂
1
藤井
1

 何とか優勝決定を少しでも先延ばししようとした10月でしたが、10/1の試合で、8回に石井投手がホームラン2発で 逆転負け。スワローズの負けにより、中日の優勝が決定してしまいました。
 その後は2位確保を目指しながら、タイトル争いの 岩村選手ラミレス選手や3割のかかった 宮本選手以外は 志田選手青木選手畠山選手ユウイチ選手 らの若手を先発として多く使うようになりました。  投手の方はもともと故障者が多く若手を使わざるを得ない状況だったため、これまでと 顔ぶれに大きな変化はありませんでした。  雨天中止が多く、先発投手のコンディション維持が難しかったのもあると思いますが、 優勝の決まった中日相手に3日10日と 2桁失点するなど、最後まで調子は上がりませんでした。
 昨年はあと一つが勝てずに3位タイに終わったスワローズ。今年ももう一つ勝てればの所から 3連敗しましたが、10/16の最終戦で 石井投手が あわや逆転ホームランという当たりを打たれたり、 五十嵐投手が 2死からピンチを招いたりしながら、 土橋選手の 2本のタイムリーや 鈴木選手の バックスクリーンへの決勝ホームランで勝利し、 日本シリーズ開始の1時間前に2位を決定することができました。


年間

72勝64敗 年間の成績
 
先制した試合4416
先制された試合2848
1点差2514

年間の代表的オーダー(数字はその打順での先発試合数、カッコつきは全打順での先発試合数です)
真中
46
(55)
宮本
80
(89)
岩村
137
(137)
ラミレス
86
(129)
鈴木
84
(123)
古田
68
(130)
稲葉
59
(105)
土橋
52
(96)
このオーダーでの試合:6月5、10日。城石選手は8番での先発51試合、全打順での先発74試合でした。

月別打率(規定打席の8割以上の選手を記録)
月別打率

年間の主な先発投手(10試合以上)(数字は先発試合数です)
石川
27
ベバリン
22
川島
21
石堂
15
藤井
15
マウンス
12
鎌田
10

月別防御率(規定投球回数の6割以上の選手を記録)
月別防御率

 チーム全体としては、先制した試合61試合(引き分け1試合を含む)に対して、 先制された試合が77試合(引き分け1試合を含む)でした。
 1点差勝利が1点差の敗戦の倍近くあることと合わせて、先発が早い回で 点を失うことが多く、後半は抑え投手が少ない点差を守りきる場合が多かった ことが分かります。

 投手の防御率を見ると、6月、7月を頂点に、前後で防御率が悪い状態でした。 石川投手と川島投手が同じような防御率推移をしており、チーム防御率もそれと 同じような形をしています。
 上に書いたように、今年は先発投手が早く失点することが多かったのですが、 今年先発で投げた投手のうち、ベバリン投手とマウンス投手は退団見込み、 川島投手が怪我で微妙な状況となっています。
 今年期待されながら結果を出すことができなかった鎌田投手、石堂投手、 高井投手が来年こそ結果を残し、ローテーションを守るようにならないと 今年と同じように中継ぎから抑えに負担がかかる戦い方になってしまうと思います。

 打線については、最初から最後まで1番が固定できないシーズンでした。 もともと真中選手も稲葉選手も1番タイプではない選手。現時点ではFA宣言後の去就も 未定ですが、来年は青木選手や志田選手などの若い選手を起用し、どんどん盗塁をするような チーム作りをしてほしいと思います。そうすれば、少ない安打数で得点を挙げることができ、 先取点を取ることが多くなると思います。
 また、4月は全試合に先発し、3割を越える打率を残した城石選手でしたが、 怪我の後は2割を下回る打率が続き、土橋選手にレギュラーを奪われてしまいました。 来年は万全な体調で2塁争いをしてほしいです。
 また、シーズン前半にくらべて後半はチーム打率が下降気味でした。 このあたりもベテラン揃いのチーム事情が影響していたかと思います。 今年の代表的オーダーで岩村選手以外が全員30代でしたが、野手陣は今年は初めて一軍を 経験した選手が4人おり、これらの若手選手のレベルアップにより、 全体的な選手層が厚くなることを期待します。


ホーム掲示板野球

hagi@big.jp