旗本ダイエット侍

レジでレジ袋をもらいながら、先日のテレビを思い出した。
レジ袋有料化のトピックスに対し、ゲストの女性コメンテーターが
「買い物用のマイバッグを５個も買ってしまいました！」
と嬉しそうに話していました。
・・・５個って、お前なあ。
レジ袋何枚分になると思ってるんだ。


レジ袋は年間約３００億枚使われているんだそうです。１枚約１０グラムとすると、ざっと１人あたり年間３キログラム。全部で３０万トン。
そのうちゴミ袋などに「リユース」されているのは約３０％とのこと。

有料化により、レジ袋消費量は７０％は減ると計算されているそうです。でもそのうちの３０％（＝レジ袋全体の約２１％）はゴミ袋に使われていた分とみなせるから、きっとゴミ袋の消費がその分増えます。
そうすると結局（残るレジ袋３０％＋ゴミ袋消費増加２１％）の約５０％相当が減ります。年間１５万トンの石油消費量削減です。

ところで、日本全体の自動車保有台数は約８０００万台。
経済産業省の統計によると2003年度のガソリン消費量は約6,000万キロリットル（＝約4000万トン）。このほとんどは自動車に使われるそうです。
つまり自動車の燃費が0.4％悪くなれば、レジ袋削減効果は吹き飛びますね。
リッター１０キロ走る車が、9.96キロに燃費悪化することなんて、ざらなんだよなあ。

たとえば。
ハイブリッドカーて、同クラスのガソリン車と比べると、0.4％どころか100％も燃費向上してる。メーカーによるとライフサイクルアセスメントだってガソリン車より良いそうだ。つーことはわざわざ作るなら、ハイブリッドカーを強力に推進する法律のほうが、目的であるエコへの貢献度は高いはず。

ほかにも。都市圏って渋滞がすごいから、自動車の平均走行速度って２０km/hもないそうな。渋滞の車って、無駄な消費すごそうだもんなあ。渋滞を解消するような整備を推進することで、全体の燃費が向上してエコに貢献できそう。

・・・というような取り組みも、実際に行われているわけですが、その効果のわりには、レジ袋ほど話題にならないし、ワイドショーには取り上げられないね。


エコを意識してレジ袋を減らそうとする努力は大事だと思うけど、それが自己満足に終わってしまわないためには、それが全体に対してどのような立場でどのくらいの影響を持っているのか、ということも考えないといけないのだな。