バリフライトツァー2005年7月
Issue 2006.02.17
2005.07 Prologue 7月12日 13日 14日 15日 16日 17日 18日 19日 20日 21日 22日 23日 その後
7月22日(金)
最終日、ホテルの庭の木々が騒いでいない。風が弱い。でも、サヌールの空には今日も凧が高く上がっている。強い風が吹いていることを示している。
今日飛べなくても悔いはない。10日間のフライト計画で6日間飛べたし、フライトタイムは10時間を超えた。日航ホテルへのアウトアンドリターンを20回もした。これ以上望んだら罰があたりそうだ。
インターネットカフェに行ったら店員のゲクが「いつ日本に帰るの?」と聞いてきた。「今日の夜だよ」と言うと「悲しいねえ」と本当に悲しそうな顔をした。
11時半にホテルを出発。チャーシュー麺を食べる。旨い。
暑さが苦手、辛い食べ物は駄目と思っていた私だが、辛いものにも慣れたのか、昨日の夕食は、辛いものを「美味しい」と言って食べてぷーたさんを驚かせた。自分でも不思議だ。暑さは、多分、湿度が低いせいで暑さを感じないのだと思う。それとホテルの部屋は冷房があり、移動の車もエアコンが効いている。エリアでは風が吹いている。良い条件の所にしかいないから何とか暑さに耐えられているのだろう。辛さはきっと慣れて来るものかも知れない。この暑い国では、この辛さが元気の源なのかも知れない。
ひょっとしたら私のルーツは案外この辺にあるのかも知れないなあ・・・。
ティンビス到着、12時45分。アイルランド人のアスペンとアニルのズールが飛んでいた。アニルが間もなくトップランした。「11時から2時間飛んだ」と満足そうに自慢気に話していた。
私は、13時10分テイクオフした。風は正面、日航ホテル6回、バリクリフホテルにも行けた。ぷーたさんもフライトした。ジャワ島から練習に来ている講習生のディディ(Didi)がクトゥの指導で初フライトをした。その情景を上空から眺めた。ディディはトップランは無理で浜辺にビーチランした。念願の初フライトで喜ぶディディの顔が目に浮かぶ。
とても良い条件の風でいつ迄も飛んでいられそうだった。トップランしてグランドハンドリングして再度テイクオフしようと思っていたら、急に風が弱くなり、キャノピーが前に走ってしまった。あっと思う間もなく、キャノピーは、テイクオフ前の低い木に引っかかってしまった。それを見ていた地元のサポーターのお兄さんたち、喜んで回収にかかった。当然、報酬が目的だ。でも、その報酬もそんなに多額ではない。「気持ち程度」である。現地通貨で10万ルピアは、日本円にして1200円程度だ。私は、自分のグライダーが傷付けられずに回収されるのを只、見守るだけで良かった。エリアでお世話になったお礼に最後の最後に彼らを潤わせて喜ばせた。
回収が終わり、綺麗に畳んでくれた彼らにお礼を言い10万ルピアを渡した。デシのアクアを買い喉を潤した。エリアのサポーター、クトゥ、デシ、リナにお別れを言い帰途に着いた。
夜は、小早川夫妻、ぷーた夫妻に送別会をして貰う。最初の夜に訪れたビーチのレストラン、ママプトゥだ。初日に恐る恐る食べた辛そうな料理を平気で食べる私を皆様呆れて見ていた。
食事が終わってから、ぷーたさんに空港に送って貰った。出国手続きは10万ルピアを支払い簡単に終わり、無事にバリを後にした。23時50分発、テイクオフ23時58分。窓からバリの夜景が綺麗に見えた。