2005年11月26日
ニュースメモ(2005/11/20-2005/11/26)
News【2005/11/26】
[society] 団塊ジュニア世代の住宅需要パワーを探る (pdf)
親世代からの支援効果が大きいと。持ち家志向はまだ根強そうです。
[society] フランス暴動、あれから思ったこと
表向きはまだまだ安定している日本だからこそ無理が来たとき。
[society] 朝まで生テレビ(今週は少子化がテーマ)
[society] 朝まで生モリ・・・タク
…って森永先生結婚されてるじゃないですか。でもま、公共の電波でインビジブル語りができるビジブルな人が森永先生ぐらいしかいないってのも確か。番組は観てませんが他の参加者には(インビジブル層は視野に入ってないので)理解不能だったのでは。
関連: [book] デキる男がハマる女 金持ち男を手に入れる悪女のテクニック
[society] 問題にしているのは
先日のを丁寧にご説明頂きました。確かにきちんと最後まで勤め上げた団塊世代だと、少なくともン千万はありそうです。この辺の行動原理は論理じゃない気が。まだ結構今でも(特に地方では)残ってると思いますが男性は働くべきものだという価値観が根強く、もしくはそれがひっくり返って(自己正当化するために)仕事自体が目的になっていて、稼いだカネを使う方には無頓着な状態になってるのかなと。そういった意味では引退された後は是非有効に活用して頂きたいですね。
[partner style] 歓楽街の2人組
テキストを読むだけでも複数の感情が同時に起こってくる気がします。「セックスボランティア」にも通じる話でしょうか。
【2005/11/25】
「働くということ」読了。訳がイマイチで読み難いですが重要な論点が盛りだくさん。そういえばHBR12月号にも書評が載ってたような…ってお馴染み山田昌弘先生ですか。
[society] 就業形態の「多様化」の姿
森永氏も300万ではもう普通過ぎて何のインパクトもないので、今は120万と仰ってるようです。
[business] 待ったなしの私立大学の構造改革ーその新たな視点ー (pdf)
少子化による学生の減少だけでなく親世代が教育費を負担しきれなくなり大学の投資対効果が厳しく問われる可能性。ビジネスパーソン向けのMBA/MOT系か高齢者・有閑層を当て込んだ生涯学習系に行かざるを得ないんだろうけど有名どころ以外はいずれにしても厳しそう。
[partner style] 潜伏する離婚予備軍〜年金分割待ち予備軍だけでも2.3万組、潜在離婚率は現実の1.5倍〜 (pdf)
allaboutで語られてた年金分割まで待てってヤツの実態が具体的な調査で明らかに。まさに、カネの切れ目が縁の切れ目。
[partner style] 脱下流階層、男の選び方
下流社会で更に厳しくなる、1割を巡る競争。
【2005/11/24】
今更ながら「害虫」を鑑賞。もっと陰惨なものを想像してたけど実に淡々としてます。表情に語らせる作品。
[society] 中高年ライフコース研究II
パラサイトシングルやメンタルヘルスなど盛りだくさんな内容。
[society] お金とまじめに向き合うことをしない人たち
インフレで簡単に吹き飛ぶお金に何故拘泥するのか。もっとも生産性(時間効率)が高いのが投資であることは理解してて何故長時間労働を続けるのか。実際のところ心配するほど家庭の貯蓄は多くない(中央値400万円、単身世帯では中央値18万円)のですが、もしかしたらそれこそが文化資本の違いなのかも。
[society] 対立に見えるものが実は相補しているという現象
企業にとっては使える人が足りてないのは事実でしょうが、参加者が増えれば当然競争は厳しくなります。
[society] 問題は、「下流社会」に生きる家族や高齢者
ここでも裏で繋がる現象。
[partner style] (安月給で)他人の人生に割り込もうとする人たち
どちらかというと今問題になってるのは仕事も家事・育児もフルでやって、っていう方な気がするのでむしろ懐かしいかも。新・専業主婦志向が出て来てる中で上手くニーズのマッチングできればいいのかもしれませんが、いずれにしても普通の会社員では無理そう。
[communication] コミュニケーション能力=自己商品化能力
言い得て妙。能力のある人はしばしば自分を正当に評価しない周りが悪いみたいな考え方をしがちですが、アピールするのも立派な能力。損するよりは得した方がいいです。
【2005/11/23】
[society] 人口の自然増、1年間で2万人 増加幅の縮小止まらず
今年中にも人口減少が始まるか。
[society] 国民生活・経済に関する調査報告(最終報告) (via 参議院とモテナイ男)
世間で言われているようなことは、大体すでに偉い人の間でも語られてるでしょうね。
[business] 均衡が崩れる世界~企業はいかに成長を勝ち得るか (pdf)
「グローバル化」「人口動態の変化」「消費者行動の変化」「資源と環境」「政府の規制とアクティビズム」という5つのドライバーをもとに考える。
[business] 高級老人ホーム、資産家ニーズ取り込め!―国内最大級、横浜に開業
老後も何かと入用です。
[business] 講談社が、今度は「下流男性向け雑誌」を創刊?!
社会の変化に合わせて富裕層マーケティングと下流マーケティングのようにマーケティングも2極化へ?
[partner style] 精子バンク兄弟姉妹の出会い系サイト
日本でもシングルペアレントへのサポートが強化されれば可能性が広がるのでは。
【2005/11/22】
[society] 世のシニア男性よ “複顔”で生きろ!
自称精神年齢30代、か。
[society] 労働力不足の本質は『量』より『質』
[business] ニートとレクサス
社会では外見で判断される場面が多い中、教育が徹底しているらしい。
[work] 若者よ自信を抱け
玄田先生が登場。面接って、そうなのかなという気もしますが、自身を持って貰うにはこれでいいのかな。
[work] ニートサポートナビ
有料コンテンツが多い。
【2005/11/21】
[society] 構造改革で国民負担の軽減を
聖域なき改革を、と。
[society] 生活保護は国の責任だとか言ってるご都合主義者どもに告ぐ
いつもながら見識の高さに感服します。
[society] 男社会で働く
何だかコメント欄が活発のようで。個人的には、どちらかというと、長時間勤務のため、パートナが専業主婦(夫)でなければ家庭を持てず、男女ともシングルを続ける人が多い、というのが実感に近いかも。2人が仕事0.75、家事・育児0.5で分担できれば、というのはありますが、望むと望まぬとに限らずシングルを選ぶ人は仕事1〜1.25になりますから給与に大きな差がつくことになる(2人合わせれば1.5で多くなりますが)。ま、まず1(フルタイム)って何時間よ、ってのがありますけど。
関連: [society] 佐藤ゆかりの自助努力 〜政治家の超おバカ発言 少子化対策は自助努力で!?
[partner style] お姉さんの「男の恋愛相談室」というブログがありました
ニーズがあるのであれば、別にいいと思います。が、仕事を増やすためにはニーズを増やす必要があって、そのためには恋愛が重要だという考え方を「啓発」する動機が働いてしまうところがありますね。
[book] 「ひとり暮らし」の人生設計
筆者たちの年齢からするとまだ10年以上先ですが、10年なんてあっというまですからちょっと気になるかも。
【2005/11/20】
[soicety] 若者の社会的自立と家族 (pdf)
「多様化」は望んだことか。
[society] 転換期にある我が国の労働市場〜人口減少時代に求められる労働力の確保、雇用ミスマッチの解消〜 (pdf)
ミスマッチ解消のために、「ゆとり教育」を是正し、教育内容を高度化せよ、と。「学力といった認識能力だけではなく、社交性といった感情的知性が重要である」とか読んでると、そうなのかな、という気もしますね。まさにコミュニケーション・社交性教育は可能か、という話になります。(ちなみに、価値観や属性の違う人と意思疎通する方の「コミュニケーション」は恐らくダイバーシティ(多様性)・トレーニングと呼ばれてるものでちょっと違うと思われます。)
[society] 杉村太蔵が炎上している? ~見えてこないニートたちの怒り~
対外コミュニケーション力(外向性)と生産性/効率性のマトリクスが非常に気になりました。
[society] 引きこもりでオタクな若者たちよ。大挙して東京を目指せ。
Amazonで買えるので消費だけなら地方でも一応できますね。コメントの外国を狙えというのはそうかも。
[society] 幸福度と属性の関係
昨日の元ネタもネットで見られるらしい。幸福量最大社会とか最低限幸福社会を考える上ではヒントになりそうかも。
[business] 富裕層ビジネスがはじまった
ストーリー、パーソナリティ、コミュニティがポイントと。
[partner style] 男と女の幸せってなんだっけ?
最近は「生まれ変わったら女性になりたい」女性が「生まれ変わったら男性になりたい」女性を上回ったらしいですが、「生まれ変わったら男性になりたい」男性は昔から高位で推移しているようです。何だかネットを見てると実感としてそうなのかな、という気もしますが、ネットに出てこない人も合わせると平均ではそういうことらしい。いずれにしろワークライフバランスを放置して労働力率だけを上げようとすれば、少子化が止まる見込みは極めて低いと言わざるを得ません。
関連: [society] 生まれ変わるなら男女どちら?
[partner style] 「主婦かキャリアウーマン」の二者択一は今後どうなる(上)/(下)
前のと関連してますが、男性の賃金労働をしない権利はほとんど語られない、と。弱者主張のし合い、か?
2005年11月19日
ニュースメモ(2005/11/13-2005/11/19)
News【2005/11/19】
今時は気配りが最重要らしいので「気くばり上手な人の習慣術」を読んでみた。気配りは「技術」であるとかいうと構えがちですが、基本は相手に気持ち良くなって欲しい、ということですね。そこには相手の尊重がある。「下世話な好奇心はあなたの印象を最悪にする」とか「相手が(すでに)自覚しているウイークポイントには言及しない」とか、分かっててもなかなか難しいかも。
[society] 下流社会 階層化進む若者像示す
読売新聞にも登場。
[society] 生産と、消費と、投資の時代へ。
景気回復で余るところにはカネがだぶついてますから、投資の重要性が必然的に高まりつつあります。
[society] 講演「『フリーター漂流』と、その後」
今日なのでもう手遅れですがレポートが出るのを期待。
[society] 現状で企業に「いわゆるネオリベ」的方針をやめろというのは、多くの企業にとってつぶれろというに等しい」(山形浩生氏)(via Freezing Point)
ん。ネオリベを意識してる訳でなく、基本は利益を上げるために生産性を上げたいだけで、そこで人を引っこ抜いてより少ない人数で同じことができるようにしようとしたり、期待する「成果」の絶対値を上げる結果として、労働強化になってしまう、という実態。
[society] 最も幸せな日本人像は 30代、都会暮らし、専業主婦 (via Freezing Point)
えーと、Yahooはすぐ消えますが幸福感を数値化する研究(pdf)にスキャンしたオフィシャルのが上がってます。…何というか「幸せ絶頂」とかいうでかでかとした文字が。
【2005/11/17】
以前にも間接的に紹介した「働きすぎの時代」を今更ながら読了。現実認識は正しいけど、全員(少なくとも大半)が同時に行動しない限り変わらないですよね。だから分割統治が有効。個人の戦略としてはさっさと経営側に行く事でしょうか(経営側は経営側で厳しいでしょうが)。やはり働く人は一方で消費者でもある、ってのが一番のポイントかと。便利で「豊か」な消費社会を望んだのは私たちです。
[society] 小泉自民党大勝に見る「バカの壁」
ん、つまり、既存の格差は「足るを知る」ことで置いといてオルタナティブを見つける、ってことでしょうか(ある意味では下流社会そのものですが)。
[society] 結婚に象徴される社会的負荷を望まぬ男性達
ある面ではそういう部分があると思います。もちろん、それだけではこぼれ落ちる層も多いでしょうけど。
[partner style] 付き合う相手は恋愛経験豊富なほうがいい?
ほどほどに見せるのが良い、と。
【2005/11/16】
[society] 「国内回帰」とは何か?−企業アンケート調査にみる我が国製造業の最近の動向−
国内回帰しているというよりは役割分担の明確化による国内の再評価である、と。なるほど。
[society] 地方公務員給与に関するアンケート調査結果 (pdf)
下のも合わせると地方で公務員が人気なのも良く分かる気が。
[society] NHKクローズアップ現代「仕事がない地方の若者」
[society] 社会から排除される地方の若者
確かに昔は「出稼ぎ」なるものがありましたが…住んでるところによって見解は分かれそう。
[society] トクした・ソンした・楽しんだ!?『バブルを生きた女たち! 討論会』
単に昔は良かった…って話ではないようだけど、なんだろうこれは。(via 電網山賊)
[society] 中流から下流へ
そりゃま大前氏は否定しないだろうな。にしても森永氏の煽りが更に加速してます。
関連: [book] ロウアーミドルの衝撃
[work] バイク便のエスノグラフィ
[work] バイク便ライダーのエスノグラフィー ──趣味と労働の相乗効果──
好きなことを仕事にできるのはいいんだけど、安く買い叩かれる原因にもなるというのは、どんな仕事でも出て来る話。一方で、やってるうちに(特にそれが上手く行ってると)楽しくなってくる、ってのもある。
(via 明治セックル維新 新政府御性文帖)
[partner style] 自治体主催「お見合いパーティー」
こういうのこそ民間にアウトソースすればいいのでは。バウチャーチケットを発行するとか。
【2005/11/15】
[society] 台頭するニュー富裕層 (pdf)
年功序列+終身雇用がなくなればそうも行かなくなるだろうので、しばらくの団塊世代狙い、ですかね。
[society] 若年雇用問題とディーセント・ワーク
decent、つまり「まとも」であること。はたらくことの先とか読んでると事態は余りに逆を行ってるとしか言えなそうですが。
[society] ロハス:定着する? ロハスな暮らし 有機野菜、自転車、古民家…心地よさが環境守る
やはり多分にマーケティング的に消費されてるような。
関連: [society] 「消費することが自己表現である」というパルコ的価値観
[work] 「他人の成功を喜べない」心のメカニズム
会社的価値観と個人的価値観のバランス。
【2005/11/14】
「TRANSPLANT」を見てきたんですが、やはりあの空間は場違い感が。
[society] 米国の『M字カーブ』、解消のカギは『選択の自由』
ううん…? 祖母の存在はもちろん日本でも大きいでしょうけど、それが「選択の自由」とどう繋がるんですかね。家族だけでなく社会の支援もあった方が選択は自由そうですが。
[society] 万国のニート、フリーターたちよ、団結せよ!
支援を考えるときに、ニートとフリーターを一緒くたにするのがどうか、というのはごくもっともですが、ある面では、細分化し仲違いさせることで、分断化によるガバナンスを可能にもしてしまうということもあるのかもしれません。
関連: [society] 中流幻想の次は、下流固定層出現か~最少不幸社会をこそ目指せ~
[work] フリーアドレスのオフィスへの不安
成果主義を機能させるためには360°評価が有効と言う話もありますが、職場でも仕事の能力でなく、好き嫌いで人が選ばれてることが、HBR11月号の記事「『愛すべき愚か者』と『有能な嫌われ者』の活用」で書かれてましたが、なかなか難しそうですね。感情の生き物ですから。
[work] 「働くな!」―業績上げれば上げるほどリスク高まる
下手にできるほど周囲の期待値が高まるという「役割期待」ってヤツですね。人口減少時代に永遠に右肩上がりには行かない訳でどうソフトランディングさせていくかですが…。
[subcuture] 横浜トリエンナーレ2005を斜めから見る
あのゲーム、売らないのかなぁ、とついボードゲーム好きとして探してみたけど会場ではなかった。そのうち出ないかな。
2005年11月12日
ニュースメモ(2005/11/6-2005/11/12)
News【2005/11/12】
[society] 「リスク社会」にどう向き合うか
コミュニティが重要、と。
[business] 2005年度(第27回)当面する企業経営課題に関する調査結果の発表 (pdf)
ミドルマネジャー層にギャップ、他。
[work] 13歳のハローワーク 公式サイト
Webにも登場。確かに詩人とか面白い。中学生ぐらいってちょうどポエム好きな年代ですし。しかし、世間の仕事からするとやっぱ偏ってるよなー。ミミズによる廃棄物処理とかより他に入れるべき仕事ないですか。
[subculture] 現実世界は出稼ぎ、ネット社会が現実
日本で大規模な暴動が起きないのにはMMOGの浸透があるのかも?
【2005/11/10】
本日18:00-21:00頃にbig5サーバのシステム更新で止まるらしいです。ディスク容量1GB化はsociologic的には関係ないですが某サイト的にはかつかつなのでグッドニュース。
[society] アンケート調査結果:「少子化」に関するアンケート~約9割が少子化に危惧。価値感や意識の変化、子育て費用の負担が背景に。
コメントも色々。
[society] 今どき小学生の将来の夢~子どもたちは大きくなったら何になりたい?
何か、いい話ですが、しかし小学生からキャリア教育ですか。
関連: [society] 最高の「キャリア教育」は、人生を前向きに生きる保護者の姿
子どもの前でも疲れた表情はできない、と。お父さん、お母さんは大変です。
[business] 先進的人材マネジメント手法の導入で進む日本企業の経営革新
ボトムアップとトップダウンのベストミックス。
[partner style] 価値観の多様化について( via 明治セックル維新 新政府御性文帖)
後はタブン男性が専業主夫でもいいという「価値観の多様化」が普及すれば完成なんですが。自分が当たり前と思ってることがいかに当たり前じゃないかっていうことへの想像力、ですね。
にしてもrAdio先生のとこが幅広くカバーしててこの方面はここ見てればいい感じ。
【2005/11/09】
[society] 日本経済ウォッチ
[society] 人口オーナス
「人口ボーナス」の反対語があるんですか。
[society] パリが燃えている
今のところ日本では、分断化とガス抜きが効いているようではありますが。
関連: [society] フランス暴動
[society] キャリアコンサルタントで対応できる範囲を超えている
ひとりひとり状況は違います。
【2005/11/08】
[society] 高齢化と雇用・賃金の展望 (pdf)
今後10年間は人口減少を前提とした社会の準備期間、と。
[partner style] 結婚のインセンティブと少子化
[partner style] 「鬼嫁」増殖計画
[partner style] 本人の意思
[society] 変えられるのは、あなたたちかもしれないのに。
[society] 人生戦略 第一章 女性を取り巻く社会事情
男女共同参画はそれ自体として進めるべきですが、単に労働力不足の解消狙いではなく、少子化対策目的で考えるのであれば、他の政策とセットで進める必要がある気がします。例えばシングルペアレントへの支援とか。今の非婚化の一原因として、そこそこの生活力が唯一提供できるリソースである30歳代男性が残ってるけど、そのリソースの市場価値が暴落してるということがあると思われるので。(あと10年もすれば男性の平均的な恋愛力が向上するんじゃないかという淡い期待はあるのですが。)
[society] ニートの未来
フリーター・ニート問題と女性の労働問題の共通点。
[misc] 自信を得る最も簡単な手段は金を稼ぐこと
最も簡単かどうかはその人によって違うでしょうけど、確かに1つの方法と言えます。
2005年11月05日
ニュースメモ(2005/10/30-2006/11/5)
News【2005/11/05】
[society] 高年齢者の就業と年金-社会保険を考慮した多様な雇用条件の設定へ- (pdf)
60歳代前半の就労は定着するか。
[society] リバタリアンな若者たち
やはりポイントは分かりやすさ、ですか。
[business] 台頭する富裕層向け商法
5億、3億、5000万、1000万、とそれぞれ色々な層を狙ってます。
[partner style] 「網絡同居」 - 中国のホワイトカラーがハマる擬似同棲
こちらでもローエンド破壊、ですか。
[education] 中学生の職場体験学習の意図を知って
職場体験学習の実態?
【2005/11/03】
RSSフィードが溜まり過ぎてだんだん捌けなくなってます。
[society] 今月のキーワード:小さな政府 (pdf)
規模だけでなく効率性を。
[society] BOBO(ボボ)って何?
また新語ですか。楽しく、知的に、お洒落に、と。
[society] 未来体験館 21世紀キッズタウン
今更ながら。子どもにも社会問題に興味を持って貰おうってヤツですか。大人がやってもなかなか身につまされるものがあるかも。
[society] アメリカ合衆国 表の顔・裏の顔
そのアメリカの後を追ってるのが日本。
[society] 格差バブルと下層の論理
「フロー」「ストック」「メタストック」という視点。新富裕層は前半が中心、資産家は後半が中心、ですね。
[marketing] 下流マーケティングとR25
ロングテール、ですね。
[misc] 話題のアマゾン「なか見!検索」:さっそく使ってみたが……
自分がAmazonで買った本のみが検索できる、ということにすればAmazonにとってもメリットがあり、出版社も許可しやすくならないかなぁ。読んだ記憶はあるけどどの本のどのページで読んだか思い出せないってのを調べるニーズは多い気がする。
【2005/11/01】
[society] 「下流生活者」たち
適度なガス抜き装置によるコントロール。ま、そういう意味ではブログやSNSもPC・インターネットのガス抜き装置な訳ですが。
[society] 日経:日本の「官」の大きさは統計より遙かに大きい、GDPの6割
「官」にカウントされない事実上の「官」多過ぎっていう例の話。
[society] シニア世代は怠け者。働き続けたくないし、Uターンもボランティアも、まっぴら!
シニアにすみやかに退場して頂きたい若者にとっては朗報? 労働力として巻き込みたい偉い人にとっては頭の痛いところか。
[society] 考えすぎる私たち――頭で生きている現代人 (要登録)
考え過ぎるから色んなことが難しくなってしまってるのが現代。「考えすぎる女たち」とか、「考えすぎる」シリーズは色々あります。
[society] 痛みは一瞬だが、あきらめたという経験は一生残る。
痛いお言葉。
[work] 最近の若者が働く理由
若手の早期退社を防ぐには「成長感」が重要、と考えてましたが、まさに。
[work] 社会を見せることです
やはり根がポジティブかどうかによって受け取り方が変わりそう。
[communication] 仕事ができる人の「話し方」 どうすればうまく話せるのか?
いや、だからその「どうでもいい話題」が難しいんじゃないでしょうか。
[subculture] 「ビデオゲームは男だけのものじゃない」--米で女性開発者らのイベント開催
…要は厳しい労働条件に耐えられる好きな人のみが残って行く、という構図のようです。
【2005/10/31】
昨日は東京都現代美術館のイサム・ノグチ展を観て来ました。デパートとかと違って空間をたっぷり使ってていい感じ。モエレ沼公園も行ってみたい。
[society] 日本経済の10年予測〜日本経済正常化への課題〜 (pdf)
プライマリーバランスを黒字化するためには、2012年に消費税30%って…明らかに他の方法を考えた方が良さそう(この資料ではETFを買え、と)。
[society] 平成17年度経済財政白書について
「官から民へ」のお話。
[society] 時間的にも空間的にも社会全体が労働のもとにおかれている
何だか難解ですがとりあえずケータイとネットでどこでも仕事が「可能な」状況になってますな。これぞユビキタス。
[society] 歯車は廻り始めた (via 明治セックル維新 新政府御性文帖)
てかこれは貧困とかセーフティネットの問題かと…。孤独死問題とかも近いかも。カネはココロと違って再分配が比較的容易ですから政策によってサポートできない訳ではないはず。
ちなみにsociologicのロゴにある3つのアスタリスクは歯車をイメージの1つとしているものだったり。
[book] 現代の理論 (Vol.5(05秋号))
特集は「性・エロス・家族の行方」「巨大権力の誕生と日本の行方」。
【2005/10/30】
[society] 2010年の日本 ~転換期の新しい挑戦~
雇用社会から起業社会へ。「雇ってくれない」ではなく「自ら事業を起こす」マインドの重要性。
[society] 成長のためには『人口増』よりも『就業者増』の方が重要
正確には「労働時間増」ですが。
[society] 時代の分水嶺としての2005年 (pdf)
社会、経済、政治における分かれ目の年。
[work] 「脱ニート」の軌跡、経験者に聞く、"師"との出会い——多様な体験カギ
魅力的な大人の出会いと多様な体験の2つがカギ、と。
[partner style] 私ほど不幸な人がいるのだろうか。
笑った。でもま、趣味を持たないまま年取ると孫ぐらいしか楽しみがなくなったりするんですよね。
2005年11月04日
ソサエティ・アウトソーシングの地平
Society企業において、低コストの労働力や広大な市場を求めて、中国などへの製造拠点のオフショア化(海外移転)による国内の空洞化が語られて久しいが、この10年は戦略アウトソーシングとかBPO(Business Process Outsourcing)といった言葉が普及し、人事・総務といった間接業務や、ロジスティクス、時には営業やマーケティング、研究までがアウトソースされるようになってきている。業務プロセスにおいて、企業独自の価値を生み出さないノンコアな業務を外部化し、コア・コンピタンスに集中しようという企業の動きであり、最近では、単にコスト削減だけでなく柔軟なビジネスモデル・ビジネスプロセスの構築手法としても期待されている。
もちろん、こういった活動は国内の雇用状況を悪化させたり、場合によっては実は付加価値の源泉だった業務プロセスを誤って外出してしまう事でコンピタンスが失われたりして、全く問題がない訳ではない。実際、製造拠点を日本国内に戻したりといったインハウスの揺り戻しも一部では起きて来ているが、とは言え大きな流れとして、株主価値が優先され、企業の効率性と収益性が厳しく求められ、ビジネスモデルの迅速な変化が要求される中では、アウトソーシングの動きは行きつ戻りつしながらも留まる事はないだろう。SOA(サービス志向アーキテクチャ)のような情報システム、そして業務インタフェースの標準化とモジュラリティ化の拡大もこういった流れを後押ししようとしている。
翻って、社会においても、グローバル化の中でこうした社会機能の一部を海外に委託する構図がある。これをソサエティ・アウトソーシングと呼ぶことにする。これは例によって造語だが、日本社会の行方を考える上で、ある視点を提供してくれるのではないか、と考えている。
昔から行われている分かり易いところでは、日本は世界でも有数の資源輸入国であることが挙げられる。石油の高騰でも示されるように、こうした海外資源依存度の高さは地政学上のリスクを抱えているが、とは言え、代替エネルギーにも限界があるし、国土が狭く資源に乏しい日本においては避けられない状況でもある。これは国固有の資源の問題でありどうにもならないが、一方、食料自給率は40%と先進国でも最も低い水準になっているが、これはどちらかといえばグローバルな市場原理によって日本国内では農業が立ち行かなくなっているということであり、関税を自由化していくという流れは、もはや社会の「食料生産機能」を日本のコア機能として捉えておらずアウトソース化を推進していく、ということでもある。
さて、ここから将来の話になるが、少子化による人口構造の変化とそれによる労働力の減少に対して、海外からの移民を多数導入しようという意見は「1000万人移民受け入れ構想」などに見られるように度々提案されている。これは、言ってみれば社会の「次世代育成機能」のアウトソース化、である。多くの企業が少子化対策にそれほど前向きになれないのは、企業の寿命が30年という時に、20年もかけて次世代を育てるメリットが感じられないからだろう。海外からすぐに使える人材が導入できるのであれば、それでいいじゃないということになっても不思議ではない(*1)。
(*1)ただでさえ、多くの企業ではもはや人材を育成している余裕がないとされている。そういった意味では、企業もある種のフリーライダーである。
一方、市民の方も政府が下げ止まらない出生率に慌てて打ち出す対策にも十分に反応しているとはおらず、非婚率は高まり続け夫婦の子どもの数も減る傾向にある。「これをやらなければ辞めさせる」といったある意味での強制力を持ってガバナンスを構築できる企業と違い、社会は私たち1人1人の考え方の集合で動くから、政策でかなりの部分をコントロールできるとしても不完全である。市民が出生率の低下という形でNoを突きつけ続ければ、いずれ企業側の強い要請で「次世代育成機能」のアウトソース化も真に視野に入ってくるかもしれない。
もちろん、様々な文化的・宗教的その他差異が、新たな問題を引き起こす可能性は高いが、言語インタフェースの標準化(英語の普及)や、生活インタフェースの標準化(グローバル企業の拡大)は、こういったグローバルでの社会機能の移転を少しずつ容易にしていくだろう(*2)。
(*2)全然次元の低い話だが、その土地の食べ物が合わなくても、マクドナルドに入ってハンバーガーとコーラを頼めばとりあえず飢え死にはしない、とか。
また、経済格差が拡大することで、今後社会福祉の負担がますます大きくなることが考えられるが、これについては大きく2つのシナリオが想定される。1つは法人税税率の引き上げや所得税の累進課税率の引き上げにより所得の再配分を進める方向だ。これは現在と全く逆の方向だが、企業や富裕層の海外流出(=「事業基盤機能」「生活基盤機能」のアウトソース)が進みますます貧困化が進むとされており、可能性としては低い。消費税のような、払った分に対して課税される「公平性の高い」税制に倒して行くもう1つの方向の方が現実的だ。そうした際には、国内には限定された付加価値の高い仕事以外は残らなくなり、そこに参加できない層は今度は海外へ出稼ぎに出ざるを得ない状況になる可能性がある。かつて日本でもブラジル移民が行われたが、社会の2極化の中で行われる日本から海外の移民は、ある種の「雇用機能」「生活基盤機能」を含む「社会福祉機能」のアウトソースとも言えるだろう。ともすれば経済的豊かさに囚われた日本から解放されることで、精神的豊かさを取り戻せるかもしれない。
以上、非常に荒い議論ではあるが、日本社会が多くの複合的な社会問題を抱える中で、政策には様々なオプションが考えられる。フルラインナップな社会機能を自前で賄おうとするのは必ずしも現実的とは言えない。政府にまず求められているのは、場当たり的な政策に終始するのでなく、ソサエティ・アウトソーシングの視点から、どんな社会機能を国内に持ち(インハウス)、どんな社会機能をアウトソースするのか、という社会のグランドデザインを描き示した上で、各政策を実施・評価し、適宜フィードバックしていく事である、と言えるのではないか。
【関連リンク】
[business] アウトソーシング協議会
[society] ブラジル日系移民の歴史
【関連書籍】
顔の見えない定住化―日系ブラジル人と国家・市場・移民ネットワーク 梶田 孝道 丹野 清人 樋口 直人 名古屋大学出版会 2005-03 by G-Tools |
デカセーギ―逆流する日系ブラジル人 大宮 知信 草思社 1997-11 by G-Tools |
国際社会〈5〉グローバル化と社会変動 小倉 充夫 梶田 孝道 東京大学出版会 2002-09 by G-Tools |
外国人労働者新時代 井口 泰 筑摩書房 2001-03 by G-Tools |
世界を動かす石油戦略 石井 彰 藤 和彦 筑摩書房 2003-01 by G-Tools |