『飲んでません・が酔ってます・から書いた』 -1999年03月-

■倒れて・・・1999-03-17 (Wed)
生き返ってきました。

チェックを監督と社長にお願いしてますが・・・。

フ・・・あの長さではチェックも死ぬな・・・多分。

久しぶりに音楽の事に付いて書きます。

今回のあやややややややややや・・・ぐらいの忙しさで気が付いた事ですけど、やっぱりワタシは2重人格かもしれない。

昔から、良く言う冗談に「私、嘘付いた事無いから、キレイな音楽書くんです。ココロに色がつくのがイヤだから、色付きのお酒飲まないんです。」っていうのがありますが、今回も「この人は確定申告で悩んだり、年金の支払いでぎゃあぎゃあ言ったりしないんだろうな」という曲もあります。

・・・が、なんじゃコレ???というのもある。

自分の好きな言葉の一つに、「鷲は舞い下りた」の中の、シュタイナーに対する言葉「ロマンチックな愚か者」というのがあるけど、ワタシは「ロマンティックな破壊者」なのかもしれない。

前衛系のジャズと、優しいイージーリスニングの間でバランスを取ろうとする自分がいる。でもそれは自分だけじゃない。

ジョージ・アダムスというSAX吹きがいる。もう、無茶苦茶なフレーズを連発する人で、カリスマ性があって・・・とりあえず凄い。

ただ、彼の演奏を見ていると判るけど、彼は多分、常人の何倍もの練習を行って、それから無茶をするんだと思う。

破壊するために、創造する力を、必死になって溜め込んでいる・・・。

常人から見れば破壊にしか見えないけど、それは彼が作ろうとしているものが常人の視界に収まらないほど大きいからなんじゃないだろうか。そんな風に思えてくる。

今回のレコーディングで最高のテイク、それは一番何気ないテイクだと思う。
でもそのテイクを弾くには、それ以外の無茶が沢山必要だった事、忘れずにいよう。

「やっぱり正直が一番だ。」そういう言い方について開高健が「嘘、策略、そういうものの果てに実感するもので、押し付けられて鵜呑みにするものではない」・・・そういう事を書いた事がある。

きれいな音楽が一番。
そういうためにワタシはどれほどの回り道をしてきたんだろう。

でもその結果を1つ2つ録音した。今はそれで良い気がする。

■春近し・・・でもまだ春じゃない。1999-03-18 (Thu)
久々に安らぎの日々を過ごしているか・・・といえば、そんなに甘くはない。

他の仕事のやりくりをして時間を稼ぎ出したので、その後始末がまだ残っています。

「やりくりをした」ということは、「サントラ作るの?おめでとうさん、それやったらウチはちょっと遅らしてもうてもええよ。」と納期を延ばしてくれたり、発注を替えてくれたりしたところがある訳で、そういうところには恩を返したいです。だから、気は抜けません。いつもよりいい結果を出さないと。

耳を休める必要を感じているので、実作業は止めていますが、這い回るケーブル類を片付けたダイニングキッチンで五線譜を持って、うんうん唸っています。

ということで、まだ後一週間は気が抜けません。

それからかな・・・。ホントのお休みが来るのは。

それが来たら、ちょっと休もうか。

ギターの改造しようかな。

あ、アンプの修理もしないといけない。

メサ・ブギの調子おかしいし・・・。

・・・。

もっと旅行とか、そういうリクリエーションを考え付かないんだろうか。アタシは駄目だな。

■部屋は奇麗に時間は・・あやや。1999-03-18 (Thu)
CDの曲順が決定する。

順番に聴いていって、音量を調整して、山場が山場になるようにする。

とはいうものの××曲も一気に聴くのはなんだかシンドイ。ふぅ。

音量調整して、また聞き直しだから。

それを音声編集機「白ボン君」からCD焼き専用機「黒ボン君」に転送。

これがまた随分時間がかかる。

100Base−Tでこれだからなぁ。・・・はぁ。

転送の間に別件の仕事の打ち込みの準備。

機器のセットアップをしてぇ・・・。

Macさまのご機嫌をとる。

で、戻ってくると転送が終わっているので、一回マシンを落として、LANを切る。

なんか、トラブルの元になるんだなぁ。

で、再度立ち上げている間にこれを書いて・・・。

で、焼いている間に多分別件の打ち込みをしてる。

今日は、お風呂に入ろう。

朝早くから起きて、家も掃除したんだ。

風呂も便所も、サッシも網戸も。

だから絶対風呂に入ってやる。

問題は時間だよね。とほほほほほ。

■つひに・・・・1999-03-19 (Fri)
キレたやうなのです。うふふふふふふふふふふふふふふ。

今、朝の7時15分。

やっとサウンドチェック終わった。

・・・で睡眠時間と酒量をハカリに掛けて、睡眠時間を取るワタシ。

ということはジンをぐぐっと飲むのだな。<をい、をい。

ともかく疲労の末に一個所だけ調整をした方が良いところを発見。

75点を76点に、80点を81点に、85点を86点に・・・。

追いつめれば追いつめるほど、1点の重みが増していく。

だから100点は求めない。

まぁ、ともかく1点は増やした・・・なんか点取り虫みたいでイヤだけどね。

さぁ、結果に満足して寝よう。

できれば良い夢を見たいなぁ。

悪夢は却下。

ついでに選択肢が文字で出る夢も却下(あう)。

■生き返って・・・。1999-03-19 (Fri)
焼いたものを、ミニコンポでチェック。

「あっ、ノイズか!」と思って聴き直したら違う。

スピーカーとか配線のちょっとした共振だったり・・・。

安物のミニコンポだと、そういう事がある。さすがに配線系は全部替えてあるけど。

手が磨き粉で真っ白になるまで磨いたはずなのに、なぜか「不安」が・・・。

ヘッドホンで耳が痛くなるまでチェックしたはずなのに。

・・・これが「孤独な作業」なんだと思う。

無尽蔵な予算と時間があって初めて100点を目指す事を考える。それでも100点満点は多分無理。人間の行う事だから。

そう割り切っているはずなのに、何時の間にか、ワタシの耳は100点を目指そうとする。

「客観」が何時の間にか「主観」に取り代わられる。その瞬間自己をコントロールするのが「独りで作業」することなんだと思った。

■もう最後・・・かな。1999-03-20 (Sat)
今はヘッドホン付けて最終チェック中。

ここを過ぎて、もう自分にできることはない。

なんか太宰治の「津軽」だな。

後は小人さんが夜中に、CDをポンポン焼くときに事故が起こらないことを祈るだけ。(それは嘘)

だから、必死かな。

もし完成品に小さなノイズが乗ったらそれは自分のせい。

今回チェックしてて判ったけど、ワタシの髪型はチェックには不利。

「あ・・・ノイズ」と思ったら、ヘッドホンの横で髪の毛が共振してたり・・・。

もう少し、出来ることは今までやったから、あともう少しの間もやろう。

疲れても・・・疲れても。

■サントラのコスト(爆)1999-03-20 (Sat)
今日、マスターを送りました。

CD−DA3組(6枚)とデータディスク(CD2枚+MO1枚)。
一応、こっちで読めることを確認の上出してるんですが・・・。

後は祈るのみ・・・か。

私が「じゃ、やりますから」と言われて2ヶ月。どのくらい酒を飲んだのか、考えてみることにした。

日本酒:約10升(18000ml)
ジン:8本(5760ml)
ビール:若干量

日本酒のアルコール度が15%、ジンが47.5%だから・・・
2700+2736=5436mlのエチルアルコールを摂取している訳ですね。

これを60日で割ると一日の摂取量は90ml。44曲で割ると一曲あたりの摂取量は123ml。

日本酒換算で600(ml/日)820(ml/曲)。
ジン換算で189ml(ml/日)259ml(ml/曲)。

・・・・・・・・。

こりゃ『飲んだ・酔った・書いた』を良く書く訳だ、ハハハ(引きつった笑い)

・・・うっ・・・みんな・・・退かないでくれよぉ(T_T)。

結構、ストレスの高い仕事(テンションが高い)とは思ってましたが、それなりに緊張してたんですね。

後、5日ほどで、別件も終わる予定なので、終わったら、「六甲の水」でも背中にしょって、山でも歩き回ろうっと。

■ワタシが音源にキビシイ理由1999-03-22 (Mon)
というわけで、別件のお仕事もしてますが・・・。

昔から比べると音源のスペックって信用できなくなってると思います。

ソフトウェアMIDI同時256音とか・・・派手になってますねぇ。

私は最近の音源の同時発音数を見るとまず2で割ります。

「いい音」は大抵なんか2系統使ってるから半分しか鳴らないんですよね。

「ヘボい音が沢山鳴っても、そんなもんイラン原理主義」なワタシとしては声を大にしていいたいですね。

「あほんだらぁ!そんなことまかり通るんやったらミニムーグは3音ポリじゃあ、オトコやったら、バーンと一番太い音で勝負せんかい!!!」

あ、失礼。

ハードで××音ソフトウェアMIDIで××音っていうのも、なんか、イヤですね。
ホンマに音質差ないんやな。発音のズレもないんやな(ぐぃぐぃ)、って意味もなく迫っていってしまいそうになります。

ソフトウェアシンセがハードに比べて「トホホ」なのは、MIDI系のサイト出入りしてる人なら常識ですよね。

まぁ・・・ともかく2で割る。それからもう一度2で割る。

音の余韻が途中で消えたりするのはイヤなんですね。

結構データをピアノロールで解析すると、重なってる場合多いですし、シンバルの余韻とかなくなるのは、「この根性無し」って言いたくなります。

だから結局「安心して使うのは発表スペックの4分の1」です。

そうすると64ポリで16音。128音でも32音。

だから、あ、いいや、32音の奴中古で沢山買おうっと・・・と思ってしまいます。

特にパソコンの音源ははノートとデスクトップの差が大きくなり過ぎて、どーしようもないです。

いろんな問題があるんですが・・・。結局GMのレベル2がコケたのが痛かったですね。

いろんな理由があったようですが、大変かっちりした規定で「バラツキが無く実用的」だったらしいです。

そういう規格がコケなかったら、音楽の開発は「はるか」に音楽的になってたでしょうね。

ゲーム機でもROMレベルで積んでいれば、どんな環境で開発しても大丈夫な訳ですし・・・。

ふぅ・・・まだ規格としての「音」は戦国時代なんですねぇ。

■それは「小さな」さよなら1999-03-22 (Mon)
午前4時50分。

小さな「さよなら」を言った。

ずっと、習慣になっていたヘッドホンをして寝る習慣。

マスターを出してから最後の一枚のCD−R。

「久遠の絆」にさよならを言った。

明日から、検証する耳で聴くことはないだろう。

もう僕に出来ることはないから。

明日からは「楽しむ」為に聴くんだろう。

それがあなたの為だから。

小さな「さよなら」を繰り返して生きている。

ずっとそうして生きている。

だから、「さよなら」だけはちゃんと言いたいのです。

■今日は報告・・・1999-03-23 (Tue)
昨日、非常に面白い夢を見ました。

ここに内容をアップしようと思って、暇を見ては書いて見ましたが、ある程度の長さにはなるので、次の週末にでもアップしようと思っています。

ゲーム業界の人には「身につまされる」内容になる可能性ありです。

それから、やはり週末に、CDの内容の解説をスタートします。
まず、全曲リストの発表。

次いで、使った機材に関しての解説を4月中に週2回ほどアップ。

CD発売後に、録音時の方針や、アレンジの考え方について、少し突っ込んだ解説をする予定です。

ある程度「読んでためになった(気がする)」ページを目指します。

内容についての質問は「質問掲示板」で受け付ける予定。

新たな若い才能の為に役に立てればいいかな・・・そう思います。

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